【117,お題:夫婦】
互いを愛し合い、一生を捧げると誓ったもの。
【116,お題:どうすればいいの?】
私は、一体どうすればいいのだろうか...
まさか、推しのイベのピックアップガチャと
これまた推しのバースデーガチャがかぶるなんて...
私はなッッッッんて運が無いんだッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!コンチクショーコンゲツハチョキンスルツモリダッタノニィッッ!
しかも!しかもだよ!?来週前イベの復刻ガチャまで来るんだよ!?
欲しいグッズとかもあるのに!なぜぇっ!(公式に弄ばれるオタクの叫び)
クッソ公式め!(感謝してますありがとうございますこんな神キャラたちを生み出していただいてほんともう最高ですはい)
破産するだろがっ!(ありがたく貢がせていただきます公式神!ありがとう!私はATMです!)
スゥー...ハァーーーーーー............
...とりあえず、金下ろしてきます♡ヽ(〃´∀`〃)ノ ワーイ破産だ破産だぁ~♡
【115,お題:宝物】
俺は昔から人と話すのが、極端に嫌いな人間だった
夫婦仲が悪く、喧嘩の絶えない家庭だったことが原因なのだろう
そのせいか、学校では浮きっぱなしで誰も俺に構わない、俺も変に馴れ合うつもりはない
...はずだった
「駿ーっ!なあ、聞いてくれよ!さっきさあ!」
「あーうるっせぇ!ほっとけよ」
コイツは、俺の悩みの種だった
俺を見つけるなり、駆け寄ってきて大音量で騒ぎだす男子生徒
結構トゲのある言い方をしたつもりだが、コイツのマシンガントークは全くとどまるところを知らない
「つーか、そういうことは他の奴に言えばいいだろ、俺よりも反応がいいはずだ」
「でも、オレお前に聞いてほしいんだよ!」
「......ッチ...」
こうも正直に言われてはなにも言い返せず、舌打ちをして読みかけの本に視線を戻した
こんなやり取りをもう何日も続けている、アイツが毎回話しかけてきて
クソうぜぇと思いながら、渋々相手をしたりしなかったり
だんだんそれがデフォルトになりつつあった、だからこのやり取りがずっと続くと
そう思ってしまったのも無理はないだろう
卒業式が間近に迫った三学期の最後の一週間、アイツは姿を現さなかった
連絡先を交換しようという誘いをを突っぱねたことを、この時ほど強く恨んだ事はない
そのまま卒業式の当日も、その後も
アイツが俺の前に現れることはなかった
突き放して、拒絶して、突っぱねて、それでも話し掛け続けてくれて
何度も何度も「遊びに行こう!」と誘ってくれた
大切なものは失くなってから気付く、それを今痛感している
ウザいと思ってたはずだった、全部裏があると、本心ではないと
なのに、何故かそれが今
1番の宝物
【114,お題:キャンドル】
コンコン、と自室の扉の鳴る音、はーいと間延びした声で答える
今の時刻は午後0時を過ぎているというのに、一体何の用だろうか?
「......」
「ルーチェ?どうしたの、先に寝てていいの...に...」
言葉は最後まで言いきれず、しゅんと急速に萎んで消えた
目の前には、顔を涙でべちゃべちゃにした子供
ぬいぐるみを持った左手が、力なく垂れている
「あー...もしかして寝れなかったり?」
「...!...コクコク(首を振る)」
「そっかぁ~」
どうやら怖い夢を見てしまい目が覚めた、とのことで
きっとこのまま戻しても眠れないだろうし、どうしたものかと思考を巡らす
膝の上に乗っけると、たちまち心地良さそうに船を漕ぎ出す
だが、怖い夢を見るかもという恐怖があるのか、眠らないように頬をぺちぺちと叩いている
「あ、そうだ」
ちょっと待っててね、と膝から下ろす、一瞬名残惜しそうな顔が見えてちょっと罪悪感
立ち上がり部屋の端から持ってきたのは、いつかの使い残りのアロマキャンドルだ
不思議そうにキャンドルを眺めるルーチェに、これに火をつけるといい匂いがするんだよ~と軽く説明をしてあげる
確かアロマキャンドルの匂いは、リラックス効果もあったはず
不眠は身体に良くないだろうし、これでどうにかならないだろうか?
「火つけるね」
「...!...」
キャンドルに火を灯すと、溶けた蝋の部分からふわっとフローラルな香りが広がる
ふと隣を見ると、既にルーチェがうとうとしだしている頃だった
「寝ていいよ、悪い夢はこの火が全部燃やしてくれる」
「...」
アロマキャンドルの火を見つめながら、そのまま動かなくなる
どうやらもう寝てしまったようだ、眉間に寄ったシワを手で解してやると
随分とあどけない寝顔になった
「君の夢に幸福よあれ」
ぽそっと紡がれた言葉の真意は、その灯りだけが知っている
【113,お題:たくさんの想い出】
その日は雨が降りました、とてつもないザアザア降りで
庭の洗濯物が、ずぶ濡れになってしまいました。
さらさらと羽ペンで書き綴り、ふと手を止める
出窓の向こうを眺めると、子猫が2匹じゃれあって遊んでいた
茶色い子猫と、茶色に白が混ざった模様の子猫
2匹が互いに押したり転がしたりしながら、緑の芝生の上をころころ転げている
少し考えてから、先ほど書いた一文を眺め、何ヵ所か消してこう書き足した
その日はとても晴れていました、あまりにも天気がいいので
庭で紅茶を飲みながら、子猫が遊ぶのを見ていました。
何度か読み返し、満足げに頷く
彼は小説家であった、文を書くことが仕事である
しかし今書いているのは、仕事の物ではないようだ
一度席を外し、紅茶を淹れてから庭に出た
先ほど書いた文のように、紅茶を飲みながら子猫が遊ぶのを眺める
彼は日記を書くのが日課であった
日常の1つを切り抜いて、物語のように綴っていくのだ
たくさんの話が詰め込まれた日記帳は、今では壮大な冒険小説のようだ
それを時々読み返し、たくさんの想い出に浸りながら
「今日もいい日だった」と呟くのが、彼のささやかな幸せであった