『いつまでも降り止まない、雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
えーんえーんと空が泣いている。
きっと嫌なことがあったのかもしれない
私も嫌なことがあった。
だけど、空のように降り止まない雨(涙)なんてものはない
テレビの電源をプツリと切る
黒い画面から流れ出た
しんみりとした雰囲気と
どんよりとした雨雲は
しつこく私にまとわりつく
名作映画のラストシーン
悲しくも幸せな結末なのに
何故か涙が止まらない
テーマ「いつまでも降り止まない、雨」
―いつまでも降り止まない、雨―
「今日も雨なの…」
私はもうかれこれ3日ほど
降り続いている雨を窓越しに
見ては、げんなりとした様子で
1人で呟いた
雨は好きだ
静かなる部屋に響く雨音
聞いていると心が安らぐし、
気分が落ち着く
ただ、3日、4日となってくると
話は別で
気圧のせいで酷い頭痛に
悩まされたりする
しかし、それにしても
この雨はどうする気なんだろう
こんなに地面を濡らして湿らせて
止んでくれるという保証もなく
昨日見た時は、
今日の朝には、止むと思っていた。
今日になって、
今日の夕方まで、降り続けるのかなと思った。
今、
もう、止まないのかなって思う。
もうあとには引けない。
いつまでも雨が降り続けることを、
いつの間にか願う。
「いつまでも降り止まない、雨」
一週間。時間換算すると24×7=168時間にも及ぶ気がおかしくなるような長い大雨だった。
いつまでも降り止まない雨を僕はひどく憔悴しきった顔で眺めている。
これじゃあ彼女に会いに行けない。
ずっとそのことで悶々とした日々を過ごしていた。
雨が降ったくらいで彼女に会いに行けなくなるなんて、その彼女は人魚かなんかか、とか言われてしまいそうだが、実際そうだった。
僕の彼女は人魚だ。
それも相当かわいい方の。自慢でしかないが僕の彼女は世界最高の美少女だ。誰にだってガチで胸を張って言えるくらい、かわいいんだ。
そんな彼女は人魚で、人間とはかけ離れた生命体。だから体の機能なんて全然違う。
例えば、人魚は雨に弱かったりする。
いつもは防波堤に二人で座ってだべったりしてるけど、雨が降ったらそれはできない。
僕が海を潜り続けるわけにもいかないし、雨の日は会わないようにしている。
それでも最近は毎日のように会っていたから、急に7日連続で会えなくなるとかなり寂しい。
このまま雨が降り続けて、彼女と再会することなく時が過ぎていくと考えるだけで頭痛がする。
僕はベランダに出て、町を濡らす雨をぼーっと眺めてみる。
徒歩数分で着く海がやけに遠く感じた。
ピンポーン
呼び鈴の音で意識が海から引き剥がされた。
こんな大雨が降る中、誰だろうか?
今日は宅急便をよこしたり、友達と遊ぶ約束をした覚えはない。
疑問を抱えたまま玄関扉を開けた。
「きちゃった!」
そこには僕の彼女がいた。そう、人魚がいた。
上半身は人間、下半身は魚。
さらさらの銀色がかった髪は人間の膝くらいの位置まで伸びていて、肌は雪のように白い。
細い眉、薄い唇。すべてのパーツが綺麗に整った顔立ち。それでいて幼さの残る童顔。
彼女は、特徴的な大きな目を瞬かせて呟く。
「無反応?」
「あ、あーひさし、ぶり」
「うん! ひさしぶり!」
元気のいい溌剌とした声。その声に7日ぶりの快晴がやってきたような気分にさせられる。
心の、芯の底から晴れやかになった。
ただ、しかし。
気になることがひとつ。
「あ、足どうしたの?」
彼女の下の方に目をやってきく。
すると、彼女は「ふふ」と笑って。
「わたし、人間になれたんだ!」
満面の笑みで、そう言ってきた。
いつまでも降り止まない、雨なんて。
もうどうでもよかった。
〜いつまでも降り止まない、雨〜
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ここまでお読み頂きありがとうございます。
以下、お暇な方のみお読みください。
ひさしぶり? はじめて?
