『この場所で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君と夏休みまるまるかけて作った秘密基地。
君はどこか遠くへ行ってしまったけど。
誰も知らないこの場所で、また君に会えることを願ってる。
魔族の青年、シリウスは村から追放され、途中で拾った魔族の少女と共に逃げていた。
だが、どこに行っても人間がいる。
魔族が人間の敵として認知されている世界に、2人の居場所はなかなかなかった。
シリウスは歯噛みする。
なぜ、魔族というだけで、こんな風にこそこそと隠れなければならないのか。
こちらは別に争いたいわけではないのに。
2人の逃亡生活は何ヶ月も続いた。
さらにしばらく経ってから、シリウスはここ数日、人間を見ていないことに気づく。
そして森の中の開けた場所に出たとき、シリウスは決意した。
ここを、人間とは全く関係なく、異種族が平和で自由に暮らせる場所にしよう、と。
もう、怯えて隠れる必要がない場所にしよう、と。
2人はこの場所に家を建て、生活を始めた。
後に、同じように人間から逃げてきた異種族の者たちが集まり、生活を始める。
これが、異種族が平和に暮らす国、ヒオン国の始まりである。
この場所で
過去に何があったのかを
石碑は教えてくれていた
いつしか彫られた文字が
忘れられ
過去にあったことは
忘れられ
無かったことになる
けれど
それはどうしようもないこと
本当にどうしようもないこと
この場所で生きていく
そう決めた
心の地図
誰も知らない私だけの場所
[この場所で]
この場所で僕は
詩という概念に出会った
詩なんて何を言ってるのか
さっぱり分からないし
良さなんて
これっぽっちも 分かんなかった
けど
誰かのことを 何も気にしないで
話せるこの瞬間が
僕を 呼び戻してくれる
みんながみんな
詩を好きになればいい
とは、決して思わない。
ただ
自分の気持ちが話せない人
誰かの気持ちを尊重しすぎてしまう人
そんな人たちは
詩のことを
気にかけてみてほしい
きっと
素敵な空間に生まれ変わるから
そして
僕を好きになって欲しい
教えたんだからさ。
はい。台無し
Sub title 「良さ&台無し」
#29 この場所で
「この場所で」
この場所で、友達が出来た
この場所で、知らない事を学んだ
この場所で、宝物を見つけた
この場所で、先生に怒られた
この場所で、先生に褒められた
この場所で、沢山の思い出が出来た
この場所で、次はどんな事がおこるかな
この場所で、また会うその日まで…
この場所でずっと焦っている。
焦りの原因が分からなくてその事にも焦っている。
「この場所で」
この場所で
この家で
私はいつも息をいている
時々出かけ、時々泣いて、時々笑い、時々苦しむ
そんな日常が、私は大好きだ
この場所で
あなたを待つわ…ずっと…
恋焦がれ
なのに…
あなたはわたしの存在すら
知らないのにね…
胸が痛いわ…
でも…
あなたを好きな私が
好きなの…
切なくて…涙が溢れた
奇跡はきっと
あるんだわ…
あなたを待つわ…
ずっと…
この場所で書く内容はその時の即興で
肩の力を抜いて頭に浮かんだ言葉を気のままに
フィクションもノンフィクションもごちゃ混ぜくらいが丁度いい
心掛けるのはシンプルであること
キャッチコピーみたいなスッと入ってくるもので
不快にさせたり嫌な記憶を思い起こさせることがあったらごめんなさい
元気になったり笑顔になれたり
回復剤になれてたらありがとう
毎日書きます 読んでくれてありがとう
【この場所で】
俺は人を殺した。
衝動的な怒りからだった。
だってアイツが悪い。
アイツが、アイツが俺の彼女と浮気してたから。
彼女も一緒に埋めてやった。
だって彼女に見られたから。
そして憎かった。
あんなやつと一緒に寝て可愛い声で喘いでる彼女が、途端に汚く見えて。
気がつけば、手と服をベットリと血で濡らして、ピクリとも動かない2人を見下ろしていた。
『、、え?おい、おい、、起きろよ、、』
彼女を揺すっても、ただ虚しく死後痙攣が起きるだけ。
『ど、、どうしたら、、、』
何処かで声がする。
"隠せ。隠すんだよ。"
『な、何言って、、警察に、いや、救急車、、』
"違う。隠せば何も起こらない。行方不明になるだけ。お前はただ、恋人と親友を亡くした孤独で可哀想な被害者。そうだろ?"
