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2/26/2023, 10:22:59 AM

地平線に消える声






きみはいま、どこにいるだろうか。



どこの空気に交わっているだろうか

どこの空の下に立っているだろうか


空を見上げることはあるだろうか

どんないろの空を、どんなきもちで?




問いかけても、声は遠くに伸びるばかりで

やがて
地平線にいなくなる。


かえってかない呼びかけの答えを、
今でもわたしは夢に描く。想像する。





あのとき横目でばれないように、
だけどじーっと見つめた君の背中を。


今日のさよならをしたあとの、振り返らないで
まっすぐを見てあるく君の背中を。





届かなかった声、届けられなかった声に
想いを馳せながら。

11/25/2022, 6:41:47 PM

わたしの部屋の窓辺から、外から、
スッとした空気がやわらかく部屋に落ち、
光とおだやかな影をつくる。

太陽のひかりは穏やかで、あたたかい気持ちになる。
ぽかぽかしているほどいい。

太陽の真下は、どうなんだろう。
ジリジリと暑くて、
茹だるような夏、それとも冬なのだろうか。

太陽の下を、ただお気に入りのワンピースを着て、
君に揺られて、空に、雲に揺られて歩きたい。
そんな夏を過ごしてみたかった。

11/24/2022, 2:16:16 PM

着たこともない、ピンクのセーター。
白い編み目に、麦みたいに一面穂をつけた、
やさしく細やかに紡がれた糸たち。

「麦みたい」一面のその世界の上に足をおろした君は、きっとそう言うだろうな。わかんないけど。


きたこともないコーデで、わたしは街を歩ける。
ほんわりほんわりと、宙をつかむように、足は雲のうえにぽっかりぽっかり、足をおろしていく。

リズミカルに、君がはしったあとを、
僕も ほそやかに こまやかに ふんわりと ほんわりと 雲の上をなでていく。

11/13/2022, 1:00:32 AM

街中を歩く瞬間、スリルを感じる


人々が交差するとき、
波のさざめきのように空気が揺れ、

交錯する。
交じり合う。

だけど、混じり合わない。

誰かが発した大きな声が、
体格のいい波の交じり合いが、
わたしにはちょっとしたスリルであり、
ちょっとビクビク。

そんな波乗りの仕方もあるのかもしれない

11/11/2022, 8:49:17 AM

ススキが揺れる。

澄み切った青にたなびく君は、ススキ。



生まれた時からそこにあったけど、
いつだって僕や街のそばにいてくれた

君がサンタクロースのように特別に目の前に現れてくれる、秋と言えば君、である存在のように
子どもの頃は思っていたんだよね。


だけど、いつしか時が経つにつれ、
僕が世界を見る目はただただ純粋でいることができなくなって、

いろんな目で世界を見るようになったとき、
君と目が合うようになっても、同じ感覚を持たなくなった。

子どもの頃の感覚が、僕の胸に今もまだあるのか、
いやもう僕はこの世界を通り過ぎることしかできなくなったのか、 わからない。



あの頃みたいに君を見て、ただただ喜べたらいいなぁ

そんなふうに思う

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