季衣

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8/16/2025, 2:05:15 PM

そこから、私は見えますか?
いつも笑顔で、多趣味で、
会いに行くと、大きくなったなぁと
頭を撫でてくれていたね。


固くてしょっぱいお煎餅が好きで
でも、海苔で巻いてあるおせんべいは
「好きだろ?」って私にくれて。

あなたの作ってくれる
つきたてのお餅を乾燥させて作る
揚げ餅が大好きでした

釣りに行っては、
魚を捌くところを見せてくれてたけど
残念ながら私には
技術も知識も不足していて
未だにできません、ごめん。



私が今の仕事を目指して
大学に入る時は、
なんの根拠もないのに、
「大丈夫、お前ならできる」
って、力強く頷いてくれたね。

国家試験をパスして
就職先が決まった時は
「よくやった、本当によくやった」
って褒めてくれて。

ご近所さんに自慢してたのよって
後におばあちゃんから聞きました

同じような仕事をしてたこともあって
とても奥深くて、楽しい仕事だぞって
コロナ禍での現場配属になる
私の不安を吹き飛ばしてくれたね。

誰かがやらなきゃいけない仕事。
その「誰か 」になれたことが嬉しくて
あなたが喜んでくれたことが嬉しくて
私は気合を入れて、社会人になりました。


その頃だね、病気になって、
在宅では介護できなくなって
入院して。
コロナもあって、
私が会いに行けた時には
たくさんの機械に囲まれて
目も開かなくなっていたね。

今までに見たことのない
あなたの姿に、私はとても混乱しました。
弟が一緒じゃなかったら
泣き叫んでいたでしょう。


いつも笑顔で、でも怒ると怖くて
お正月は駅伝を見ながら
親族みんなでご飯を食べたね
テトリスが強くて、
親族総当たり戦の決勝は
いつも私とあなたでした。

お酒が大好きで
午前中にしこたま飲んで、
昼寝して第2ラウンドを
始めていたね。


だから、初盆の今、
私はまだ信じられないのです
あなたが暖かな笑顔で、
「また来てな」と言ってくれる気がして。


帰ってきてくれてるかな。
あなたの愛した人は
みんな、あなたのことが大好きでした。


私も大好きだよ、おじいちゃん
おじいちゃんみたいに
誇りを持って仕事ができるように
私も頑張るね

たまには夢に出てきて
笑顔を見せてください
それだけで、私は元気になれます

今は空で、好きなだけお酒飲んで
詩吟に勤しんでいるんじゃないかな
辛いことがないといいな
全部、チューブ外せたもんね


おじいちゃんに
大切にしてもらった記憶は
私を強くしてくれます。

私がそっちに行くのは
まだ少し時間が必要なはずなので
それまでにテトリスの腕、
上げておいてね。





「遠くの空へ」

8/15/2025, 11:20:04 AM

強い気持ちを伝えたい時、
みんなはどんな方法を選ぶ?

電話をかける?
手紙を書く?
LINEのスタ連?


私は、なにかの節目や
誰かに元気になって欲しい時は
手書きの手紙を書く。

自分の感情を、文字で、
筆圧で、たまに間違う漢字で
私の気持ちが伝えるために。

レターセット選びにこだわり、
封筒を開ける時の
ワクワクする気持ちも
全部の気持ちが伝わるように。

そんな時、つい多用してしまうのが
「!」である。

おめでとう!!!も
頑張れ!!!も
ありがとう!!!も


だが、この記号に
私の気持ちの全てを
委ねることは中々できない

関係性や手紙の目的にもよるが、
大好きは♡だし、
犬を飼っている友人には犬を書きたい

なんならレターセットと一緒に
シールを買い込んで貼り付けたいまである。

手書きの手紙を書く、という行為は
私の中ではそれほど特別だ
もちろん貰った手紙は
全てとってある。
お守りに、と
持ち歩いてあるものもある


記号に委ねる気持ちは
それぞれだが、
少しでも相手に笑って欲しい
と、思う。


あなたが笑顔でいてくれますように
そんな願いは「!」の数では
表せないほどに強い願いなのだ。


私は今日も、
君の笑顔を願っている。







「!マークじゃ足りない感情」

8/14/2025, 2:48:27 PM

その中に、私はいたのかな。



高2になった春、
私の隣の席に座っていた君。
文系クラスなのに、何故か英語が不得意で、
物理が得意な君



誰に対しても優しくて、
でも遅刻癖があって
遅刻してもあまり怒られない、
憎めないキャラだった君

さり気なく、
高い場所のものを取ってくれたり
重いものを運んでくれたり

「ごめんね」というと
「ありがとうでいいんだよ」と
ぶっきらぼうに言ってたね



高2の冬、
北海道のスキー体験の修学旅行
君がゲレンデを滑るのを、
雪だるまを作りながら見ていた私。

高3の春、私が入院した時は
友達と一緒にお見舞いに来てくれたね
友達が気を使って2人きりにしてくれても
「○○先生がさー」とか
「試験赤点かも」とか、
高校にいるような会話を
病院のロビーでしてくれた君。

あの時、これ俺好きなんだ、と
持ってきてくれたワッフル、
私もあのお店が大好きになったよ

退院して高校に戻った夏休み明け
別のクラスになっていた君が
「やっと来たか」って言ってくれた時、
泣くのを我慢した私をほめてよ

だって、その時には君の隣に
かわいい系の女の子がいたから


私の恋心は儚く散ったけど
高2の1年だけは、
君のとなりにいれたって
君の見た景色の中にいたって
思ってもいいかな




「君が見た景色」

8/13/2025, 10:09:15 AM

それは恋心だろうか
身近な人への感謝だろうか
自分の感情、という人も
割と多いのではないかと思う。



でも、伝え方はたくさんある
手紙、LINE、
音楽の歌詞を引用する形も
あるだろう。

方法は何にしろ、
それはあなたが「伝えたい」と
願っている言葉だ。

その願いがあれば、
照れや、不安があっても
きっと伝えられる。
そう、信じている。


伝えたい想いを伝えるために
そっと背中を押せる人に
なりたいと、日々思っている。



「言葉にならないもの」

8/12/2025, 11:57:43 AM

「真夏」と聞いて
思い出すものはなんだろう。


子供の頃は
家族で海やプールに行ったり、
祖母がスイカを
丸のまま買ってきてくれて
みんなで縁側で食べたり、

通っていた小学校でのお祭りに
祖父母の家で貰ったお小遣いを
握りしめて行った記憶がある

いつかの年は、
母親も着ていたという
ひまわり柄の浴衣を着て
それを父が嬉しそうに
写真に収めてくれたこともある。

中高は1年中、水泳に没頭していた。
記録会や大会で、
練習と遠征を繰り返した夏だ。
決して成績は良くなかったけれど、
仲間と一緒になにかに没頭する
ということが、
いかに充実しているかを
教えてくれた。


そのあとは夏期講習だの、
大学のサークルだの、ボランティアだの
実習だの卒論だの
あっという間に夏は過ぎていった。

社会人になってからは、
夏に働いていた記憶はあまりない。
大体、5月や6月に体調を崩して
入院したり、自宅療養していたからだ。
そして今年もそうだ。

社会は甘くない、
長期の休みがある訳でも、
友人たちと出かける、と言っても
仕事や家庭があるので
近場でのランチに落ち着きがちだ。

いつか、夏にも仕事が出来る体調に
落ち着きたいものだ。



真夏、滝のように汗をかくので
好きではないと思っていたが、
真夏の思い出が、たくさんあることに
書きながら気がついた。


かかってこい、真夏。



「真夏の記録」

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