27(ツナ)

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7/27/2025, 10:47:48 AM

「オアシス」

僕にとって君はオアシス。
どんなに仕事で疲れきって帰っても、君の「おかえり」という声と笑顔で疲れを吹き飛ばしてくれる。

君がいなくなったら、僕はこの砂漠でひとり彷徨って枯死してしまうだろう。
…重いよね?だけど、それだけ僕にとって君は必要不可欠な存在なんだ。

君にとっての僕もオアシスに成っているといいな。

7/26/2025, 10:41:25 AM

「涙の跡」

私の父は厳格で他人にも自分にも厳しい人だった。娘の私のことも一切甘やかさず育ててきた。

良い人と出会い結婚することになり、いよいよ今日が挙式の日。
父の腕を掴んで共にバージンロードを歩く。
チラッと横目で父を見たが、緊張しているのか普段通りの真顔だった。
それから順当に式は進んでいき、披露宴に。
宴も終盤、両親への感謝の手紙を読み上げる。
すると、途中なのに父が席を立ってどこかへ行ってしまった。

私も手紙を中断して母と一緒に父を追いかけた。
「お父さん!まだ、手紙読み終わってないよ。」
父はそっぽを向いて拳を握りしめて肩を震わせていた。
「……す、すまない。すぐ戻る。」
もしかして、泣いているのかと思いそっと近づいて顔を覗くと口をへの字に結んで必死に涙を堪えていた。
頬には既に涙の跡がくっきりと残っていた。


7/25/2025, 10:36:30 AM

「半袖」

真っ直ぐ伸びた綺麗な黒髪に、可愛らしい花柄ワンピースのあの子。
まるで人形のように愛らしい、
可憐な少女を体現したかのような女の子。

僕はそんな彼女の秘密を知った。

ラフな半袖姿でいつもとはだいぶ違う格好の彼女を街で見かけた。
陶器のような細くて真っ白な腕をあらわにして。
そんな腕の辺りにチラチラ見え隠れするものがあった。
僕は思わず彼女を追いかけて咄嗟にその腕を掴んでしまった。
「うわぁ!びっくりした…君、同じクラスの子だよね?」
「あ、ごっ、ごめん!いきなり掴んだりして!あのっ、この腕のって…。」
僕が掴んだその腕には肩から二の腕にかけて龍や桜の和彫りが入っていた。

「あー…驚いた?うちの家系そういう所だから。怖がらせちゃうから、みんなには言ってないんだよね? 君も、内緒にしてくれるかな?」
あぁ、だから彼女はどんなに暑い日でも半袖を着なかったのか。
思いがけない出来事に言葉が上手く出てこなくて、コクコクと頷いた。
「ふふっ、ありがとう。約束、ね?」
おそるおそる彼女の小指に自分の小指を結んだ。

7/24/2025, 10:37:58 AM

「もしも過去へと行けるなら」

「過去に行って、変えたい未来はありますか?」
大学の講義中に教授から質問されたある学生。

「ありません。」

間髪入れず顔色ひとつ変えずに首を真横に振ってそう答えた。
なぜか、そんな彼女のその発言が脳裏に焼き付いて、閉講後、思わず彼女に声を掛けた。

「あ、あのっ。今の講義で…過去へ行けるならっていう質問の答えなんですけど…。」

「…あぁ、今までたくさんの選択をしてきて、私の人生がある。変わることない過去の事なんかクヨクヨ悩んでても仕方がないと思ったから、ああ言ったまで。まぁ、究極のポジティブってかんじ?」
「ふふっ。(相変わらず最高にポジティブだな。)」
「?」

明るくそう言った彼女から目が離せなかった。
もっと彼女を知りたい、私に無いものを持っている彼女に。
そしていつか打ち明けたい、私があなたと出会うために過去へ戻ってきたことを。

7/23/2025, 10:45:36 AM

「True Love」

ピンク色のマーガレットや青い勿忘草、ローズクォーツやアメジスト。
意味は全て『真実の愛』。
こうして愛を伝える物は沢山ある。

けれど、僕は勇気を出して自分の口で君に伝えたい。
気恥ずかしくて顔を真っ赤にしながら、少しぶっきらぼうに呟く。

「心から、愛しているよ。」

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