『さよならは言わないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「さよならは言わないで」
人間はお天気雨のようなもの。
パッと見は晴れているように見える。
でも手を差し伸べて、心の奥まで見てあげれば、
雨が降っているのが分かるでしょう。
貴方も私を見てくれていたら…。
【#115】
長く続いたこの日々もようやく終わりを迎えようとしている。あんなに長く感じたのにいざその日が来ると、こんなにも呆気ないものだったか。住み慣れた部屋をもう一度振り返って眺め渡す。掃除は行き届いているはず。心残りは何も無い。窓の外を見れば、旅立つにはうってつけのかいせいだ。祝福されているようだ、なんてちょっとくさいことを思ってみたりなんかする。名残惜しいが時間が無い。引き戸に手を掛けてカラカラと音を立たせる。さよならは言わないでおこう。その方がかっこいいだろう。浮遊感と頬を切る風が心地良いなって、笑ってしまった。
さよならは言わないで
別れの明確な到来
誰にも必ず来る平等な義務と権利
ただし、時間や予告、その時は、けっして
ひさしからず
またいつかと言っても
結局
別離は絶対
さよならって言うな!友達同士だろ!
"バイバイ"とかあるじゃん!ちょっと寂しいよ
さよならは言わないで
さよならという言葉、はっと一番に思うのは大切な人との別れ
でもありきたりかな
逆に嫌な人、嫌な職場、嫌な事を、嫌なと自分が思うことへのさよならは、自分が前向きに生きるためと,思うならば
とても良い言葉なのかもしれない
話わ変わるが、親しくしている人も突然のサヨナラもなく
いなくなってしまう事
一度ならまだしも、二度はもう良いよね。
改めて、さようなら CO
そして幸せになっているのかはわからないけど、幸せに
さよならは言わないで
遠いどこかへ行ってしまう君。
君が、死んでしまう訳でもない。
ただ、ほんの少しの別れ。
少し会えなくなるだけ。
自分は君がここに居たという、確かな記憶を
忘れないように、何時でも思い出せるように…
消え入りそうな声で、君に呪いをかけた。
「さよならは言わないで……」
君は少し驚いた顔をしていた。
でもすぐに優しい表情に変わりこう言った。
「いつでも会いに行くから、待ってて」
君には敵わないんだな。
さよならは言わないで
でも
本当は
待ってたのかも
しれない
想ってる時間が
幸せだった
なな🐶
2024年12月3日2366
できれば、またね、と見送ってください
願わくばもう一度、あなたに会いたいのです。
さよならは言わないで
「さよならは言わないで」
あの日、あなたはそう言いましたね。俺の右手を握る両手に、きゅっと力を込めて。酷く真剣なその眼差しを真正面から受けて、俺は日頃から隠していた想いが溢れそうでした。
しかし、今更想いを口にするつもりは毛頭ありませんでしたから、俺は目尻の力を抜いたのです。
「では、なんと?」
「行って参ります、で宜しいのです。いつもの様に、行って参りますと言って」
「……あなたなら、そう仰ると思いました」
「なのに、言わないの」
「ええ」
「行って参りますと伝えたなら、必ず帰って来てただ今戻りましたと伝えなければならない」。あなたと初めて交わした約束事でした。他にも幾つかの約束事はありましたが、俺はこの約束事が一等好きだったのです。あなたの愛と、祈りが感じられたから。
だから、俺は静かにあなたの小さな両手から身を引きました。一等好きなあなたとの、一等好きな約束事を破らない為に。
「どうか健やかに、幸せにおなりください」
あの日、俺はそう背を向けましたね。
しかし今になって俺は後悔しています。嫌がられてもきちんとあなたに「さようなら」と、明確で確実な最期を告げるべきだった。優し過ぎるあなたの幸せを心から願うなら、あなたの中から俺という存在を完璧に切り取るべきだったのです。
「……ああ……」
今更告げようと開いた唇は、鉄黴臭い泥土に塞がれて痙攣するばかりだった。
さよならは言わないで
オルボワールからアデューになった瞬間
もう2度と会わない覚悟ぐらいのさよならに変化してしまうらしい
さよならは言わないで行くとしよう。
それが私から君への『呪い』だ。
【さよならは言わないで】
「私、アメリカへ引っ越すことになったの」
突然、密かに想いを寄せていた子からそんなことを言われた。
親の仕事の関係で来週からアメリカ暮らしになるのだとか。
お互いまだ学生だし、止めたくても止められないのはわかってる。
いっぱい言いたいこともあった筈なのに「…そっか」としか出てこなかった。
僕のこの気持ちは今は言えるわけがない。
…また会えるって、信じてる。
だから…さよならは言わないでくれよ。
彼女は何かを察したのか何も言わず、そのまま何処かへ去って行ってしまった。
…コレで、良かったんだ。
ごめんね、ズルい奴で。
…大好きだよ。
私はこれから旅立つ
貴方に想いを伝えず
好きという気持ちを
ただすごく好きだという気持ちを伝えずに
旅立つ
私は後悔なんてしないと思ってる
なぜこんなにも目から水が溢れて来るのだろうか
これは貴方への気持ちの表れか
なぜこんなにも気持ちとは伝わらないものなのか
ああもう行かなければ
真っ青な空の下、快活な陽射しを浴びながら頭上へ手を伸ばす。あそこが目標地点。本当に行けるなんて露程も思っていないけど、冷えた朝の空気と希望を胸いっぱいに吸い込んで心の中で企むくらいは許してほしい。
真下にはひしめく雑踏。人生なんて大仰なものを掲げて、背負い込んで、時に引っ張られて歩むごみ達。昨日まではあのごみの一部だった。けれど、今日はその一歩先に進める。高揚感に打ち震えて鳥肌が立つ。これがいわゆる武者震い? 歴史上のお偉いさん方はこんな気持ちだったんだろうか。別に興味も無いけど。
「気持ちいい……なあ!」
両手を大きく広げて大の字に身体を伸ばす。それから、反動をつけて眼前の柵に飛び乗り頼りない足場に身を預ける。
陽の光は相変わらず平等に降り注いでいる。天上はこの光のように平等な世界なのかな。本当に平等だったら、それはそれで気持ちが悪いけど、それでも。こんな馬鹿みたいな空想論に縋らなければごみに紛れることすら出来なかった。
自然と俯きがちになる顔を無理矢理起こし歯を食いしばる。ずっと、最期は笑顔と決めていた。次へのステップアップは軽く、楽しく、朗らかに。ありがとうなんて言ってやらない。別れの挨拶も必要ない。今度は「人でなし」の生を歩みたい。人生なんて、いらな──
#さよならは言わないで
諦めと切り替えは早い方なんでね。
お前にも端から期待しちゃないよ。
ほら行った行った。
──それは物真似のつもりか?