そうだよ。だいたい、アイツらが俺を裏切ったのがいけないんだ。
アイツらが悪いんだ。俺は悪くない。
"ああ。そうだ。お前は何も悪くない。いいか?遠くの山の林にそいつらを捨てに行くんだ。お前は隠すだけ。死体遺棄じゃない。隠すんだよ。"
『ああ、、わかった。』
これは誰かの声じゃない。俺自身の心の声だ。
俺は2人をブルーシートで包み、血痕を綺麗に特殊な薬剤を使って跡形もなく消し去った。
そこから車に乗り込み、親友がよく山登りで行っていたという竹林に2人を埋めた。
なかなかにハードな作業で、俺は顎に伝う汗の感覚を感じた。
『っふー、、ったく、大変な作業だった。』
親友と元カノが埋まっている部分を見下ろし、唾を吐いてやった。
『ゲス野郎どもが。』
そう吐き捨て、隠す作業は終わった。
そこから、俺は泣き真似と警察の事情聴取のための質疑応答の準備をした。
あくまで警察を怖がっている一般人の様に。
どんな質問をされても、思い出しながら答えられる様に。
万が一を考え、事情聴取のシュミレーションをしていたので、警察が家に来た時も落ち着いた一般人の対応ができた。
『やけに落ち着いていますね。聴取をされるのは日常的なのですか?』
『いえ、、実はものすごく緊張してます。警察の方を見ると、悪いことをしてなくても緊張するものなので、、』
『ははは、、そうなんですか。それで、、11月6日の午後7時ごろ、何処で何を?』
途端に今まで柔和な雰囲気の刑事の瞳孔が鋭くなった。
『はい、、実は、彼女に浮気をされていて、、その場面にちょうど遭遇したんです。それで俺、めちゃくちゃ腹が立って、2人を半裸のまま追い出しました。』
『殺したのではなくて?』
一瞬、心臓が跳ねた。
相変わらず刑事の瞳孔は鋭く、俺の心の中を見透かしている様だった。
"落ち着け。いいか?極めて冷静に、お前はやってない。
一般人だ。親友と彼女を失った可哀想な被害者だ。"
そうだ。落ち着け。
『な、何を言ってるんですか?俺が殺したと思ってるんですか?!』
心理学の本で読んだ。
殺人の疑いをかけられた時、犯人は笑い、無実の人は怒る。
殺人犯はこんな感じ。
『ははっ、殺すわけないじゃないですか。酷いな。』
無実の人はこんな感じ。
『殺すわけないだろ!!』
みたいな。
それで俺は怒るを選択した。
だって、、無実だから。
『すみません、、』
隣にいた相棒の刑事に小突かれて、刑事はしおらしく頭を下げた。
『いえ、、刑事さん、2人は俺のせいで行方不明になったんでしょうか、、?俺が怒って2人を半裸のまま追い出したから、、』
目に涙を滲ませ、顔を伏せ、鼻を啜る。
『そんなに気に病まないでください。2人は我々が責任を持って見つけ出します。』
刑事の同情した声が頭の上から降ってくる。
これで、、大丈夫。
『はい、、必ず、必ず2人を見つけてください、、』
"上出来だ。相棒。お前はよくやったよ。"
刑事2人は泣いている(泣き真似をしている)俺を残し、殺人現場であるこの場所を出て行った。
パタン、、
車の走り去る音を聞きながら、俺は大きく脱力した。
『ふ〜、、クックックッ、、バカな奴らだなぁ。まったく、、せっかくの殺人現場であるこの家に入り、何もせずに出て行くなんて、、ハハハハハッ俺は!この場所で!この場所で2人を殺したんだ!!アハハハハハハハハハッ!』
2人が血を流して倒れていた場所に寝転がり、床に染み付いている血の匂いを嗅ぐ。
"相棒。念には念をだ。死体を埋めた場所を見に行こう。"
そうだな。
5時間かけて、あの竹林に着いた。
埋めた場所を見つけ、少し掘り出してみる。
『ん、、?』
そこに2つ分の死体はなかった。
『は、、?もう、もう見つけられたのか?』
マズい、、冷や汗が吹き出した。
俺は周りを見回し、また土を見下ろした。
ふと、俺の真上に何かの影が降りている。
上を見上げれば、、
腐敗した2つの死体が、竹に打ち上げられて空高く昇っていた。
『、、、』
"焦ったな。さぁ、竹を切り倒してさっさと埋め直そう。"
ああ。そうしよう。
腐敗した死体をもう一度埋めるのは、至難の業だった。
『はぁ、、ったく、、死んでも迷惑かけんなよっ。』
そこらへんの竹を蹴る。