できるだけ普通の作品を作ってみました。
いつもは頭のおかしい作品ばかり作っているので、読者の皆様には本当に感謝しています。
どうでしょうか?
と、言ってもコメント欄はないので、あなたの心のうちに感じたことを留めて頂けるだけで大丈夫です。
まあ、特に起伏のないストーリーではあったと思うので、今度は起承転結を意識できればなんて思います。実行するかはわかりませんが。
もう次の投稿に切り替わりそうになってきたので今回はこの辺で。
では、また。
君の秘密は裏庭にある。
雨の日にひどく怯えるのはそのせいなんだろう?
君は悪くない。君の親父は本当に最低な生き物だったから。父親のいた痕跡をすべて燃やして、ナイフまで埋めたのはいい判断だった。警察もただの失踪事件として扱っている。ほとほと困り顔だ。
君がそれを埋めたのも、穏やかな雨の晩だったね。
もちろん、君の秘密は僕の秘密だ。死ぬまで明かしやしない。
いつか、雨でぐずぐずになった土の表面に白い骸が浮き出てきたって、僕が完璧に埋めなおしてみせるさ。
だからこれからも、降りやまない雨の夜は、
僕のもとへ来ればいいよ。永久に。
ただならぬ混乱のなか、わたしは目を醒ました。
顔が冷たい。ゆるやかな間断を挟みつつ、水滴が降ってくるではないか。
――雨漏り?漏水?もしくは屋根が無くなった?ここ外?
わたしは俄かには判じ難い出来事に、まだ見ていた夢の澱に微睡みながら、天井の辺りを目で探った。
果たして、昨日入ったベッドで寝ていたし、昨日眠る前に見た天井である。よくよく見ると、水滴は天井から滴っているのではなく、天井の直下に発生しているようだった。
――つまりは、雨だ。
わたしは、突如現れた不可思議な現象に対して、卒然と洗面器を差し向けた。気の抜けたパーカッションのような音が早朝の部屋に間怠さを重ねる。
しかるに、一つの問題に気付くに至った。
このまま放置していれば、容器を超えて水が溢れる可能性があった。わたしは、間もなく出掛けなくてはならない。といって、洗面器の他に水を入れられそうなものは食器や鍋の類である。
背に腹は代えられぬ。わたしはコップやら深皿、フライパンからシチュー鍋に至るまでの容器らしい容器を並べてみた。
すると、どうだろうか。水滴は降る位置を代えながら各種の容器に収まっていく。なかなか器用ではないか。わたしが関心していると、天井の方に閃光が走った。
――雷雨だ!
身構えたわたしに構うはずもなく、部屋は一気に大水に洗われた。わたしは慌ててアパートの共用部に躍り出た。
何たる椿事。顔に着いた水を手で拭い落としながら、わたしは向こうの方で降り続く流水を眺めていた。
結局、わたしはそのまま出掛けることにした。止まない雨はない。部屋の中で傘を差したまま、手早く荷物をまとめると、雷鳴の轟く密房を後にした。
空では、分厚な雲が夕照に威容を示している。仕事を終え部屋に帰って来たわたしを待ち受けていたのは、朝のものとはまた違った驚きであった。
部屋には水滴の一つだに無かった。台風一過と言ったらよいのだろうか。わたしのベッドでは、ただ乾いた什器たちが口を開け上方を見つめている。
わたしは片付けるのは止して、不思議な喪失感と疑念に取り巻かれたまま、買ってきた夕飯をつついていた。テレビでは少し離れた地域でのゲリラ豪雨の様子を伝えている。
そんな時だった。
ポツ、ポツと水滴の弾ける音がし始めたのは。
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いつまでも降り止まない、雨
いつまでも降り止まない、雨
逃げ込んだ植物公園の温室は蜂蜜色の空気で満たされていた
気圧頭痛が少し和らいだ気がした
雨は優しい湿度にかわり亜熱帯植物は魂のかたまりにみえた
極彩色の花々に目を奪われ
急激にお腹がすいてきた
ふらふらといすに座ってそっと目を閉じ
植物の気配とかすかな雨音に耳を澄ます
異国の植物から太古のエネルギーをもらう
植物のエネルギーを吸い込む
蜂蜜色の空気に溶け込んで
そして生きるために晩ごはんのことを考える
今日のテーマ
《いつまでも降りやまない、雨》
雨が降る。
しとしと、しとしと、雨が降る。
「あー! 雨降ってる!」
「マジで!? 今日くもりって言ってたのに天気予報の嘘つき!」
「ウソでしょ、傘持ってきてないんだけど。帰りまでに止むかなあ」
すれ違いざまに聞こえた言葉に窓の外を見れば、しとしとと雨が降っていた。
