君は今
君は今幸せですか?
君が幸せだと私は嬉しいです。
幸せじゃなくても、とりあえず生きてください。
生きてれば良いことも悪いこともあります。
幸せじゃないなら後は幸せになるだけです。
私は君に幸せがたくさん訪れることを願ってます。
たくさん笑って、いっぱい食べて、怒って泣いて
そして満足して死んでほしいです。
誰かに看取られるのもいい。
看取られなくても君が満足ならそれは幸せだと思います。
私は人にとって忌み嫌う存在でしょう。
でも、君たちのことが大好きなんですよ。
それでは、ごきげんよう。
この場所で
おばあちゃんの希望で今日もまた私はおばあちゃんと
いつもの公園に来た。
「旦那さんがね、この場所でプロポーズしてくれたんだよ。」
この場所に来ると、毎回幸せそうにおばあちゃんはいつも言うのだ。
「そうなんですね。何でこの場所だったんですか?」
私が、もう何回もおばあちゃんに聞いてきた台詞を今日もおばあちゃんに聞く。
「この場所でね、旦那さんとお付き合いを始めてから、初デートして、そして色々あったけど幸せにしてくれるってプロポーズしてくれんだ」
おばあちゃんは昔のことを楽しそうに話してくれる。
私は少しだけ寂しく思いながらも、いつもの台詞言う。
「きっと素敵な旦那さんだったんですね」
「えぇそうなのよ。ヘルパーさんは恋人は居ないの?」
「私は仕事が忙しいから、出会いがないんですよ」
「あら、そうなの。でも貴女は優しいから素敵な方が現れるわよ」
「そうですねぇ。いつかできるといいのですが」
苦笑いしながらおばあちゃんと話す。仕事に介護で今は忙しいのだからできるわけがないけど、おばあちゃんは楽しそうなのだ。
わざわざ水を差す必要もないだろう。
でも、いつも思うのだ。この場所でプロポーズしてずっと覚えで貰ってる、おばあちゃんを置いて逝ったおじいちゃんがずるいなと。
おばあちゃんは私のこともう分からないから、私のこと孫じゃなくてヘルパーさんとして認識してる。
この場所は、おじいちゃんだけの思い出だけじゃないのに。
私もおばあちゃんたちと遊んだ思い出もあるのにと思うと寂しい、でも私はおばあちゃん、おじいちゃんが大好きなのだ。
私のことをおばあちゃんが忘れても二人のこと覚えていよう。
「おばあちゃん、もう冷えて寒くなってきますので、また明日来ましょうね」
「あら~明日も来れるの?嬉しいわ!ヘルパーさんとの思い出もできるわね!」
おばあちゃんは今日もニコニコと嬉しそうにしてくれる。
この場所でおばあちゃんと今日も約束する。
明日も来れるようにと、願わくば少しでもおばあちゃんとこの公園に多く来れますように。
スマイル
鏡の前で今日も魔法をかける。
「今日の私はとっても可愛い」
この言葉を呟くのは、習慣でお呪いなのだ。
ファンデーションで隠したいつも通りの笑顔の私がいる。
鏡に映る自分の表情は美術品のようだ。
笑顔が上手くなれば、なるほど心が死んでいく。
だって、辛い、苦しいって言ったら嫌がれる。
でも私が笑顔で居ればいるほど、誰も私の顔なんて見ずに言うんだ。
君なら大丈夫でしょって…
今日も私は笑っている。
大丈夫。今日もまだ笑えてる。
上手く笑えてるかな…
どこにも書けないこと
私の本音はどこにも書けない。
家族や友人にも言えない。
ネット上だけの上辺の友人にだって書けない。
本音を書けるならいくらだって書くよ。
でも、書いたところで自己嫌悪が湧き水のように、じわじわとにじみ出る。
怒りや妬みや嫉妬、恐怖…
誰にも知られたくない本音。
私を大切に思ってくれてる人はいる。
だからこそ薄汚れた汚い私をみてほしくない。
大切な人が愛してくれる私は綺麗でいなきゃいけないの。
汚くて醜い私じゃ、失望されるちゃうの…
でも、本当はこんな私も愛してほしいの。
時計の針
あの子の時計の針は止まった。
私の時計の針は休むことなく今日も動いている。
どうして私はあの子と一緒の時間に止まれないの?
何度も何度も考えている。もうこのまま時が止まってしまってもいいのに…けれど、時間は無情で止まった君を置いて私は未来に進む。
私の時計の針はいつ止まるのだろうか?いつか止まるのは分かっている。でも、そう叶うなら今日でも明日でもいいからお願いだから早く止まってしまえと願ってしまう。
私の中のトクトクなるこの時計の針がピタリと止まれば、きっと大切なあの子に会えるのかな…