明日、もしも晴れたなら
むかしの話し。
明日、もしも晴れたなら運動会が開かれことになっている、。でも運動会は嫌いだ。
運動神経が乏しい私は、運動は何をやってもダメで運動会なんて生きた心地がしない。
リレーなんて足が速い人たちがクラスの代表で走ればいいのに、なぜ全員参加なのか分からない。遅いひとが走るのを見ても楽しいとは思えなし、走るのが苦手な私には本当辛かった。だから明日は雨がいい。
そんな私もちよっとだけ頑張れそうな種目がある。
障害物競走だ。
障害物競走は、リレーのようにただ走るのではなく、跳び箱を飛ぶ、平均台をわたる、麻袋跳び、縄網くぐりなどの障害物をクリアーしながらゴールを目指すもの。
この中で一番得意なのは、縄網くぐりだ。縄網くぐりは早く進もうとして闇雲に網を持ち上げてもなかなか進めないが、後ろの方にいても前の人が網を持ち上げてできたスペースに手を使わずに頭を入れて行くように進めば、あっと言う間に一番前にでることができる。練習の時は一番でゴールすることができた。もちろんいつも一番になるとは限らないが、それでも他の種目よりはマシだ。私だって運動会で1つくらいは勝ちたい。
明日、もしも晴れたなら少しだけ運動会を頑張ってみようかな。
本当に少しだけ。
だから、1人でいたい
家族との食事の時間、友達との買い物の時間、誰かと過ごす時間は楽しもの。
1人で過ごす読者の時間、料理の時間、車を運転する時間は他のことに惑わされず集中力が増す自分だけの時間。
でも、一番の自分の時間はお昼ご飯を食べたあとの少しのお昼寝時間だ。休憩時間は1時間だから、お昼寝ができるのは20分くらいになる。何かの本で長く寝ると夜の睡眠に影響が出るので、お昼寝は14時までに20分以内にするのがいいと書いてあった。
会社のデスクでのお昼寝時間はストレス解消や疲労回復には最適な行動となる。
同期たちとのランチも楽しそうだか、お昼寝の時間を確保したい。だから、お昼は1人でいたい。
澄んだ瞳
子供たちにせがまれてペットショップへ仔犬を見に行った。今日はパパがいないので、仔犬を購入する予定は全くない。
子供たちもそのことは納得して「今日は見るだけだよ」と言い合いながら仔犬のケースに近づいていく。
なぜ仔犬を飼うことになったかといえば、上の子が友達の家でゴールデンレトリーバーを見たことから始まる。
「犬が欲しい!ママ!犬!」
友達の家から帰ってきてからずっと言い続け、足をバタバタさせながら私のあとを付いて歩き、下の子もつられて「犬!犬!」と犬コールだ。
パパに相談しないとね~。と誤魔化しながらいたが、なんとパパが一番乗り気となり犬を飼うことがすんなり決まってしまった
うちはゴールデンレトリーバーを飼うほど広くないので小型犬の仔犬を飼うことになったが、子供たちに世話は自分たちでやるように言ってある。初めは世話をするだろうがそのうちにママの仕事になるのは、あるあるだろう。
私はあまり飼うことに乗り気ではないが、子供たちのあとから仔犬のケースまでやってきた。子供たちはケースに顔を近づけてキャッ、キャッと嬉しそうに仔犬を覗いていた。
「あまり近づくと噛まれるかもしれないから気をつけて」と言いながら、子供たちから目を離し顔を上げた先にあったケースが目に入った。その中には美しい毛並み、澄んだ瞳、フリフリと愛嬌よくシッポを振る仔犬がいた。
そんな澄んだ瞳で見つめられたら…
結局、その仔犬をお買い上げしてしまった。帰宅したパパには呆れられたが、だってあの瞳で見られたら胸がグッとなって
連れて帰る選択肢しかなかった。
どうせ飼うのだし子供たちも気にいっていたからいいでしょ。
連れてきたときも今も「澄んだ瞳」で私を見るが、めちゃくちゃヤンチャで手がかかるこの子の世話をしているのはやはりママだ。
嵐が来ようとも
小さいころのこと、大きな台風が住んでいる地域に上陸したことがあった。
夜が深まるにつれ、川が増水してあっという間に氾濫してしまった。私の家は平屋だったので、気がついた時には家の家中まで水が入り込み、避難を余儀なくされた。
しかし父は消防団として外に出ていて、家には母と兄弟2人たったこともあり、母はどうやって避難したら良いのか悩んでいたらしい。
この時は、隣の家の人が声をかけてくれて、私たち兄弟をおんぶして高台にある近所の人の家まで連れてきてくれた。
私はその時のことをよく覚えでいないが、近所のおじさんがザブザブと歩く水の音やおじさんのピンク色のシャツの肩に小さな葉っぱが付いていたことなど所々覚えていることがある。
近所付き合いなんて希薄にになっている昨今だけど、少し昔は嵐が来ようともみんなで助け合う風景がたしかにあった。
台風や地震などの自然災害の時だけでなく大切にしていきたい絆だ。
お祭り
久しぶりに実家に帰ってきた。
都会に憧れていた私は、高校を卒業してから地元を離れ都会の大学に進学した。就職も都会でしたため、実家に帰ってくるのは6 年ぶりになる。
駅に降り立つと昔と変わらない田舎のの風景が続いていた。実家に向かう道すがら、神社の境内からお囃子が聞こえ、夜店のイカ焼きのいい匂いがしてくる。浴衣を着た人、お面やりんご飴を買ってもらった子供たちが神社の境内へぞろぞろと歩いて行く。
昔は私も父さんに連れてもらって神社に行った。父さんは金魚すくいが得意で何匹も取ってくれたし、中学生のときは、友達と浴衣で出かけ下駄が痛かっことを思い出した。
私の田舎は小さな町だけど、この時期だけは華やかで、たくさんの人の笑顔で溢れる。
もっと早く帰ってくれば良かった。ちよっとだけ後悔するが、私の決めた人生だから真っ直ぐ歩いていきたい。
「ただいま〜」
家の玄関を開けると家の中からも大勢の人の笑い声が聞こえ、町と同じように賑わっているようだ。
リビングから「おかえり〜」の声はまだないのは、人が多くて母さんも気がつかないのだろう。
リビングを覗けば…
飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ。
まさに「お祭り」騒ぎとなっていた。
カオス!