朝テレビで見た天気予報によれば、今日の降水確率は50%――半々の確率なら嘘つきとは言い切れないだろう。
どんよりと垂れ込めている雲は濃い灰色で、見ている人間の気持ちまで暗くするかのようだ。
「やった! 雨だ!」
空の色につられて重たいため息を吐きかけたとき、そんな声が耳に飛び込んできた。
振り返ると、嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねる同級生の姿。
「分かったから落ち着けって」
「小学生か」
周囲の友達に揶揄されながら、しかしそれらの窘めを全く頓着せずに聞き流し、彼女は弾けるような笑顔で喜びを露わにする。
たしかに「小学生のよう」という表現は的を射ているかもしれないと思う。
けれど私が抱いた感想は彼女の友人達が口にした意味合いとは少し異なる。純真無垢な幼子のようという意図のものだ。
「どうして雨がそんなに嬉しいの?」
同じクラスというだけで、これまで殆ど話をしたことはない。
それでも彼女のあまりの喜びように興味を引かれ、私はついそう声をかけてしまった。
問いを口にしてから、不躾だったかもしれないと気づいたが、言ってしまった言葉は戻せない。
彼女は大して親しくもないクラスメートからの突然の質問に訝ることもなく、屈託のない笑顔をこちらに向ける。
「あのね、こないだ傘買ったんだ!」
「傘?」
「そう! ビニ傘なんだけど、絵が入っててすっごく可愛いの! だから、早速それ使えるのが嬉しくて!」
よほど嬉しいのだろう。
語る口調からもキラキラの笑顔からもその気持ちがまっすぐに伝わってくる。
微笑ましい様子に、私もまたつられて笑顔になってしまう。
「そう。朝は天気良かったのに傘持ってきてたのね」
「え?」
「え?」
「……持ってきてない……家に帰らないと、傘、おろせない……」
笑顔から一転、外のお天気よろしく、一気に顔を曇らせる彼女。
反対に、彼女を囲んでいた友人達が弾かれたように笑い出した。
これだけ喜んでおきながら、肝心の傘を持ってきていないというのだから、笑ってしまう気持ちは分かる。
でも、泣き出しそうに項垂れてしまっている顔を見たら、とても笑うことはできなくて。
「家に帰ってから、その傘を下ろしてどこかに出かけたら?」
「家に、帰ってから……」
「そう。それなら、その傘にぴったりのコーデでおろせて、更に気分もアガるんじゃない?」
苦し紛れに、少しでも彼女の気持ちが上向きそうな提案をしてみる。
みるみる内に彼女の表情が明るくなってきたのを見て密かに胸を撫で下ろした。
そんなつもりではなかったけど、これじゃあまるでせっかく喜んでいた彼女を私が落ち込ませてしまったかのようで寝覚めが悪い。
嬉しそうに笑った彼女は、ふと何かを思いついたような顔でこちらを見上げる。
「あのさ、今日の放課後、暇?」
「うん? 特に予定はないけど……」
「じゃあさ、良ければ一緒にパフェ食べに行こ! あたしの家、駅までの通り道なんだ! 傘も見せたいし、一緒に遊びたいし!」
「えーと……?」
「これを機に、お友達になって下さい!」
僅かに頬を染めつつそんな風に誘われて、勢いに飲まれながらも私は頷いて彼女の誘いに乗ることにした。
取っ付きにくく見えるのか、入学してからはなかなか親しい友達ができなかったから、正直言ってかなり嬉しい。
予想外に親しい友達を得ることになった偶然に感謝しながら、この雨が、どうかいつまでも――せめて放課後まで――降りやまないでいてくれますようにとこっそり祈る。
窓の外に広がる暗い空模様とは裏腹に、私の心は澄み渡る青空のように晴れやかだった。
#87 溶け出す世界で。
いつまでも降り止まない、
雨に私たちは溶かされている
先週はついに隣街が溶けて消えた
降り止まない雨は世界中のヒトとヒトが作ったものだけを少しずつ溶かし続けている
初めは、この降り続ける雨に
このままでは世界が沈むかもしれない
という心配があったけれど
溶かされるなんて予想外の展開だ
何かの自然現象なのか
神様の気まぐれなのか
理由は未だ不明
そして、この現象に科学で立ち向かおうとする者
神様の教えを説いて受け入れようとする者
絶望のあまり自ら世界に見切りをつけようとするもの
さまざまな行動をとる人がいたけれど
降り止まない雨はそんな人たちから粛々と溶かしてしまったように見えた。
結局、今は
いつまでも降り止まない、
雨に溶かされながら
私たちは淡々と日常を送っている
溶かされる不安よりも
万一、溶け残って、この世界でひとりになってしまったらどうしよう..
