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あなたにこれを届けるとき、迷いがあったのは認める。
だけどそうするしかなかったので、あなたに渡した。
あなたは戸惑って、罰の悪そうな顔になったが、それを見る私だってどんな顔すればいいかわからない。
包みにはご丁寧にメッセージカードがついていて、あなたへの愛が恥ずかしげもなく晒されている。
私まで赤面してしまうようなセリフだった。それを受け取ったあなたも、照れているよりは私に見られたことで顔が真っ赤になった。
ありがとう、とあなたは受け取って、扉を閉める。
閉める直前、ばっちりと視線が合った。
閉じた扉を見つめながら、私はしばらく立ち尽くしていた。
去年までは、あなたへ贈り物をするのは私だった。
毎年趣旨を変えて、メッセージカードはあなたにだけ読めるように箱の中に入れて、欠かさず贈っていた。
しかし今となっては、プレゼントを贈れる関係ではなくなっている。
私は配達員の仕事に就いたことを後悔した。
本当は、あなたに届けたいのは他人からのプレゼントではなく、私が選んだプレゼントなのに。

1/30/2024, 11:08:43 AM