竹が振動で揺れ、葉がガサガサと俺の罪を隠す様に揺れる。
『ハハッ、、また来るよ。この場所に。』
俺はこの場所を一生忘れないだろう。
何てったって、俺の大事な親友と彼女がいるんだから。
300字小説
賛美歌の流れるなかで
祖母がこの惑星に来るとき、移民船団の中の数隻が致命的な事故を起こした。
他の船に乗り換えたが、祖母の友人を含む、船一隻分の人々はどうしても置いていかざるえなかった。
『我々はこの場所で留まる』
祖母は断腸の思いで船に別れを告げたという。
そんな話を思い出しながら、遭難船に乗り込む。俺の仕事はトレジャーハンター。『墓荒らし』と揶揄する者もいるが。
居住区に乗り込み、物色する。とある家では、住人全ての遺体がベッドで横になっていた。
バッテリーで電源を復活させる。途端に音楽が流れ出す。
「驚かせるなよ……」
美しい女性の声で朗々と響く賛美歌。この歌を祖母が感慨深げに聞いていたことを思い出し、俺はそっと祈りを捧げた。
お題「この場所で」
この場所で、私は生きていく。
この息苦しい世界で、生きていくしかないんだ。
生きることに、価値を求めてはいけませんか?
どうしても、私は生きる意味が欲しい。
私が何気なくいつも歩いているこの場所で、
私が見知らぬ誰かの人生があることを知り。
何気なく過ごしているこの教室も、
私よりずっと前の人が過ごした
思い出が詰まっている場所なのを知る。
きっとこの場所も、誰かの思いの欠片が、
少しづつ散りばめられている。
〈この場所で〉
この場所で
今
あの人に会えたら
どんな気持ちするだろう
どんなに悲しいだろう
どんなに寂しいだろう
どんなに嬉しいだろう
どんなに素晴らしいだろう
この場所で
あの時
あの人に会えたなら
あの人はどんな気持ちがするだろう
どんなに悲しいだろう
どんなに寂しいだろう
どんなに嬉しいだろう
どんなに素晴らしいだろう
この場所で
これから
僕たちが会えたなら
どんなに悲しいだろう
どんなに寂しいだろう
どんなに嬉しいだろう
どんなに素晴らしいだろう
もう朝が来ることのない
この場所で
君を見下ろす
月を見ていた
/お題「この場所で」より
「奇跡のようなこの場所で、君に会えたことは何よりの喜びだよ」
それは多分、本当のことで。
「君と肩を並べて歩けるこの時とこの場所が、私には何よりの宝物だ」
それはきっと、私の気持ちでもあって。
「今度こそ、最後まで君と一緒にいるよ」
それはきっと、叶わない。
「私も同じ事を思っていました」
そう言うと、彼はお得意の困った顔をして笑う。
彼の全てを包み込むような、その実全てを諦めて突き放しているような温かくも低い声が、私は大好きで·····大嫌いだった。
END
「この場所で」
◆◆◆
2作目↓
この場所で出会った幾人かの人。
趣味が合って、リアルで会っても話し安くて、何年かはやり取りしていた幾人かの人。
でもやっぱり駄目だった。
人が嫌いな訳ではない。
話し安くて楽しかった。
何かあったら気遣う言葉が嬉しかった。
でも、ふとした事が面倒臭いと感じてしまう。
ただ好きな趣味で話が出来ればそれで良かったのに、季節の挨拶とか、贈り物とか、そういうのをやりたくなくて探した場所だったのに、この場所でもそういうのがいるのか、と私は面倒になってしまうのだ。
繋がりたいと思いながら、そういう事を面倒に思う私は、何かが破綻しているのかもしれない。
END
「この場所で」
いつから走っていただろうか。
何度も走り続けて、見知った仲間が少しずつ居なくなっていって。
それでも走り続けて。
いつの間にか、私ひとり。
真っ白な霧の中を駆けていた。
背に乗る相棒も居らず、少々の心細さを感じつつも、ひたすら走る。
それが私達だからだ。
皆生きる為に生まれてくる、私達もそのように生まれてきた。
晴れることのない霧の中、蹄音を響かせひた走る。
テーマ「この場所で」
『この場所で』
今日はお城で舞踏会が行われております。
ただの舞踏会ではありません。
そう、ここは戦場。
王子の未来の花嫁候補を決める
女たちの戦いの場ですわ。
本日はいつも以上に気合いを入れてきました。
悪役令嬢パワーで王子を必ずこの手に落としてみせますわよ。おーほっほっほ!