と、そんな不安を抱えながら__
お題「いつまでも降り止まない、雨」
【いつまでも降りやまない、雨】
雨は嫌いだ。
雨もりするあばら家、バケツに落ちる雨もりの音をきいていると気が滅入る。
業者に見てもらっても、どこからもっているかわからない、と言う。築60年過ぎた家を屋根をはがして修理するのは現実的ではない。
あと何年生きるのか?いっそ壊して更地にして賃貸に住むのが良いか?そういう暮らしが国民年金で可能なのか?
姑がひとりで住む家も古いとはいえ、まだましな家。でも一緒に住むことはあり得ない、一緒に住んだら私はおそらく病気になるか?我慢できずに出ていくことになるか?のどちらかである。
雨が降ると心の奥の不安の虫がわいてくる。いつまでも降りやまない、雨は、これから私はどうすれば良いのか?を否応なしに問い続けるのだ。
#13
No.50『雨の日と彼女の髪』
散文/掌編小説
世界で一番雷が嫌いな私は、雨が降ると家にこもる。出先で雷に遭遇しては敵わない。もちろん、雨が降っても出掛けなきゃいけないこともあるのだけれど。
「雨、やまないね」
窓に貼りついて、外を見ていた彼女が言った。退屈げに長い髪を指先で弄んで、まるで他人事のように。
「そうだね」
私の髪は酷い癖毛で、雨が降ると湿気を含んで爆発してしまう。無理矢理ひとつにまとめたお団子も心なしか大きくて、私は雨に関係なく、サラサラの彼女の髪を手に取った。
「いいな。サラサラで」
「んふふ、お手入れしてますからね。雨に負けないように」
初めて耳にする台詞に目を見張る。
「もしかして、私のようにストレートの髪だと、いつも綺麗だって思ってた?」
彼女はいつも、私の心を見透かしたようなことを口にする。この時、私は初めて彼女が私の見えないところで、努力をしていたことを知ったのだった。
そりゃそうか。彼女の髪は、いつも綺麗だ。よく考えてみたら、雨の日ほど綺麗な気がするから、雨の日ほど念入りに手入れをしているのかも知れない。
まだ雨はやみそうにない。私は、この雨の中をこの髪で出掛けなければいけないことを思い、初めて彼女のように、努力をして来なかった自分を恥じたのだった。
お題:いつまでも降り止まない、雨
5/26 お題「いつまでも降り止まない、雨」
土砂降りの雨に打たれどのくらい経ったか。隣に人の気配を感じ、何気なく声をかけた。
「止みませんね」
「えっ?」
若い女性はひどく驚いた様子だ。私は付け加える。
「雨が」
「あめ、……ですか?」
彼女は訝しげに私を見ている。その手に傘はない。
これは夢か、と私は悟った。
この夢の中では常に降り続けているがゆえに雨という現象そのものの認識がないのか、はたまた激しく打たれているのは私だけで彼女の上には降っていないのか、ともかく視界が遮られるほどの雨で私には判断がつかない。
ふと、人生もそんなものかも知れないと思った。自分一人だけが雨の中にあり、他人にはわからない。逆もしかりだ。
「すみません、こっちの話でした」
「あ、はあ…」
女性は曖昧な返事で作り笑いをした。
ひとつ幸いがあるとすれば、私は雨がそう嫌いではない。傘がなくても絶望しない。
目が覚めたら窓を開けよう。晴れでも雨でも曇でも。
(所要時間:17分)
行くところ行くところ雨が降る。
「雨女」と呼ばれてきた。
こんな降り止まない雨なんかもそう
全部私のせいなんだって。
恵みの雨とか風情だとか、
いい意味で使われているときは
「雨女」なんて呼ばれやしない。
人の都合で忌み嫌われるくらいなら、
この音も匂いも冷たさも、
終わりの見えない理由さえ、
全部私のものにしてしまおう。
いつまでも降りやまない、雨
最近は週末になると必ず雨が降る
せっかくのお休みが台無しだ
雨も静かなら風情があっていいけど
集中豪雨やら爆弾低気圧やら台風やらで土砂降り
しかもやまない
もうすぐ6月
雨が多い季節
今年は土砂降りが少ない事を願いたい
梅雨?
