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君と見上げる月…🌙

ピコン!

 こんな夜更けに誰?私は勉強していた手を止めた。
時刻は日付を跨いだ頃、普通なら寝る時間だ。
不思議に思いながらも私はスマホ開いた。
恋人からのメッセージだ。
普段メッセージを小まめに寄越す人じゃない。
何かあったのか、不安に思いながらメッセージ確認する。

良かった。悪い知らせじゃなかった。
思わず胸を撫で下ろした。

『月が大きくて丸いよ起きてるなら見てみて!!』

窓を開けて月を見た。
なるほど、確かに今日は綺麗な満月だ。

『本当だ、今日は大きくて丸いね!
何だか得した気分になれたよ!
教えてくれてありがとう』

よし、送信。

窓辺から暫くぼんやりと月を見上げてみる。
本当に今日は月が大きくて丸い。

 君もきっとこの月を見てるんだろうな。
君のことだからきっと綺麗だ!見せてやりたいって思っちゃったんだろうな。
君ならこうするのかなと想像すると思わず笑みが溢れる。

でも、少しだけワガママ言えるなのなら
私は君と一緒にこの月を見たかったな。

ピコン!
またメッセージ。

『俺もこの月をあゆむと一緒に見たかったな』

 私と彼は遠距離恋愛、本音いつも彼には会いたい。
一緒にデートしたりしたいし、一緒にご飯を食べたい。
でも頻繁に言えばきっと重いから言えなかった。
彼には彼の夢の為頑張ってるのを私は知ってる。
私だって自分の夢のため勉強してるもの。

でも、今なら言っても大丈夫だよね?

『私もね、これからもずっと月を君と見てたいな』

少しだけ震える指で私は送信ボタンを押した。

9/14/2025, 2:04:45 PM