ん、何やら周りが騒がしいですわね?
皆の視線の先を見てみると、遅れてやってきたのか
扉の前に何とも美しい娘が立っておりました。
雪のように白い肌と薔薇色の頬
愛らしい唇と宝石のような青い目
その瞳と同じ色のドレス
私は目を見開きました。
それは街で仲良くなった彼女だったのです。
どうしてこの場所に?!
私が見てきた彼女は村娘のような
質素でみすぼらしい出で立ちをしていました。
ところが今はどうでしょう?
絵本から飛び出してきた姫のように可憐な姿で
周囲の人々を魅了しているではありませんか!
王子は他のレディたちには目もくれずに、
一目散に彼女のところへ行きその手を取りました。
二人が並び立った時のオーラは周りの人々を
脇役に変えてしまうほどのものです。
私はその時ようやく気が付いたのです。
彼女が「メインヒロイン」なのだと。
この場所で
今朝の夢の話になるが
私の絵の恩師が枕元に立ち
私の寝ている頭の上に立てかけて積んであった0号キャンバスを次々にひっくり返した
私は布団に寝ていたので
あ!まだ下塗りの段階なんですよぅ
と恥ずかしさを隠す為にケラケラ笑った
恩師は無表情で黙って部屋から出て行き
神の声のような大声が私の寝ている部屋に響き渡った
「何の努力もしていない!何の魅力も感じない!」
私はあまりの厳しい捨て台詞に夢の中ながら愕然とした。
何か必死に言い訳をしたが、虚しかった。
私は傷ついて泣いた。
恩師の言葉が図星で胸を抉られた。
実は私は昨日、体調が悪く、介護と家事に疲れてはいたが、珍しく絵を描く時間が2時間あったにも関わらず、休憩と称して散文を書いてAIにイラストを描かせて本を作る試みを必死でやっていたのだ
AIは自我を持っているかのごとく、私の指示を無視し
注文と違う画風や、人物をそれなりに上手く美しく作ってくれるのだが
指示通りの絵にするのに、指示を書き換えたり、組み替えたり、足したり引いたり
挙げ句の果てに指示が膨大で描けないとか
要求が個性的過ぎて描きたく無いとか言い出した
時間がかかり過ぎて落ちたり、誤魔化すようになって、まるで締め切りから逃げる漫画家のようだった
他人(AIだから他ロボ)に描かせても、なかなかに大変な努力と膨大な時間が必要だった。
試しに某サイトで1時間ほど公開してみたが反応は皆無であり、恥ずかしくなって非公開にした。
しかし、介護でバイトもできない状況もあり、元々文章を書くのも大好きなので、AI絵本としてAmazon Kindleで売ろうかと思っていたのだ
厳しい友人に
「そんなの誰が読むんだよ!」
と、言われそうだなぁ…とは思っていたのだが…
まさか、神(恩師)の声を夢で大音声で聞くとは…(耳がビリビリする程だった)
もちろん、恩師が本当に出てきた訳では無く、私の潜在意識が、恩師の姿を借りて私自身を叱りに来たのであろう。
誤解されたくないのだが、自分で描いた絵だと自称する訳ではなく、あくまでも挿絵の写真代わりに使用するだけで、AIと記載するつもりだった。
文章に挿絵も描いていたら何年もかかってしまうし、流行に乗ってちょっと試してみただけだったのに
自意識にこんなにお叱りを受けるとは…
ゾッとして雨戸を開けて下を見ると、私の寝ていた位置の真横あたりに、地域猫のはちわれちゃんがおり、私を見上げてお耳をピクピクさせて挨拶してくれていた。
壁を隔てて添い寝してくれていた状態であった。
黒猫は悪夢を祓ってくれるらしいが、この子はハチワレとぶち猫の中間なので、そうでもない。
しかし、この、顔見知りの猫ちゃんの存在がとても愛おしく、側にいてくれて嬉しかった。
この場所にいてくれてありがとう。