よつば666

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11/8/2024, 8:13:31 AM

お題『あなたとわたし』

1学期期末テスト最終日の放課後萌香達は学校の近くにあるファミレスを訪れて居た。

萌香「長くツラいテスト期間がようやく終わったよぉ。委員長勉強教えてくれてありがとう」

真珠星(すぴか)「本当にありがとう、助かったよ。でもさ委員長の勉強時間減らしちゃってごめん💦」

委員長「穂先(ほさき)さん、謝らないで。人に教えることで自分も勉強出来た訳だし……気にしないで」

萌香「そうだよ!真珠星は気にし過ぎなんだよ!!」

真珠星「萌香もまたには人の事気にして……。だからあの時ヒ◯ラー(生徒指導)に誤解されたの私が!!」

委員長「あの時って?」

萌香「運命の人(あなた)とわたし(あたし)が出逢った日✨」

真珠星「それは萌香が勝手に思っているだけで、正しくはあんた(萌香)が屋上から叫んだ日でしょ!」

委員長「あの騒ぎ輪通(わづつ)さんだったの⁉︎私教室にいたからよく分からなかったけど。昼休みの後グラウンドに居た生徒がザワザワしていたのは覚えているわ」

真珠星「萌香さ〜。あの時誰見てたの?」

そこへファミレスの女性定員が注文取りに来た。

女性店員「お客様、すみませんがご注文お願いします」

萌香達が席に案内されてから約10分以上が経過していた。一向に注文しない女子高生達にしびれを切らしてしまったようだ。

萌香「どうする?」

真珠星「めんどいからドリンクバーで良くね?」

委員長「えぇ。私もそれで」

真珠星「ドリンクバー三つで」

女性店員「かしこまりました。あちらのセルフコーナになります。別のご注文がありましたらベルでお呼び出しお願いします。それでは失礼します」

女性定員は簡単に場所の説明を終え、萌香達のテーブルを去って行った。それを完全に見送った後真珠星が呟く。

真珠星「さっきの店員さん機嫌悪かったよね?」

委員長「えぇ。私もそう感じたわ」

萌香「あたし全然分かんなかった」

真珠星「そういう所なんだよねぇ。萌香って……」

女性店員が来たことにより話題の内容が“気が利く人“に唐突に変わってしまうのは女子会ではよくある話である。

End

11/7/2024, 5:41:23 AM

お題『柔らかい雨』

大神とナンパ作戦を考えていたら、僕達の担任である。アルキメ◯スに似た数学教師龍骨(りゅうこつ)先生が僕達に向かって声を少し荒げた。

龍骨「あなた達、いつまで教室にいるの?明日もテストあるんだから早く帰りなさい!」

大神「えぇやないですか。ちょっとくらい」

龍骨「よくないわ。あなた達が居る所為で日直の人が教室閉めれないってクレームあったのよ」

大神「それやったら俺らが閉めますさかい。な、船星」

船星「え、あぁ。うん」

龍骨は大神と船星をしばらく睨みつけあと教室を出た。数分後教師の中で一番生徒にウザがられている。筋肉自慢の元ボディービルダーだった男子体育教師を呼んで再度龍骨先生は現れた。

龍骨「牛海(うしかい)先生お願いします」

牛海「龍骨先生から聞いたぞ!『体力が有り余ってるから筋トレがしたいそうじゃないか⁉︎』」

大神・船星「は?」

船星「ぼ、僕そんなこと言ってません」

大神「!?ッ。あんのぉ、先生(せんこう)人が下手に出たったのに……」

龍骨先生は大神らが教室を閉めるなんぞ最初から信じていなかった。自分で教室を閉めたいが為に嘘までついて職員室に居た牛海を呼んできたのだ。
それに気づいた大神は船星に荷物を持って急いで教室を出ることを話した。足の遅い船星を先に逃した後、大神は牛海先生に捕まり、強制筋トレをさせられた。靴箱の前で船星が少し俯き泣きそうな顔をして大神に謝ってきた。

