『あなたに届けたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
物を届けるのは簡単
けれど本当に届けたいモノは難しい
どうすれば貴方に届くのかしら
よく聞く方法はありきたりでつまらない
貴方の記憶に焼き付けないと
調べても出てくるのはありきたりばっかり
つまらない人ばっかり
私は違う
私は貴方の中に残り続けてみせる
2024/01/30_あなたに届けたい
何度も書き直しては消していく
結局送れないまま
嫌じゃないかな?迷惑じゃないかな?
何度も何度も読み返す
あなたに届きますように
あなたに教わったことたくさんあるわ
私は教わるばっかりだけど
でもきっとあなたは私に世界を教えるときの
自分の楽しそうな顔を知らないのね
それなら私が教えてあげるわ
あなたがどんなに幸せそうか
でもきっとまた私が教わってしまうのね
あなたと共にいるときどんなに幸せなのか
あなたに届けたいものたくさんあるの
あなたは私ばかりに届けてくれる
そんなあなたが大好きよ
でもやっぱりたまには私だって
あなたに教えて届けたい
ねえ、あなたのことが大好きよ
【あなたに届けたい】
あぁ、急がなくては。
家路を辿るその時間がもどかしい。
焦りに灼け付く喉の奥が、乾いて仕方がない。
「待ってて!美味しく料理するからね!」
車のハンドルを強く握り締めて、アクセルを踏んだ。
『いやぁ、今年は凄くてなぁ。思わぬ量だったんで、良かったら食べてくれ。』
と厚手のビニル袋いっぱいに、野菜を渡してくれた職場の先輩を思い出す。
家で待ってるあなたに、美味しいものを食べてもらいたくて、何が作れそうか考える。
「あ!何が良いかな…。相談しよ。」
ハンズフリーの通話を起動させて、今日の貰い物を報告する。
「かっちゃん、今日ね。お野菜いっぱい貰ったんだ。何食べたいかな?」
煮物、お浸し、卵焼き、鍋、うどん、そば、ラーメン、味噌汁。それから、それから…。
キッシュ、ソテー、グラタン、シチュー、パスタ、サラダ、スープもいいなぁ。ホイル焼きも捨て難い…。
―――今夜は、何を作ろう。
翌日、鍋いっぱいに作った具沢山スープを先輩にはお裾分けした。
「あなたに届けたい」
昔々の遠い日の私が
思わず笑顔になるような、
ちょっと幸福になるような、
心の疲れをちょっと癒やすような、
そんな物語を届けたい。
未来は少しだけ明るいぞ。と伝えたい。
どうもどうも、お久しぶりです。
そちらはあたたかいですか。
こちらは寒いです。
娘が小学生になりました。前会ったときは4歳くらいですかね?大きくなったでしょう。来年は2年生です。
そっちで最近、美味しいもの食べました?
ビール好きですもんね。そっちでは飲み放題らしいから、いっぱい飲んでいることでしょう。
そうそう。言い忘れてましたけど、私の恩師が八年くらい前からそちらに住んでるんです。
偶然すれ違ったりしてません?広い国ですから無理でしょうか。
田中先生って名前で、五十手前くらいの男性です。
在学中超お世話になったので、もし会う機会があればよろしく伝えて欲しいです。
(卒研が楽しかったのは、先生のおかげです)
おばあちゃん、元気ですよ。
お母さんも相変わらず痩せたい痩せたい言いながらお菓子食べてます。
あの時は皆泣いてたけど、もう大丈夫です。
若い時の話をお坊さんの口から聞きました。
本人から聞きたかったなあと思いましたが、だって訊ねなかったでしょと言われたらそれまでです。こんなことばかりですね。
あんなに苦労したなんて知りませんでした。自慢話好きだったのに。
次会えたとき用に、話したいこと、聞きたいこと、なにかにまとめとこうと思います。
では、またお手紙します。
身体に気をつけてね。
おじいちゃんの初めての孫より。
追伸)
おばあちゃん、一緒に連れて行ってほしかったって。運命の人だから。罪な男ですねえ。
もちろん全力で止めました。
なので、もうしばらく先です。
ちょっぴり寂しいだろうけど、我慢してください。
もう会わないけど、会えないけど、
やっぱり言えない。ずっとずっと好きだった。
感謝してることだっていっぱいある。
言えないけど伝えたい。
ありがとう。それだけじゃ伝えられない。
だけど、がっつり書くのも重いかなって。
