そっと
私の焼けた首を触って
その貴女の白い手で触って
動脈の音を感じて
私をもっと芯から感じて
ぎゅっと
手は震えている
私を救ってくれる人
今 目の前で涙を流している
声を殺して いつもの癖でそっと泣いている
最期に残した口づけは
貴女の熱い頬と
少し甘い涙
フィクション
「あの夢の続きを」
~関係ないお話~
私事ですが昨日私立高校の入試を終えてきました。
素敵なお題なので一時保存し
時間が空き次第書かせていただきます
合否発表までの時間 第一志望校への勉強に励むと共に
全国の受験生に 素敵な春が訪れる事を願っています。
貴女の手はいつしか暖かさを失って
それが 酷く私を失墜させた
白い息を浮かびあげることも
ココアを笑顔で その猫舌で飲むことも
暖かい手が私に触れてくれることも
無くなってしまった
私の心臓はこんなに脈を打っているのに
まるで綺麗な置物のように
貴女は動いてくれない
暖房の効いた 暑いくらいに暖かい部屋
窓から見える雪景色と貴女だけが冷えている
フィクション
「なんで怒ってるのか分かんないんか?!」
「 、」
椅子を蹴り叫ぶ父 それを止める母
黙りこくった妹
妹の隣で箸を持ち父の言葉に肩を上げる私
さっきまで楽しかったのに
なんでいつもこうなんだろう
妹の涙を 見ないふりをする私が一番 、一番悪い
逃げ出してしまいたい私を救うのは
きっと私しかいない
ノンフィクション
向かい風は辛く 追い風は有難いもの
一難去ってまた一難 って言葉が似合うような
私の人生は 向かい風しか吹いてなかった
電車のホーム
きっと皆が指を指している きっと私を酷い目で見ている
酷く強い追い風
倒れてしまいそうなのに
恐怖という向かい風がまだ消えてくれない
この身体はまだ生きたがっているのか まだ ?
生まれ変わったら きっと素敵な人生を歩みたい
来世は こんな私を生かしてくれるような
向かい風となってくれる人が 。
フィクション