船星「先に逃げてごめん」

大神「気にすんなや。えぇ運動なったし。牛海がまた来る前に帰ろうや」

学校の校舎を出ると夏の強い日差しに混じり柔らかい雨が降っていた。大神は空を仰ぎ

大神「狐の嫁入りかいな」

船星「何それ?」

End

11/6/2024, 8:09:48 AM

お題『一筋の光』

 1学期テスト期間が始まった初日。HR(ホームルーム)後、教室のドアに指を掛けた直後僕はまたしても大神に呼び止められた。

大神「船星〜。話あるから帰らんといてぇ!!」

船星「話って何?僕はありませんけど……」

大神「そう言うなって(笑)まぁ立ち話もなんやし座りぃや」

言われるがまま僕は大神の前の席に座った。
あの遠足以来二人きっりで話をするのは初めてだ。あの時言いそびれた誤解を解くチャンスだ。しかし僕を呼んだのは大神だ。自分の話をするのはそれからにしよう。

船星「失礼します……で話って何?」

大神「お前、最近めっちゃ暗かったやん。ナンパの失敗がものすっごいショック受けてんのかな思うてなぁ。俺そこで思ったんや!もう1回あの子らをナンパしてみようってな!どうや?」

船星「ま、またナンパ!?僕はもう嫌だよ」

大神「何言うてんねん!1回目がダメでも2回目なら大丈夫かも知れんやろ!今度は作戦立ててみようや!」

そう言って大神は僕を強引にまたナンパに誘った。ナンパの誤解が解けると思い一筋の光が見えたのは僕の勘違いだった。

End

11/5/2024, 6:54:53 AM

お題『哀愁を誘う』

1学期の期末テスト期間が始まろうとしていたある日のHR(ホームルーム)終了後、船星(ふなぼし)は帰宅する為教室を出ようとドアに指を掛けると大神に呼び止められた。

大神「おい!船星どこ行くんや?」

船星「何処って、家に帰るけど……」

大神「そうかぁ。ほな気いつけて〜……」

手を振る大神に対し、船星はぺこりと大神に向けて無言で頭を下げた。向けられた背中がとても哀愁を漂わせている。
大神の周りにいる同じクラスの生徒がポツリと話す。

生徒A「船星の奴BBQの遠足以降すごく暗くなってないか?」

生徒B「勝手に肉食ったのが今だに根に持っているかもよ」

生徒A「えぇ!?でもあの時笑って許してくれたぜ」

生徒B「食い物の恨みは怖いっていうだろ。あいつ案外食い物にすげ〜執着持ってるかも」

生徒A「やべぇ。明々後日の昼飯の時なんか奢ってやった方が良いかな?」

生徒B「だな。大神どう思う?」

大神は考え事をしていたので生徒A、Bの会話を聞いていなかったので適当に答えた。

大神「え、うん。良えんちゃう」

大神『BBQ時のナンパの失敗がそないにショックやったんかなぁ。リベンジ出来るようなんか良え方法ないかぁ』

と心の中で思うのだった。

End

11/4/2024, 7:29:00 AM

お題『鏡の中の自分』

図書室でテスト勉強していた萌香達。
すると委員長が萌香達に気づいて声を掛けた。

委員長「輪通(わづつ)さん達勉強?」

萌香「うん。そうだよ」

真珠星(すぴか)「今期の期末テスト赤点3つ取ると夏休み少し減るらしいじゃん!だから私ら勉強しないとヤバくて(苦笑)」

委員長「私(わたくし)で良ければ分からない所教えてあげるよ」

萌香「本当!?」

真珠星「マジ助かる!」

委員長「あッ!?ちょっとだけ待って貰える?本の返却手続きして来るから」

萌香「どんな本借りてたの?」

委員長「『鏡の中の自分』っていうホラー小説よ。三面鏡に映った偽物の自分と本物の自分が入れ替わってしまう話なの。都市伝説が元になった作品で……。輪通さん興味ある?」

萌香「あたしお化け怖くてダメなの」

真珠星「私は平気。テスト明けたら読んでみようかな」

委員長「是非、読んでみて。穂先(ほさき)さんとは気が合いそうね」

そう言って、微笑んだ委員長は本を返却する為図書委員の待つカウンターへ向かった。

End

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