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4/29/2025, 3:20:36 PM

私の、たいしたことない秘密の一つ

 知らない人と話す時に1番無難なのは、天気の話というのはよく言われていること。天気だと誰も悪くならないし、誰のせいにもならないから。
 そして、天気の次に来るのは、おそらく食べ物の話だと、私はにらんでいる。
 どういうのが美味しいとか、どういうのがまずいとか。そういうが進んでいくとなぜか、美味しい話はすぐ終わるが。ますい話で盛り上がる。

 ということで、食べ物の話になると、ご飯派かパン派か、うどん派かラーメン派か、など、たいして必要でない雑談が横行する。
 昔は、こんな無駄な話をと思い避けてきた。しかし最近は、コミュニケーションというのは、こういった一見すると不必要な冗長的なやり取りをしながら、相手に自分は敵ではないよと知らせる行為だと知ったので、その意味では、食べ物の話題で会話が続くのは悪いことではないんじゃないかと思うようになってきた。

 ただ、そんな会話に入ってみて気づいたことがある。実は私は、うどんが好きでも嫌いでもない。こういう立ち位置が、雑談的コミュニケーションでは好まれない。わかりにくいから。

 正直にいうと、一人ではうどんを食べたいとも思わないし、買って料理しようともも思ったとがない。気づくとうどんがない世界に生きていた。うどん欲求が全くない。でもそれは嫌いではない。あったら食べるから。
 しいていうと、関心がない。ただこれを言うと、うどん好きからしたら、嫌いと言われるよりも、より腹立たしいのではないかと心配している。好きの反対は嫌いじゃなくて、無関心、と言われることがあるから。だから言えない。
 これが私の、たいしたことない秘密の一つ。しょうもないけど、しょうがない。

4/29/2025, 2:11:20 PM

公園のコート

 公園にあるバスケットコート。誰でも使える。今日は連休の夕方。どんな人が来るかと思ったら、なぜか20代くらいのカップル率が高い。

 左側では、男子がシュートをし女子が座ってみている。右側では、女子が率先してシュートし、男子が横にいる。そこに友達であろう親子連れも来て、3歳くらいの子供もバスケをしている。
 そして後ろでは、順番待ちのようなカップルがいた。

 そして夕日が落ちつつある。

 こう書くと何かのCMのようだが、それぞれ現役を離れて何年かしたようで、なかなか入らない。でも楽しそう。スポーツが生活にあるのは、こんな世界なのかもしれない。

 私自身はスポーツがない世界から来たので、ここは全く異世界だ。でも、異世界でも夜は来て、夜は開ける。私のいる世界と同じように。
 夜から見たら、大した違いはないのだろう。




4/27/2025, 1:53:57 PM

自分はなにやってるんだろうって思う瞬間

 たまにあります。虚しくなった時、大きな失敗した時、うまくいかなかった時、とてもきれいな景色を見た時、とても大きな災害を見た時・・・思ったよりもたくさんあるな。

 圧倒的なものの前で、受容するしか選択がないような状況。ある意味、自分を支えていた常識(というか慣習)が意味をなさなくなるので、危うい瞬間でもあります。

 日常生活を滞りなく続けるには、こういう瞬間はない方が良いのです。でも、安定している時ほど、非日常的なものを人は求めます。逆に不安定な時は、安定を求めます。

 ということは、なにやってるんだろうと思う瞬間は、日常を脅かす瞬間でもあるけど、日常を日常として再認識するための瞬間でもあるのかもしれません。旅行やアルコールや祭りやイベントなどの非日常と似た効果もありそうです。

 多くの人にとっては、非日常は非日常で終わりますが、たまに、そこで不安定になってしまって、安定に時間がかかる人が一定数います。

 個人的には、そういう人たちに向けて調整期間が認められると本当に助かります。実際はないけど。でも、そんな事を妄想できる瞬間がもてるのは、悪くないかなっと思ったりもします、生きてく上では。

 

4/26/2025, 12:45:26 PM

どんなに離れていても

 私の人生がガラッと変わったのは、あの国のあの場所。あの国で大学生だった私は、青春のいろんなことをそこで体験した。
 そして、あの事件以来、私はだんだんと自暴自棄になっていったように思う。交友関係も、お酒の飲み方も、職業選択も、パートナー選びも。どうしようもない状況になっても、まあ私の人生こんなもんだし、なんて思っていた。

 でも不思議なことに、あれから何十年も経ち、私はその場所を見に行こうと思った。今、どうなっているのか。
 おそらく、行っても何も起こらないのはわかっている。私はただ、あの時に止まってしまった私の時間を動かしたいのだと思う。

 ある知人に、あの場所に行こうと思うと話すと「行こうと思っている時点で、すでに動き始めている部分があるのかもね」と言ってきた。なんて前向きな。私には全くない感性。
 昔の昔はそういう考え方は全く相容れなかったが、今は、そういう考えもあるかな、ぐらいにはなった。

 私の中では、何十年離れていても何千キロ離れていても、あの事件は全く風化していない。いつでも私と共にある。そして、あの時点で私は完全に詰んだ・・と思っていた。

 でもわざわざ見に行こうというくらいだから、かなり劣勢だったが、本当は詰んでなかったようだ。
 ほんの少しは私の時間も進んでいるのかもしれない。まあ行ってみてからだね、実際の所は。

4/23/2025, 2:34:28 PM

苦いビール

 どこに行こうかなんて考えるのは、楽しかったはずなんだけど、最近はあまり楽しめない。何時からこれがあって、それまでにできればこれをしておきたくて・・・みたいなものが勝手に頭の中に浮かんできて、勝手にタスクになっている。
 勝手に出てくるto doリストをこなす人生。なんだかつまらない。だから、リストをこなさないような人生がいいなと思うたびに、思い出す事がある。

 それは、「明日から来なくていいよ」と言われ、急に仕事がなくなった次の日のこと。
 いつもは昼間からビールが飲める人はいいなと思っていたので、念願だった昼間からビールをしてみた。思ったほど美味しくない。なんだか苦い。そして、働いている人たちになんだか申し訳ない気がして、すぐに店を出た。帰りながら、自分がしたかったのは、本当はこれではなかったんだなとしみじみ思った。

 その苦味を思い出すので、つまらないと思う時は、リストがある人生は悪くはないんじゃないかと思い直すことにしている。ありすぎると余裕がなくなるけど、全くないとビールが苦くなる。加減は難しい。

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