もしも世界が終わるなら
自分は良くも悪くもいつも通りの日常過ごすのだろう。
いつも通り仕事をして、同僚と話して帰る。
だってどうにもできないから。
滅亡の預言があっても滅ぶ日は家族とペットと過ごす。
明日が来ても来なくても
いつも通りご飯を家族と一緒に食べて、談笑する。
それが自分にとって、とても幸せだから。
人前じゃなければ、嫌ー無理ー怖いーって叫んでるかも?
靴紐
幼い頃結ぶのが苦手だった。
気づけば自然に結べるようになっていた。
できなかった時はあんなに悔しかったのに。
できた時のことは全く覚えてない。
慣れとは不思議なものだな。
今日も靴紐を結ぶ、しっかりと蝶結ぶ。
人生はできないことだって気づくと
自然とできるようになることはあるものだ。
答えは、まだ
いつも文章考える時、これでいいかな?
読む人に伝わりやすい?面白い?読みやすい?
そんなこと考える。
色んな人の小説を読むたび、自分の文章力、表現力の無さが分かっていく。
小説の答えがあるなら、喉から手が出る程に欲しい。
私にはまだ小説の「答え」が分からない。
何を書けばいいのか、何を書きたいのか分からない。
センチメンタル・ジャーニー
ある日突然不老不死になった。
別に望んでなったわけじゃない。
気づいたら自然にそうなっていた。
違和感に気づいたのは何も自分は変わらなかったのだ。
周りは歳を重ねていく。
それからだ、当てもなく根無し草になった。
暫くは街に居着く、そしてその街で暮らす。
しかし誰かと仲良くなっても違和感を持たれる前に去る。
そんな生活を続けて何年が経っただろう?
恐らく自分の親類は亡くなったのだと思う。
親しい人の連絡は断ち切った。
こんな姿の変わらない化け物なんて忘れてほしい。
自分がこの世に生を享けてから百年は経ったと思う。
相変わらず自分は青年の姿で時が止まってる。
もう自分のことを覚えてる人は故郷には居ないだろう。
大切だった家族や友人のことが懐かしくなった。
根無し草になってから何年経つか分からない。
だから自分が生まれ育った故郷に旅しに行こう。
知ってる店も家もきっともう無いだろう。
当たり前だ数十年は経つのだ。面影はきっともう無い。
それでも行こうと思ったのは皆を忘れたくなかったから。
あんなに忘れたくなかったはずなのに、顔や匂い声がどんどん記憶から薄れていく。
仕方ないけど、それはやっぱり寂しく悲しいのだ。
では行こう。思い出を探す旅へ
君と見上げる月…🌙
ピコン!
こんな夜更けに誰?私は勉強していた手を止めた。
時刻は日付を跨いだ頃、普通なら寝る時間だ。
不思議に思いながらも私はスマホ開いた。
恋人からのメッセージだ。
普段メッセージを小まめに寄越す人じゃない。
何かあったのか、不安に思いながらメッセージ確認する。
良かった。悪い知らせじゃなかった。
思わず胸を撫で下ろした。
『月が大きくて丸いよ起きてるなら見てみて!!』
窓を開けて月を見た。
なるほど、確かに今日は綺麗な満月だ。
『本当だ、今日は大きくて丸いね!
何だか得した気分になれたよ!
教えてくれてありがとう』
よし、送信。
窓辺から暫くぼんやりと月を見上げてみる。
本当に今日は月が大きくて丸い。
君もきっとこの月を見てるんだろうな。
君のことだからきっと綺麗だ!見せてやりたいって思っちゃったんだろうな。
君ならこうするのかなと想像すると思わず笑みが溢れる。
でも、少しだけワガママ言えるなのなら
私は君と一緒にこの月を見たかったな。
ピコン!
またメッセージ。
『俺もこの月をあゆむと一緒に見たかったな』
私と彼は遠距離恋愛、本音いつも彼には会いたい。
一緒にデートしたりしたいし、一緒にご飯を食べたい。
でも頻繁に言えばきっと重いから言えなかった。
彼には彼の夢の為頑張ってるのを私は知ってる。
私だって自分の夢のため勉強してるもの。
でも、今なら言っても大丈夫だよね?
『私もね、これからもずっと月を君と見てたいな』
少しだけ震える指で私は送信ボタンを押した。