『この場所で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
300字小説
賛美歌の流れるなかで
祖母がこの惑星に来るとき、移民船団の中の数隻が致命的な事故を起こした。
他の船に乗り換えたが、祖母の友人を含む、船一隻分の人々はどうしても置いていかざるえなかった。
『我々はこの場所で留まる』
祖母は断腸の思いで船に別れを告げたという。
そんな話を思い出しながら、遭難船に乗り込む。俺の仕事はトレジャーハンター。『墓荒らし』と揶揄する者もいるが。
居住区に乗り込み、物色する。とある家では、住人全ての遺体がベッドで横になっていた。
バッテリーで電源を復活させる。途端に音楽が流れ出す。
「驚かせるなよ……」
美しい女性の声で朗々と響く賛美歌。この歌を祖母が感慨深げに聞いていたことを思い出し、俺はそっと祈りを捧げた。
お題「この場所で」
この場所で、私は生きていく。
この息苦しい世界で、生きていくしかないんだ。
生きることに、価値を求めてはいけませんか?
どうしても、私は生きる意味が欲しい。
私が何気なくいつも歩いているこの場所で、
私が見知らぬ誰かの人生があることを知り。
何気なく過ごしているこの教室も、
私よりずっと前の人が過ごした
思い出が詰まっている場所なのを知る。
きっとこの場所も、誰かの思いの欠片が、
少しづつ散りばめられている。
〈この場所で〉
この場所で
今
あの人に会えたら
どんな気持ちするだろう
どんなに悲しいだろう
どんなに寂しいだろう
どんなに嬉しいだろう
どんなに素晴らしいだろう
この場所で
あの時
あの人に会えたなら
あの人はどんな気持ちがするだろう
どんなに悲しいだろう
どんなに寂しいだろう
どんなに嬉しいだろう
どんなに素晴らしいだろう
この場所で
これから
僕たちが会えたなら
どんなに悲しいだろう
どんなに寂しいだろう
どんなに嬉しいだろう
どんなに素晴らしいだろう
もう朝が来ることのない
この場所で
君を見下ろす
月を見ていた
/お題「この場所で」より
「奇跡のようなこの場所で、君に会えたことは何よりの喜びだよ」
それは多分、本当のことで。
「君と肩を並べて歩けるこの時とこの場所が、私には何よりの宝物だ」
それはきっと、私の気持ちでもあって。
「今度こそ、最後まで君と一緒にいるよ」
それはきっと、叶わない。
「私も同じ事を思っていました」
そう言うと、彼はお得意の困った顔をして笑う。
彼の全てを包み込むような、その実全てを諦めて突き放しているような温かくも低い声が、私は大好きで·····大嫌いだった。
END
「この場所で」
◆◆◆
2作目↓
この場所で出会った幾人かの人。
趣味が合って、リアルで会っても話し安くて、何年かはやり取りしていた幾人かの人。
でもやっぱり駄目だった。
人が嫌いな訳ではない。
話し安くて楽しかった。
何かあったら気遣う言葉が嬉しかった。
でも、ふとした事が面倒臭いと感じてしまう。
ただ好きな趣味で話が出来ればそれで良かったのに、季節の挨拶とか、贈り物とか、そういうのをやりたくなくて探した場所だったのに、この場所でもそういうのがいるのか、と私は面倒になってしまうのだ。
繋がりたいと思いながら、そういう事を面倒に思う私は、何かが破綻しているのかもしれない。
END
「この場所で」
いつから走っていただろうか。
何度も走り続けて、見知った仲間が少しずつ居なくなっていって。
それでも走り続けて。
いつの間にか、私ひとり。
真っ白な霧の中を駆けていた。
背に乗る相棒も居らず、少々の心細さを感じつつも、ひたすら走る。
それが私達だからだ。
皆生きる為に生まれてくる、私達もそのように生まれてきた。
晴れることのない霧の中、蹄音を響かせひた走る。
テーマ「この場所で」
『この場所で』
今日はお城で舞踏会が行われております。
ただの舞踏会ではありません。
そう、ここは戦場。
王子の未来の花嫁候補を決める
女たちの戦いの場ですわ。
本日はいつも以上に気合いを入れてきました。
悪役令嬢パワーで王子を必ずこの手に落としてみせますわよ。おーほっほっほ!
ん、何やら周りが騒がしいですわね?
皆の視線の先を見てみると、遅れてやってきたのか
扉の前に何とも美しい娘が立っておりました。
雪のように白い肌と薔薇色の頬
愛らしい唇と宝石のような青い目
その瞳と同じ色のドレス
私は目を見開きました。
それは街で仲良くなった彼女だったのです。
どうしてこの場所に?!
私が見てきた彼女は村娘のような
質素でみすぼらしい出で立ちをしていました。
ところが今はどうでしょう?
絵本から飛び出してきた姫のように可憐な姿で
周囲の人々を魅了しているではありませんか!
