夢路 泡ノ介

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僕らは立ち止まれるのに、君はずっと進んでいる。
誰かに追われているわけでも、焦っているわけでもないのに、君は止めない。
変わらないそれだけが僕らには時にありがたく、時に疎ましく、時に恐ろしい。そんな感情を知らないで、ただただ刻む。
過去を振り返るのはいつだって僕らだ。
時間という君は、そういう概念があることを教えてくれた。
なのに回るこの星と一緒に進み続ける君は、その歩を静かに刻むだけ。
厄介だけど、頼りになる。
ずっとその足音を、自侭に、崩さず鳴らしてくれるから。

【足音】

8/18/2025, 10:39:57 PM