欠損品

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母親を殺した。

「 2月4日
今日は片手で数えられる程度で良かった。

2月7日
満点取れなかった私が悪い。

2月18日
お母さんの誕生日。おめでとう。大好きだよ。

2月21日
耐えられなかった ごめんなさい。 」


血まみれになったその日記を母の隣に置いて
初めて夜遅く外に出た。
目が痛い程綺麗な天の川の下を駆けている

父が帰ってくる時間 その光景を見て何を思うのだろう。
恐怖よりも安堵が先に来て
鏡の中に写った短髪の女が笑っている

早く殺しておけばよかった。私短い方が好きだ。

パトカーと救急車のサイレンが聞こえる
あの人ちゃんとお母さんのこと愛してたんだ

当分 見つかるまでは自由
初めて 楽しい夜空を駆ける


フィクション

2/21/2025, 10:58:02 AM