たやは

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お祭り  

久しぶりに実家に帰ってきた。
都会に憧れていた私は、高校を卒業してから地元を離れ都会の大学に進学した。就職も都会でしたため、実家に帰ってくるのは6 年ぶりになる。
駅に降り立つと昔と変わらない田舎のの風景が続いていた。実家に向かう道すがら、神社の境内からお囃子が聞こえ、夜店のイカ焼きのいい匂いがしてくる。浴衣を着た人、お面やりんご飴を買ってもらった子供たちが神社の境内へぞろぞろと歩いて行く。
昔は私も父さんに連れてもらって神社に行った。父さんは金魚すくいが得意で何匹も取ってくれたし、中学生のときは、友達と浴衣で出かけ下駄が痛かっことを思い出した。
私の田舎は小さな町だけど、この時期だけは華やかで、たくさんの人の笑顔で溢れる。

もっと早く帰ってくれば良かった。ちよっとだけ後悔するが、私の決めた人生だから真っ直ぐ歩いていきたい。

「ただいま〜」

家の玄関を開けると家の中からも大勢の人の笑い声が聞こえ、町と同じように賑わっているようだ。
リビングから「おかえり〜」の声はまだないのは、人が多くて母さんも気がつかないのだろう。

リビングを覗けば…

飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ。
まさに「お祭り」騒ぎとなっていた。

カオス!

7/28/2024, 10:39:31 PM