お洗濯が大変だね。
カラッと晴れた空きっと良いことが起きる予感。そんな日を夢見て、空を眺める。
明日はお気に入りの傘をさして歩こう♩
36いつまでも降り止まない、雨
生きてても全然いいことなさそうだ。
映画を1000本見たら、死のう。
そう決意して、999本の映画をみた。
今日、近所のミニシアターでリバイバルの「ラストエンペラー」を見る。
それが1000ほんめ。
見たら死ぬ。
タイトルにラストも入ってるし、ちょうどいい。
今日が人生最後の日。
そのはずだったのに。
今日、記録的な豪雨で、そのミニシアターが浸水した。
雨は降り続いている。
当然、上映どころではない。
もちろん、死ぬどころでもない。
貴重な古い映写機やフィルム、映画雑誌やパンフレット。
そういうものが、雨でダメになりかけている。
誰か運び出すのを手伝ってください!
Twitterで回ってきたそんなメッセージ。
仕方ないから、手伝いに行こうと思う。
死ぬのはすこしだけ?お預けだ。
失敗した。
私は死ねなかった。幸いそれを悲しむような親族も友人もいなかったため、誰にも迷惑はかからなかった。
閉鎖病棟からわずかにのぞく外の景色。あの日から、ずっと雨が降りやまないのだという。
空調の整った涼やかな病室のひとつ向こうには、じめじめとした夏の中降り続ける雨空がある。なんだかその場に立てないことが、ひどく虚しく感じるのだった。
今日のテーマ「いつまでも降り止まない、雨」
天気予報では晴れ。もしくは天気雨が降るかもしれないと言っていた日に私は失恋し振られた。
理由はよくある彼氏の浮気。
課題を提出するのに忙しくてしばらく会えないと言っていた彼氏に差し入れをしたくて家に行くと玄関に知らない女の靴があって聞こえてきた彼氏が私の愚痴を言っているのを聞いたから。
「今付き合ってる女、優しいし連れ歩いても恥ずかしくない容姿してるけど恥ずかしいからってずっとキス以上の関係にはならないんだよなー。本当につまんねぇー女」
いつも優しかった彼の本音を聴いて、私はその場にいる事が出来なかった。
自分は彼のことなんて何一つ理解していなかった、彼を知ろうとしなかった。
それがこの結果を生んだのだと自分に言い聞かせる。
早く彼から離れたくてずっと全力で走っていると大粒の雨が降ってきた。
あんな奴の為になんか泣きたくない。
人前で泣くなんてみっともないからしたくない。
でも…今だけは雨が隠してくれる。
だからどうかお願い。
今だけはこの痛みが消えるまで雨が止みませんように。
雨に濡れている私に気付きませんように。
雨が上がったらいつもの私に戻るから。
【いつまでも降り止まない、雨】
修学旅行の班も一緒、席も隣って自分運良すぎて怖い。
今は今の時間を大切にしなきゃ損しちゃうな。
でも、一緒に話してくれるのに。
なぜか距離を感じてしまうのはなぜ?
他の異性が、君に近すぎるところを見ると
心が土砂降りになる。
いつまでも降り止むことはない、雨