凍てつく星空
凍てつく寒さの夜。
空を眺めれば満天の星空。
空一面にスパンコールのようにキラキラと。
あまりの美しさに溜息が出た。
すると、息はたちまち白くなり星空に霞がかる。
君と紡ぐ物語
君と出会ってから私の人生に新しい物語が始まって、それまで灰色だった私の人生が色付いた。
毎日、面白いことも辛いことも何も無くて麻痺したようだった。
何を見ても感情が動かなくて、笑い方も泣き方も忘れてしまった。
そんな時に君と出会った。
初めはなんとも思わなかったけど、手と手が触れ合った瞬間、無くしかけていた感情が戻ってきた。
君は眩しいくらいの笑顔で私を見た。
ドキッと心臓が大きく動いて
「あ、この人だ。」私の心の中でそう声がした。
失われた響き
幼い頃から続けていたピアノ。
なんとなく、一生続くんだろうなって根拠の無い想いがあった。
でも、ある日突然、私の両手は動かなくなった。
若年性パーキンソン病だと告げられた。
ピアノを弾きたい気持ちだけが毎日毎日大きくなって、鍵盤に手を置くと筋肉が強ばって震えで手が動かない。
ピアノの前に座るだけで今では涙が止まらなくて、「動け、動け、動け。」と自分で自分の手を叩いたこともあった。
自分の手で美しい音色を奏でられることが好きで、生きがいだったのに、
病によって失われた響きはどこにも誰にも届くことはなくなって、ただ私の心の中に黒い塊となってこだまするだけだった。
霜降る朝
寒さで布団から出るのも億劫になる。
でも、仕事に行かなくちゃ。
起きて見る外の景色に息を呑む。
霜が降りて草木や車、道が白く縁取られていて、なんとも不思議な光景だった。
まるで額縁に入れられた、絵を見ているよう。
そんな、霜降る朝の景色を見ながら、ブラックの苦いコーヒーを飲み干す。
さあ、あの絵の中へ飛び出すぞ。
厚着して、意を決して、白く縁取られた世界へ。
心の深呼吸
心が疲れてしまった。忙殺されていく日々に。
そんな時は深呼吸をする。
思い切り息を吸って吐く、文字通りの深呼吸、ではなく。
自然に触れて、日光を浴びて、好きなものだけを食べて、好きなことだけをする、まる1日を『好き』に囲まれて自由に過ごす。
すると、モヤがかかったように苦しかった心がパッと晴れ渡って、軽くなる。
忙しくて目まぐるしい毎日だけど、たまには心の深呼吸をしてリフレッシュしてね。