左手の薬指はプラチナリング。
私が手に取っているのは前に彼から貰ったリングケース。
パカッと開けるとアイスブルーダイヤモンドのリングが入っていた。
自然と口角が上がっちゃう。
今、左手でキラキラしている指輪も、リングケースで胸を張っているように輝いている指輪も、私にとって宝物だ。
忘れられない、いつまでも。
おわり
七二三、忘れられない、いつまでも。
一年前は何していたっけ?
ああ、でもひとつ変わったな。
俺はベビーベッドで眠っている可愛い天使を見つめた。
すいよすいよと寝顔を見せてくれている。
すぐ起きちゃうかもしれないけれど、この時間は安心できた。
この天使は生後六ヶ月。
愛しい奥さんは今はお休みしている。ふたり揃って育休取って天使との時間を謳歌しているわけだ。
天使は可愛いんだけど、泣き出しちゃうと怪獣のようだからね。安心って言っても油断はしてはいけない。
そんな天使は一年前は奥さんのお腹の中で。
産まれてくるのを楽しみにしていたなー。
あっという間の一年だった。
これからもきっと早いんだろうな。
天使の寝顔を見ながら、そんなことを考えたていた。
おわり
七二二、一年前
その日は忘れてない。
俺の中で強烈な印象を残してさ。
『それ』だと気がつくのには少し時間がかかった。
でも『それ』だと理解してからは、俺の色んな気持ちが明確に分かったんだ。
ああ、だから目が離せないんだな……。
彼女がそばにいてくれるだけで、笑顔を見せてくれるだけで心臓が早くなる。
そばにいたいって願ってしまう。
うん。
これが『恋』なんだな。
俺がする初めての恋。
おわり
七二一、初恋の日
明日世界が終わるなら……?
色々考えても同じ結論に辿ってしまう。
恋人の隣にいたいってこと。
家族のように思っている人がいるのは知ってる。
でも、ごめんね。
最後の最後なら、俺は絶対に君を譲らない……。
ううん。
譲れない、かも。
おわり
七二〇、明日世界が終わるなら……
俺ね、ちょっとだけ強くなったんだ。
自分を大切にすることがどれだけ大事かってことを、『本当の意味』で理解した。
自分が怪我をすると恋人が悲しむってことを痛感したんだよ。
彼女の涙の原因が俺だって分かった時は彼女に嫌われちゃうのかと思って怖くて仕方がなかった。
『もう、しないでくださいね』
大きな瞳から大粒の涙が零れ落ちて胸が苦しかった。
だから、「もうしないよ」って誓ったんだ。
それからは自分が怪我をしないように、救助をするようになった。
無茶をする前に一歩止まれて、さらにふかんして周りを見られるようになったんだ。
隊長からは成長したって言ってもらえた。
俺ね。
君と出逢って、ちゃんと成長したんだよ。
おわり
七一九、君と出逢って、