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10/26/2024, 12:43:36 PM

愛言葉

当初、君は「◯◯さん」と必ず名前にさん付けで呼んでいた。そもそも飲み屋で本名を言っていないから、厳密には名前じゃなくて偽名(と言ってもゲームのHN)であって別に好きに呼んでくれて構わなかった。誰かに自分のことを話す時も「◯◯さんが」と言っているのしか聞いたことがなかった。本名を知ったはずの今でも本名では呼んでこない。自分も君の本名を知っているし、なんなら漢字でも書けるけど君のことは飲み屋のアダ名で呼ぶ。出会いがそうだったから今更本名で呼んでも違和感が勝るのと、単純に気恥ずかしいからね。
しかしながらここ最近、君は誰かに自分のことを話す時に「この人」やら「コイツ」やら、挙げ句の果てには「コレ」で済ませていることが多々ある。事あるごとに「バカが」「バーカ」とも言ってくる。これだけしか書かないと(扱い酷くない?)となるが、なんだかそういう言葉を使っている時の君は楽しそうで、自分も横で色々と文句はいうものの決して嫌ではない。周囲からも「嬉しそうにするな」と笑われるから、満更でもない顔をしているんだろう。

愛言葉ねぇ、愛言葉ってなんだろうな。合言葉じゃなくてわざわざ"愛"って書いている辺り秘密基地とかではないだろうしなぁと思案して辿り着いたのは『名前の呼び方』と『バカ』の2つ。特に『バカ』と呼ばれた時は「ごめん」と「許して」を込めて抱き締めることにしているから、まぁ愛言葉ってそういうこと?

10/25/2024, 1:13:48 PM

友達

『友達』という言葉を君はよく口にする。

「友達と集まる」「友達とご飯に行く」「友達と飲んできた」

友達という枠組みのハードルが低すぎるんじゃないかと思う時もあるけれど、自分の友達に対するハードルが高いだけかと思い直す。自分の中では友達と呼べる人はあまりいなくて、知り合いが大半で友達は仲間と同義でそこの区別はハッキリしている。君の中ではちょっと仲の良い知り合いは友達になるようで、数回一緒に飲んだだけの人とご飯に行ってくると言って出掛けたりする。社交的と言えばその通りなのだが、もう少し警戒心があってもいいのではと密かに思っていたりもする。
自分の中で友達として紹介できる人は3人で、その3人は既に君に紹介済み。理由としては、自分と関わって生きていく上で自分に何かあった時はこの人達を頼ってね、という家族紹介的な意味とこの人達は君の味方だよと言いたかったから。自分が信頼している人達に紹介するという意味を考えてねというちょっとした脅しもある。別に仲良くなってほしいとかは思っていない。あくまでもこの人達は信用して良いという安心材料だ。
君は逆で「あなたと結婚したら今の友達とはほぼほぼ縁を切る。紹介したら面倒なことになるし、あなたにとってプラスになることはない」と言って友達とは一切会わせてもらえない。じゃあ会いたいかと言われるとそういうわけではないから、君が会わせたくないならそれでいいよと言うだけだ。
そんな君が「この人とは今仲の良い友達の状態だから」と他の人に説明しているのを聞いた時、少しだけ心に陰りが生じた。友達なのは間違いじゃない。付き合っているわけではないから恋人ではないし、結婚する可能性があるだけで婚約者と呼べるほど明確な関係性でもない。だから友達。それは分かる。でも君が友達と呼んでいる人達と同等なのかと少しだけ、ほんの少しだけ落胆したのだ。諦めてしまおうかと。
でもそれも4ヶ月ほど前の話で、最近の君は「友達だけど友達じゃなくて特別な友達」と哲学みたいなことを言う。君の中で初めての関係性の人間で、どうにも腑に落ちる言葉が見付からないらしい。言いたいことは分かる。じゃあ恋人かと言われると自分もしっくりは来ないから、まぁ言うなれば飼い主ですと言うことになるわけで。
もしもいつかの未来で君の中の『友達』という枠を抜けることが出来たなら、きっとすごく嬉しくなって自分は友達に自慢するかもしれない。

10/25/2024, 12:17:59 AM

行かないで

君の個人LINEの背景がちょうどこれですね。

『どこにも行かないで』

キャラクターが別のキャラクターをぎゅっとしてるやつ。

君に見せたら鼻で笑いながら

「どこにも行かんやろ」

って言ってたけど本当かなぁ。

10/22/2024, 6:44:18 AM

声が枯れるまで

お互いの名前を呼ぶ声が枯れるまで。
くだらない話で笑う声が枯れるまで。
将来の事を語り合う声が枯れるまで。

話しかける時は「ねぇ」とか「あのさ」とかでいいから。
ちゃんとしてって叱ってくれていいから。
こんな事があったねって思い返してくれたら嬉しいです。

10/21/2024, 7:27:38 AM

始まりはいつも

始まりはいつも向こうから。受動的に生きてきた。その方が生きるのが簡単だったから。相手の言う通りにしていれば問題は起きなかったし、こうしたいとかこうしてほしいとか、自分の希望や願望は特になかった。自分の金と時間、精神を差し出せば存在が保証されると心底信じていたし、それ以外に自分というものを確立する手段を知らなかった。周りには言わない、言えないような関係性の人が何人かいたけれど、それはそれで満たされていた。
初めて能動的に動いたのが今回、君に対して。君が押しに弱そうだというのもあったけれど、君はモテるから。それにお互いが好みのタイプではないのも知っていたから、自分が動かないと何も発展しないと認識できたのもある。

君を逃したら、二度と飼い主を見付けられないと思った。
君が駄目だったら、独りで生きていこうと覚悟していた。
君だったら、自分を理解出来ると確信したから。

自分にとってはいつもと違う始まりで、相手に対する態度も利己的で。不安を感じるよりも先に自分がこうしたいと思っていることを躊躇わずにぶつけても、君はなんでもない風に流してくれる。「扱い方が分かったら、すごく分かりやすい人だねぇ」と不安を感じなくていいように振る舞ってくれる。

始まりはいつも受動的で、それはとても楽だったけれど。
楽しくはなかったのだと今になって思う。

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