やんわりと伝わるように手紙に書き起こす。
大切なあなたとの思い出を。
お題『あなたに届けたい』
墓前のタバコ、仏壇のお菓子、電柱下の花束。
♯あなたに届けたい
息を吸って冬の冷たい空気を肺に取り込み、ぬるくなった白い息を吐き出す。寒さがより身に沁みて微睡んでいた頭が少しずつ覚醒していく、この感覚が好きだ。
ポットに水を入れて沸かし、冷えきった白湯だった水を捨ててコップを洗う。正直、白湯とか水とかの区別はよくわかっていないから飲み頃温度の水のことを勝手に白湯と呼んでいる。
だから冷えきった水も沸騰したお湯も飲み頃にさえなればそれはもう私の中では白湯だ。
決まった時間に音楽が流れる仕掛け時計が朝の歌をうたう。タイトルはわからないけれどゆったりとした動揺のメロディは心地いい。憂鬱な朝のほんのひと時の癒やしだ。
「これがあなたにも聴こえたらいいのにね」
小さな写真立ての中に白黒の写真が収まっている。その隣を指人形や鈴のついたおもちゃが賑やかし、一輪挿しの花瓶にさした赤いアネモネが彩りを添える。
一度たりとも見せることも触れさせることもできなかったそれらは、それでも静かに寄り添ってくれている。
あなたがいるところまで届けたい。
あなたのためにも、それらのためにも。
「喜んでくれたらいいな」
【題:あなたに届けたい】
あなたに届けたい
物は特にないけど
伝えた良心を気付いてもらえるのは嬉しい
【あなたに届けたい】kogi
昨日書いてなかったから↓
I LOVE...
って歌詞に入ってる曲はだいたい良い
あんま思い浮かばないけど
なんとなくそんな気がした。
ワード決めても
歌詞にできないけどね
【I LOVE...】
共感を得られるひとだと、あなた自身は思っていますか。
例えば、あなたの身近であった楽しい話や辛い話を、
他のひとに話せば、理解してくれますか。
残念ながら、私は共感を得られにくいと思っています。
そもそも、小難しいのです。
例えば、ブロッコリーは嫌いだが、
マヨネーズと合わせれば食べられる、とか。
鮭は大好物だが、ムニエルだけは絶対に食べない、とか。
そういう込み入った話を、共感してくれません。
嘘だと思う方も居るでしょう。
今の話も、"文章を"理解してくれるひとが少ないのです。
つまり、「私はマヨネーズ付きのブロッコリーは好き」や、
「ムニエルは嫌い」などと、
曲解したり一部だけ記憶に残したりしてくれるのです。
それでいて「わかる〜」と、軽率な相槌を漏らすのです。
そんなひとたちには、「私」を理解されなくて結構です。
寝ぼけ眼に映る薄暮の世界の静寂や、
標高1500mの霧中の神社への畏敬や、
旅の帰路に襲う満足感を伴う悲哀も、
理解していただかなくて結構です。
それでも
理解されないと諦めながらも
理解されたいと願ってしまう
これだけ文字を重ねて
ようやく伝わるかもしれない
私の虚しさについてのお話でした
お題「あなたに届けたい」
300字小説
たんぽぽ郵便
「境の山に凶暴な魔物が出たらしい」
山を越えた街に行く郵便馬車の受付不可の知らせに、がっくりと肩を落とす。
北の魔法学校を卒業し、この街で見習い魔法使いとして働き始めたのに、それを故郷の家族に知らせる手立てが無い。魔鳥を使った伝書郵便はお高いし、私はまだ転移魔法は使えない。
せめて、この街に住んでいることだけでも家族に、幼馴染に伝えたい。うつむいた私の視線の先に、この地域特有の桃色のたんぽぽが映った。
春の暖かい光の差す青空を見上げる。たんぽぽの綿毛を風に乗せて任意の場所に根付かせる、変わった固有魔法を持った幼馴染は元気だろうか。
ふと気が付くと足下に桃色のたんぽぽ。
風に揺れるそれに笑みが込み上げた。
お題「あなたに届けたい」
肌触りのいいブランケット
美味しくできたシチュー
お気に入りのマグカップ
あなたがいなくなっても
頑張って生きた私
【あなたに届けたい】
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優しさ
『親友』
0時58分
撃「俺、寝落ちするわ〜」
透「おいっ!、もう死んだからって寝るなよ!、試合まだ終わってなーぞ、それに寝落ちする奴は寝落ち宣言なんてしねーよ笑」
撃「もうお前ぇしか残ってねぇし、負け確だろ」
透「わかんねぇーだろ、こっから俺1人でワンチャン逆転あんだろ!」