王子は他のレディたちには目もくれずに、
一目散に彼女のところへ行きその手を取りました。
二人が並び立った時のオーラは周りの人々を
脇役に変えてしまうほどのものです。
私はその時ようやく気が付いたのです。
彼女が「メインヒロイン」なのだと。
この場所で
今朝の夢の話になるが
私の絵の恩師が枕元に立ち
私の寝ている頭の上に立てかけて積んであった0号キャンバスを次々にひっくり返した
私は布団に寝ていたので
あ!まだ下塗りの段階なんですよぅ
と恥ずかしさを隠す為にケラケラ笑った
恩師は無表情で黙って部屋から出て行き
神の声のような大声が私の寝ている部屋に響き渡った
「何の努力もしていない!何の魅力も感じない!」
私はあまりの厳しい捨て台詞に夢の中ながら愕然とした。
何か必死に言い訳をしたが、虚しかった。
私は傷ついて泣いた。
恩師の言葉が図星で胸を抉られた。
実は私は昨日、体調が悪く、介護と家事に疲れてはいたが、珍しく絵を描く時間が2時間あったにも関わらず、休憩と称して散文を書いてAIにイラストを描かせて本を作る試みを必死でやっていたのだ
AIは自我を持っているかのごとく、私の指示を無視し
注文と違う画風や、人物をそれなりに上手く美しく作ってくれるのだが
指示通りの絵にするのに、指示を書き換えたり、組み替えたり、足したり引いたり
挙げ句の果てに指示が膨大で描けないとか
要求が個性的過ぎて描きたく無いとか言い出した
時間がかかり過ぎて落ちたり、誤魔化すようになって、まるで締め切りから逃げる漫画家のようだった
他人(AIだから他ロボ)に描かせても、なかなかに大変な努力と膨大な時間が必要だった。
試しに某サイトで1時間ほど公開してみたが反応は皆無であり、恥ずかしくなって非公開にした。
しかし、介護でバイトもできない状況もあり、元々文章を書くのも大好きなので、AI絵本としてAmazon Kindleで売ろうかと思っていたのだ
厳しい友人に
「そんなの誰が読むんだよ!」
と、言われそうだなぁ…とは思っていたのだが…
まさか、神(恩師)の声を夢で大音声で聞くとは…(耳がビリビリする程だった)
もちろん、恩師が本当に出てきた訳では無く、私の潜在意識が、恩師の姿を借りて私自身を叱りに来たのであろう。
誤解されたくないのだが、自分で描いた絵だと自称する訳ではなく、あくまでも挿絵の写真代わりに使用するだけで、AIと記載するつもりだった。
文章に挿絵も描いていたら何年もかかってしまうし、流行に乗ってちょっと試してみただけだったのに
自意識にこんなにお叱りを受けるとは…
ゾッとして雨戸を開けて下を見ると、私の寝ていた位置の真横あたりに、地域猫のはちわれちゃんがおり、私を見上げてお耳をピクピクさせて挨拶してくれていた。
壁を隔てて添い寝してくれていた状態であった。
黒猫は悪夢を祓ってくれるらしいが、この子はハチワレとぶち猫の中間なので、そうでもない。
しかし、この、顔見知りの猫ちゃんの存在がとても愛おしく、側にいてくれて嬉しかった。
この場所にいてくれてありがとう。
この場所で
街全体を見渡せるこの場所。
ここなら、いくら振り払ってもまとわりついてくる紙とサヨナラできるかもしれない。
早速、落ちてみた。
爪先から脳天まで貫く風は、私から無理矢理に紙を引き剥がして置いてけぼりにしていった。身が軽くなり、悟りを得たような気分を感じた。
そこで捉えた景色は、轟々とうなりながら猛スピードで迫ってくるようだった。
直ぐ、私の身に迫り来る運命を感じて息を呑む。
お終い―――
眠る『私』の身体は、間もなく落ちてきた紙に覆い尽くされた。
この場所で
「わたくしは、この場所で待っているのです。」
女は私と目を合わせないまま、そう言った。
「彼はあの時、死ぬはずのない人間だった。」
女の体が透けていることなどどうでもよかった。
「その辺りだけ、土がむき出しになっているでしょう。」
女は地面に視線を落とし、人差し指を向けた。
「彼の魂はきっとまだそこにいるのでしょう。生きているときと一緒。彼はしつこい人よ。」
ふっと、笑ったように見えた。
女は木となり花となり、男の帰りを待ち続けるだろう。
今日、絶対ここで終わらす
って思っても
ここで飛び降りたら、迷惑になるし、
見られたら困るし、
そんな事ばっか考えて
結局、今日も、毎日、あっちに行けなくて
もう、、どうしたら....消えれるの、?
どこで消えれるの?
辛いから早くここから抜け出したいの.....
