偽りに濡れた仮面を蒼白い光源は照らす
お互いの本質を見失ったまま
一粒の愛を求め、絶え間なく働く蟻たち
本当の愛が欲しいのに
美しい花ほど摘まれる
高く高く咲き誇りたい
その願いは欲に濡れる
笑顔の仮面を被ったら外に出よう
真夏の太陽がおまえに語る
笑顔の仮面が壊れたら涙を流そう
年の瀬の潤んだ瞳が沈む
涙が枯れたら愛を唄おう
偽りに満ちた横顔を煌々と照らすのは貴い蒼い空
永久に蒼ざめた白樺の樹
おまえの寝顔みたいだな
安らかな夢にいるおまえ
もう会うことはない灯火
わたしは今日も偽りの仮面を被る
変わらない日々の移り変わりは、
地中深くにある本質が芽を出す
其の日の到来を信じて……
『哀愁劇』
11/13/2024, 11:24:27 AM