撃「じゃあっおやすみ〜」
透「てめぇ!おい!」
俺の名前は田中撃(たなかげき)、ゲームネームはヒット
友達の衣笠透(きぬがさとおる)、ゲームネームはスケ。
俺達2人は高校1年のときに出会い、同じクラスで隣の席になりよく会話するようになって、互いにゲーム好きとわかってからは毎日家に帰ってから夜中まで通話ソウトで繋いで会話しながらゲームを一緒にするゲーム友達となっていた。
そんな生活をして1年が経って2年生になったときゲーム友達が一人増えた。
キーンコーンカーンコーン
最後の授業が終わり、俺達がいつものようにこのあとドラゴンナイトというゲームをする約束をしていたら
明「あの!、ドラゴンナイトの話だよね、僕も好きなんだ、」
後ろの席に座っていた声すら聞いたこともないぼっち陰キャの野澤明(のざわあきら)が勢いよく席を立ち言った。
しばらく沈黙が流れた。
そして透は言った。
透「ホントに!?、じゃあこのあと一緒にする?」
クラスで浮いてるぼっち陰キャと仲良くなったら自分までクラスで浮いた存在になる。
だから俺は透がこんなぼっち陰キャと仲良くなろうとしているのが理解できなかった。
そして考えた挙げ句1つの答えが出た。
前から知っていたことだった、透は優しい人間なんだ。
でも優しい人間とは他人のために自己犠牲できる人のことだ。
そんな不便な生き方絶対におすすめできない。
学校の帰り道、透と2人になった。
撃「なっ、透って優しいよな」
透「ん?、何?急に褒めてきて、今俺金しか持ってねーぞ」
撃「でも、不便な生き方してないか?大丈夫か?」
透「ふ·べん?、便はちゃんと出てるけど」
撃「そういうことじゃねーよ笑、真剣に聞いてんだから笑かすなよ笑」
透「ごめん、ごめん笑」
撃「あんなぼっち陰キャと仲良くならなくてもいいんじゃないか?」
透「ぼっち陰キャって、明のこと?、お前意外とひどいこと言うな笑」
撃「俺は心配してんだよ、優しいってのはいいことだけど、でもそれで自分自身を縛ってしまったらダメだろ」
透「撃が言ってることはわかるし、心配してくれてありがと、でも俺は別に自分自身を縛ったりなんかしてねぇーぞ、明とは前から仲良くなりたいと思ってたし」
撃「怖くないのか?、クラスで浮いてる奴と仲良くなろうとしてるんだぞ」
透「怖い!、でも精一杯勇気を振り絞った人の思いを無下にする方が怖い!、お前も聞いてたろ、明の声震えてた、もしあそこで無視してたら俺は一生後悔する!、あの震えた声が死ぬまで俺の頭にこびりついてとれなくなる」
撃「自己満足って、ことか」
透「そう!自己満、だから周りからどう思われようと関係ない!」
透らしいと思った、透は優しくてヒーローみたいな奴だ。
撃「ふっ、なら俺もお前のその自己満に付き合うわ」
透「いいのか?、お前もクラスで浮いた存在になるかもしれないんだぞ」
撃「透とならそれでもいいわ」
透「そっか、撃が一緒だと心強いわ、ありがとな」
透「俺のことを心配して言ってくれて、そして俺の自己満に付き合ってくれて、本当に1番優しいのは撃だな」
忘れ物
もう!カレったらこんなモノ置いてって…
なんでか分からないけどカレ、パンツを置いてったよ
洗濯よろしく〜ってこと?
私はお母さんか!w
いや、私の洗濯にカレのパンツが混じってたらそりゃ…
みんなに馬鹿にされるに決まってる!
まずい、どうやって返そうか
袋に入れて返すのが一番良いわ
パンツはないと困るからね、全くお馬鹿にも程があるわ
翌日、私は袋に入れてパンツを返す事にした
おはよう、あれ?何やその袋
おはよう、ねぇなんかないと思わない?
え?なんかってなんやねん、その袋にええモン入っとるんか?
ええモンて…私物やろうが!
し、私物!?
あんた私の部屋にパンツ置いてったやろ、ないって思わんかったの!?
あ〜っ!そういえば!洗濯んとこにパンツないから気にはなっとったんやけど、どうせズボンと一緒に脱いだんやろ思て…
もう!しっかりしてよね!はい、これごと持ってって!恥ずかしいから!
あ、ありがとうな…以後気をつけます…
あ〜俺のどアホ〜!!
一人で叫んでる…w
そんなカレを見て微笑む私は
とても幸せ者だ
貴方が人に届けたい物は何ですか?
私みたいに忘れ物だったりしますか?
それとも、目に見えないものですか?
