あん

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「おはよう。」
少し眠そうな声で
「ねぇねぇ。」
好奇の目をこっちに向けて
「ばいばい!」
少し寂しそうに手を振る

そんな君が好きだった。
いかにも冷たくなった君の顔を見て、少し拍子抜けした。
「そんな顔で、寝るやつだっけ、お前。」

学校で居眠りする君の顔は、ヨダレが垂れそうでどこか春にうかされたような顔だった。

「そんなふうに寝なかったじゃん、前まで。」

信じる方が酷な事って、あるんだな。

さよならを言う前に、君に気持ちを伝えておくべきだった。

8/20/2023, 10:47:44 AM