たやは

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澄んだ瞳

子供たちにせがまれてペットショップへ仔犬を見に行った。今日はパパがいないので、仔犬を購入する予定は全くない。
子供たちもそのことは納得して「今日は見るだけだよ」と言い合いながら仔犬のケースに近づいていく。

なぜ仔犬を飼うことになったかといえば、上の子が友達の家でゴールデンレトリーバーを見たことから始まる。

「犬が欲しい!ママ!犬!」

友達の家から帰ってきてからずっと言い続け、足をバタバタさせながら私のあとを付いて歩き、下の子もつられて「犬!犬!」と犬コールだ。
パパに相談しないとね~。と誤魔化しながらいたが、なんとパパが一番乗り気となり犬を飼うことがすんなり決まってしまった

うちはゴールデンレトリーバーを飼うほど広くないので小型犬の仔犬を飼うことになったが、子供たちに世話は自分たちでやるように言ってある。初めは世話をするだろうがそのうちにママの仕事になるのは、あるあるだろう。

私はあまり飼うことに乗り気ではないが、子供たちのあとから仔犬のケースまでやってきた。子供たちはケースに顔を近づけてキャッ、キャッと嬉しそうに仔犬を覗いていた。

「あまり近づくと噛まれるかもしれないから気をつけて」と言いながら、子供たちから目を離し顔を上げた先にあったケースが目に入った。その中には美しい毛並み、澄んだ瞳、フリフリと愛嬌よくシッポを振る仔犬がいた。

そんな澄んだ瞳で見つめられたら…

結局、その仔犬をお買い上げしてしまった。帰宅したパパには呆れられたが、だってあの瞳で見られたら胸がグッとなって
連れて帰る選択肢しかなかった。
どうせ飼うのだし子供たちも気にいっていたからいいでしょ。

連れてきたときも今も「澄んだ瞳」で私を見るが、めちゃくちゃヤンチャで手がかかるこの子の世話をしているのはやはりママだ。

7/30/2024, 11:11:15 AM