目障りだ。
さっさと消えてくれ。
早く忘れさせてくれ。
今日でこの想いに終止符を打つの
貴方だけを想っていたけれど
なんだかもう、疲れてしまった
なんと言われてもいい
私の想いを酷く拒絶しても
私はもういかなくてはならないのだから
ああでも、ひとつだけ
さよならは言わないで
叶わないとわかっていても
きっとまたいつかと願うだけで
どんな悲しみにも耐えられる気がするの
「さよならは言わないで」
何も言わずに別れることは
ふたたび逢えることを信じているから
会うことは
別れること
会わなければ別れることはないから
出会ってしまったものは
どうすることもできない
抗うことはできない
いつかまた会える 会いたい 会う
だから
さよならは言わないで。
紫翠
さよならは言わないでⅡ#81
予報通りの雨は木々を湿らせた。
傘の中だけの関係だと言わないでほしい。
「さよならは言わないで。」
またね。って言ってわたしに希望をちょうだいよ。
結んでくれた関係はきっといつか解けるんだと思いながら一緒にいるのは辛いよ。
僕が伝えた好きは君には隙に見えているの?
どうなの?
君が褒めてくれたくるみ色も桜色の羽織りも今は雨に濡れて少し色を変えちゃったけれど好きですか?
私より少し高い目線には何を映しているの?
相合傘でドキドキしているのはわたしだけなのかな。君もドキドキしてくれているのかな?
心臓の音を聞かせてほしいな。
雨が止んでも貴方のとなりはわたしがいいよ。
「さよならは言わないで。」
また明日ね。 をわたしにちょうだい。
10
電話を切った後の部屋の静寂が嫌いだ。
毎日大体22:30頃から通話し始め、約1時間後に終える。
そうなると既に深夜とも言っていい時間帯となっており、住宅街の一角に建つこのマンション周辺はシンと静まり返る。
元々、俺は騒がしい場所は好きではない。
だが―――
「お前が騒がし過ぎるせいだな」
枕元に置いたスマホを眺めながら俺はぽつりとそう呟いた。
『あぁ?何だよいきなり』
スピーカーモードにしているせいか、男の騒がしい声もなお一層ボリュームを増している気がする。
「…何でもない。気にするな」
『気にするなって言われてもな………あっ!そうかそうか…分かったぜ…!!』
随分得意げな声で男は電話の向こう側からそう言った。
『さてはお前、俺と電話切るの寂しいんだろ。
そうだよな、分かるぜお前の気持ち…!!俺のボイスって太陽みたいなもんだもんな。太陽沈む時、寂しいもんな!!!』
そう言って男は深夜だというのに元気良く高笑いした。
本当に調子の良い男である。
「お前のその元気はいつもどこから来るんだ、全く」
『お、否定しねーのな。やっぱ寂しいって思ってくれてんのか?お??』
「煩い黙れ。調子に乗るな」
『ったく厳しいねえ。素直じゃねえんだから』
男は残念そうにそう言うと少し間を置き、軽く咳払いした。
『…俺の元気の元はな、勿論この毎日の電話に決まってるだろ』
言わせんなよ、と男は柄にもなく小さい声でそう呟く。
「………ふ」
『あっ!お前今笑ったろ!?くそ、せっかく人が気持ちを伝えたっつーのに…!』
「笑ってない。ただ…そうだな……うむ」
こそばゆい感じがして上手く言い表せない。
―――だが。
「………なあ」
『ん?どうした?』
俺はふう、と一呼吸置いてから口を開いた。
「今日は、もう少しこのままでいてくれないか。眠りにつくまで……もう少し……このままで」
まだ、今は、今日を、この時間を、終わらせたくないから。
だから今日はこのまま、一日を終わらせるさよならは言わないで。
『……お前、ほんとそういうところズルいよな』
「…煩い」
俺は口元を緩めながらそう言うとそっと目を閉じた。
さよならは言わないで
何も感じないんだ
忘れてしまいたい
通り過ぎた雨のように
赤く腫れ上がった目
君を忘れるなんてできない
モノクロのように薄れいく
言葉はいらないんだ
鼓動が止まるから
目を閉じれば君がいる
彩りの花の真ん中に