何であれ、届けば嬉しいものですよ
赤面して叫んでるカレもいますが
パンツが戻ってきて安心してるんですよ
泥棒はいけません
私のもとに届いた物は変り物でしたが
カレの私物です
ちゃんと返してあげましょう
優しいカレはきっと、お返しをくれるでしょう
私のもとには何が届くのだろうか
私は忘れ物のパンツと共に、日頃の感謝を添えておきました
⒋あなたに届けたい
愛してる
ずっとちゃんと、どんなことがあったって
あなたを愛しています。
なんて、綺麗事を言われてみたい。
私は生まれつき足がない
人間にとって、“何かが無い”ということはハンデでしかない
だから私は特別支援学級というところで過ごしている。
もちろん“普通”の人達と一緒の学校内でだ、ジロジロ見てくる目が怖い
私達だけでは大変だから掃除や色々なことを手伝ってくれる人がいる
それは“普通”のクラスにいる人達
今日は1人だけみたい…
「…よ、よろしくね…」
「可愛いっすね…」
「へっ…!?」
「名前はなんて言うんすか!先輩ですよね、」
「え、えと…桜」
「桜…綺麗な名前ですね、あ、そうだ掃除!」
「ぁ、えうん…」
「君、名前は?」
「ぁ?!おっ、俺っすか!?」
「りゅっ、龍介っす!!」
「龍介くんか…よろしくね」
「ぅッ、うっす!」
その子、龍介くんは見た目こそ怖いものの素直な性格で可愛かった。
時は流れ卒業式当日〜
「さっ、桜先輩!」
「?どうしたの、龍介くん」
「すッ、好きです!!」
「そッその…つ、つ…つ付き合ってくださぃっ!!」
「…」
人生で初めて告白をされた
「え…」
嬉しいのと同時に本当に私でいいのかと思った
「…でもさ」
「私…普通じゃないし」
「……え?先輩は普通ですよ」
「な、何言ってるの…?」
「先輩こそ…」
「だって!私足無いんだよ!?」
「それじゃあ俺は頭が無いです」
「…ぇ」
「俺は、普通じゃないです。」
「龍介くんは普通だよ…!?」
「でも俺は、俺自身が普通だと思ってないんです。
普通ってのは他人には決められません、自分が決めるものなんです」
「まぁ…綺麗事みたいになっちまいますけどね笑」
「俺の自論です、」
「先輩に足がなくたって、腕がなくたって」
「俺は先輩の足や腕に惚れたんじゃない、」
「貴女の性格とか素直に言える心に惚れました」
「こんな奴でも良いなら付き合ってください!!」
「っ…ぅッんっ!うん…ッ!」
「ごめんね…ありがとうッ…」
今まで恋したってこんな自分じゃなんて思ってた
でも、彼は自分の想いを私と向き合って教えてくれた
だから私も答えなきゃ…
「龍介くんッ…私も…大好きッ!!」
全国の、『配達』を職業としているひとをおもう。
毎日まいにち、遠いところまで車を走らせ、重い荷物を持ち、階段を上がり、時間通りに配達をしてくれる。それがどれだけありがたいことか。
遠いところへ住んでいる友だちへ、通販で誕生日プレゼントを贈れることの、なんとすばらしいことか。
あなたがいるから、届けたい想いがとどくのです。
わたしには感謝を述べることしかできませんが、どうか受け取ってください。
あなたへ届けたいのです。
あなたにこれを届けるとき、迷いがあったのは認める。
だけどそうするしかなかったので、あなたに渡した。
あなたは戸惑って、罰の悪そうな顔になったが、それを見る私だってどんな顔すればいいかわからない。
包みにはご丁寧にメッセージカードがついていて、あなたへの愛が恥ずかしげもなく晒されている。
私まで赤面してしまうようなセリフだった。それを受け取ったあなたも、照れているよりは私に見られたことで顔が真っ赤になった。
ありがとう、とあなたは受け取って、扉を閉める。
閉める直前、ばっちりと視線が合った。
閉じた扉を見つめながら、私はしばらく立ち尽くしていた。
去年までは、あなたへ贈り物をするのは私だった。
毎年趣旨を変えて、メッセージカードはあなたにだけ読めるように箱の中に入れて、欠かさず贈っていた。
しかし今となっては、プレゼントを贈れる関係ではなくなっている。
私は配達員の仕事に就いたことを後悔した。
本当は、あなたに届けたいのは他人からのプレゼントではなく、私が選んだプレゼントなのに。
「ありがとう」
「愛しています」
「大好きだ」
君と生きれば
溢れる言葉
「あなたに届けたい」
「届く」「届かない」は別として
「届けたい」
と言う気持ちだけは届いてほしい
《あなたに届けたい》