エルマ

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11/17/2024, 10:12:46 AM

短歌『富士山』

富士を観て 
労苦感じて 
飯を喰う 
あの春何処へ 
迷路を歩む

11/16/2024, 10:40:26 AM

鼻腔に澄んだ空気を含み佇む
都落ち幾千年の時代の荒波が
荒んだ世界を太古の姿に戻す 

たった独りの人間である私が居る   
炎を纏う虎、凍てつく梢、風となるガゼル
彼らは明日を憂うことはなく、今を生きる

私は感情を賜うた訳がわからない

他人と話すことは何年先にあるか

心は純白の氷みたく凝固したから 

私が朽ち果て幾光年の先にはなにがある

金木犀の香りが忘れられない
貴方の存在を確かめる匂いだった

人類の足跡を探しつつ
私は祠の中で慎ましく眠る
生命の炎環をこの手に包んで…
『想見』

11/15/2024, 10:05:36 AM

人が蒼い球に住む前
事象、具象だけで満たされてた

名無しの金平、有象無象や
金平糖はとても美味くて美味や

人は何にでも名付け、分類したがる
金平蔵と紺碧子付き合ってるで
二人とも成績優秀、美顔んだ

名無しの紺碧子、顔なし顔梨
梨はとても美味しくて美味や

人は仲間を欲しくなる
愛、友情、絆は全部甘酸っぱい

人は紅の地で踊るおどる
今日は踊らせてくんませえ

金平糖と梨だけじゃ甘すぎる
もうちょい塩っぱいの下せえ

へいお待ち、ラーメン一杯
へいわだ平和だ今日も地球は



『食いもん』

11/14/2024, 12:39:14 PM

芽吹きそうな種がモグラみたいに奥深く潜ってね、
心に小さな穴が開いたの。
あの穴はあまりにも愛らしく埋めたくなかったの、
歪んでとても醜かったのに。
あたしはね、芽吹きそうな種がすごく憎かったの、
土竜は眼が見えなくて…。

あの日、植えた種を探したよ。故郷で
"魚みたいな瑠璃職人に居場所はありませんよ"。
魚さんはただ佇んでたよ
あたしはね、深く気持ちいい朝を迎えたよ。
なにか足りないの、わかんない。

『しつい』

11/13/2024, 11:24:27 AM

偽りに濡れた仮面を蒼白い光源は照らす

お互いの本質を見失ったまま

一粒の愛を求め、絶え間なく働く蟻たち

本当の愛が欲しいのに
美しい花ほど摘まれる
高く高く咲き誇りたい
その願いは欲に濡れる

笑顔の仮面を被ったら外に出よう
真夏の太陽がおまえに語る
笑顔の仮面が壊れたら涙を流そう
年の瀬の潤んだ瞳が沈む
涙が枯れたら愛を唄おう

偽りに満ちた横顔を煌々と照らすのは貴い蒼い空

永久に蒼ざめた白樺の樹

おまえの寝顔みたいだな
安らかな夢にいるおまえ
もう会うことはない灯火

わたしは今日も偽りの仮面を被る

変わらない日々の移り変わりは、
地中深くにある本質が芽を出す
其の日の到来を信じて……






『哀愁劇』

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