夢路 泡ノ介

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9/18/2024, 10:57:55 AM

人の営み。
数多の灯。
夜の帳にて煌めくは、
眠りを知らない光の真珠。

【夜景】

9/17/2024, 3:30:09 AM

怒りも、悲しみも、
喜びも後付け。
空とはそれほど豊かな世界。
人でも操れない上位空間。
地を濡らす雫はどれほどの恵みか。
身を濡らす雫はどれほどの慈しみか。
この星が滅び、生まれ変わったときから、
再び滅ぶまで、青くあり続ける。

回る火の剣と形容された轟音で震えたとき、
人々はこれを怒りと喩えた。
喪い、押し殺す声をよりかき消されたとき、
人々はこれを悼みと呼んだ。
日照りで枯れた畑と木々が雨で潤ったとき、
人々はこれを喜びと捉えた。
すべての雫は人のように、
とめどなく溢れる涙のように。

怒りも、悲しみも、
喜びも後付け。
でも、人はこの空の泣き声を、
そう例えずにはいられない。

【空が泣く】

9/14/2024, 10:43:33 AM

心とは火だ。
薪がなくては盛らない。
迸る火花と煤けた匂いに、身体は燻る。
一度は捧げた以上、その魂も緋色に帯びる。
赫耀、赫灼、赫奕、赫焉。
灰燼に帰すまで突き進め。
決してその歩を留めるな。
有漏路の地にて夢を追え。
老いさらばえても尚熾れ。
自分と交わした契り故に。
成した末には灰がかっているだろう。
その証は決して蔑んだものではない。
尽力——この焦げ跡は誰にも削ぎ落とせない。
前進——この燃え続ける轍は誰にも消せない。
例え、誰からも忘れ去られようが構わない。
命果てるまで焔に生きたことを、自分自身に焼き付けていれば良いのだから。

【命が燃え尽きるまで】

9/14/2024, 10:10:50 AM

夜もすがらのひと時に浸れば、
空の宵闇には必ずや青がかる。
趣きに耽った時間を悔いても、
それは決して愚かしくはない。
暁が新たな一日を告げるまで、
群青の全天の下は静に染まり、
己の世界に身を委ねるがまま、
乱れぬ水面のような幸を得る。

【夜明け前】

9/10/2024, 11:55:27 PM

側にあったものが忽然と失せ、
身近な誰かが、ふと風となり、
やってくる感情に郷愁が混じった寂寥を覚える。
明け暮れ、やがては日常に引き戻されていき、
慣れという、時間への麻痺に再び縛られる。

いつでもいいや——
風船のように膨らんだその心は、
爆ぜた瞬間から、永遠に遠のくものに思いを募らせるのだ。

【喪失感】

***

久々に綴りました。
みんな元気にしてたかな?

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