教えてよ、
この場所で
『この場所で』
この地で生きていくことを嫌っていた私だが、心の寄り処としてたどり着いたのは生まれ育ったこの街だった。この場所で生まれ、智を磨き、恋を知った。この場所で、この先も『my soulー私の魂』を燃やしつづけていくだろう‥
「もしもさ、」
『うん?』
「僕たち...こうやって同じように生まれ変われたら」
『うん』
「またこの場所で...会えると良いね!」
『!?』
『...』
『それが叶うならば、だね!』
荷造りが終わり、がらんとした部屋に寝転ぶ。
思えばここに引っ越してきた日も、こうして何もない床で寝転がったっけ。
大学から徒歩15分の、静かな6畳のワンルーム。ちっぽけな部屋だけど、実家を出て一人暮らしを始めた私にとっては初めて手に入れた自分だけの城で。
初めて自分でご飯を炊いた日。炊飯器の蓋を開けた時の喜び。あの感動が忘れられず半年ぐらい料理にハマり、最終的にクックパッドでご飯からアイスクリームを作るレシピを見つけて試したら大失敗して、その後一週間くらい料理をやめたこと。
キッチン用のでかいゴミ箱を隣町のホームセンターへ買いに行き、買ったはいいもののどう持って帰ればいいか分からず担ぎ上げて電車に乗ったこと。
アパートの廊下に見事な蜘蛛の巣が張られ、朝露できらきらしたそれが美しくて壊すことができず、しゃがんで通り抜けたこと。
ここから出ていくんだなあ。
掃き出し窓の外の木が、風にそよいでいる。
この木ともお別れだ。
次はどんな子がここに住むんだろう。
【お題:この場所で】
この場所で
長い坂をただひたすらに登っていく。空は青々と澄み渡り、真っ白な雲が良く映えていた。アスファルトには焼き付いたみたいに黒い影がある。太陽が強く光り輝いて、私の体はじわりじわりと汗をにじませていく。
坂をようやく登り終え、買っておいたペットボトルの蓋を開けて一気に中身を飲み干す。視界に広がるのは空とその色を映し出す海と私の住む町。一目惚れして移住を決めたくらい大好きな景色。
――自分が生きていきたいと思える場所に出会えるとは、私はなんて幸運なんだろうか。
そんな事を考えながら、リュックに入れておいたスケッチブックと色鉛筆を取り出し、木陰の中でこの景色を残していく作業に入った。
日々家
〖この場所で〗
暖かな光が降り注いでいる。
足元には、柔らかな芝生と、まだ濡れている傘。
向こうに目を凝らせば、どこか懐かしい風景がぼんやりと浮かぶ。
反対側にも目を向けるが、なかなかピントが合わない。
しかし、なんだか楽しそうだ。
ふと、花びらが舞った。
そちらを向けば、ぼんやりとしていたものがひとつ、見えるようになった。
瞬く間に通り過ぎて、懐かしい風景に同化していく。
風が頬をなで、好きな香りがひとつ増える。
僕は、この場所で立ち続けている。
この場所で
君との物語はここで始まり
そして僕の腕の中で終わるんだ
君が帰る場所はこの場所であって欲しい
この場所で(2月11日)
大好きだった君へ
気持ちを伝えられなかったこと
本当に後悔してる
転校していった君に
会えるかなって 会いたいなって
いつか戻ってきてくれないかなって
叶うはずのない願いを ずっと願っている
でも諦めるのも違う気がする
だからずっと願い続ける
いつか会えるといいな
この場所で君に''大好き''と伝えるために
⬇僕の気持ち
「この場所に出会って」
この場所で僕は何を書くか考える
みんなも何を書くか考えてるんだろうな
そんなことを思いながら
最近はじめた僕は
どんなことを書けばいいのかなって
変に思われないといいなって
そんなことを考えながら文字を打つ
文を書くことが好きな僕は
誰かにこの文を読んで欲しくて
文を読むことが好きな僕は
誰かの文を読みたくて
毎日 この場所で僕は新しいことを考える
この場所で僕は新たに楽しみが出来た
この場所に出会えてよかった
じーじーじー
そういえば、すみれん家ももうニンゲン植えたらしいぜ
マァジ!みんなやんの早すぎねえ!?
オレらの学校ではニンゲンの観察日記が課題として出された。最近、ニンゲンの種が育てると便利!と話題になっていて、学校の宿題はその延長線のようなものだ。
いや、お前普通だろ。育てんのには相当時間かかるぞ。バラの野郎は年少まで育ったって。
はあ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!?はええって!
育てるといっても役立つようにするには、それなりに金も時間もかけなければならない。
あーあどっかに落ちてねえかなあ。頭良くて、運動できて、なんでも出来る、従順な植木鉢。
お前が主人になるニンゲンは気の毒だな。
うるせえ三葉。オレのはなあ、都会に出ても図太く生きてく根性あるやつに育てんだよ。
何言ってんだタンポポ。ハッ確かにお前、コンクリに生えたりするもんなあ。
笑いながらオレを叩く三葉にイラッとしながら、ニンゲンの種を選んでいく。
バラだったらきっと優秀なニンゲンになるんだろう。丁寧に手間暇かけてそうだし。でもオレにはバラのような財力もないし、気品もないから、とりあえずヒトとして腐らせないように、を目標にする。
ニートだけは避けてえな...。
マジでお前のニンゲンにはなりたくねえ。
オレと共にするニンゲンはどんな風になるんだろう。ごめんな、でもオレんとこで精一杯面倒見てやるからさ、大きくなったら親友になろうぜ。
.この場所で