書上 創

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6/2/2024, 3:23:58 AM

土砂降りの雨の音を聴きながら、四肢を投げ出した布団の上

何をする訳でもなく、天井の白を眺めてる。

このまま時間を潰して、今日を無為に過ごすんだろうか

空の優れない色の様な心で、ぼんやりと秒針の音を聞く。

がむしゃらに頑張ってきた自分が嘘みたいに思える
僕はなんの為に頑張ってたっけ?

分からない、こういう時間があると一気にそれが曖昧になる

誰に褒められるでもなく、誰からも認められる訳じゃない

じゃあ、何のために?

…分からない、なんで僕は努力して来たっけ?

答えのない問いは、雨の降りしきる音にかき消されて、
かすんでく。

5/22/2024, 5:52:07 PM

私達は学校に行かず、二人、公園で遊んでた。
公園の時計の針は、深夜を過ぎようとしてる。

「ねえ、将来の夢って何だろ?」

『…あなたと、一緒に宇宙を飛びたいな。』

明け方の群青の空から太陽が顔を出す。
あなたは、日差しに照らされて、その黒髪を煌めかせる。

「うん、一緒にいつか宇宙を飛ぼうね。」

時間は過ぎていく、二人の約束を知るのは、静かな空だけ。
いつか一緒に二人で行こうね、宇宙の彼方に…_

5/7/2024, 8:53:04 AM

誰も居ない校舎、君と二人だけの時間。
視線を交わして、言葉を告げずにただこの時間に浸ってる。

雨上がりの空は鈍色で、それなのに妙に明るくて。
花瓶にいけられたすずらんの花から雫が落ちる。

明日この世界が終わるなら、
その時はここで二人、
手を繋いで最期の時を迎えたい。

私達だけの世界。
私達の絆。
私と君のちっぽけな独占欲の行方。

それは二人しか知らないんだから。

4/18/2024, 7:24:05 AM

雨が色彩を洗い流してゆく
桜が地に落ちて 色褪せてゆく

今年は 少し早い桜の散り際
昨日までの晴れ間が嘘みたいで

一昨日あんたと一緒に散歩した花見のあぜ道が
一変して 薄く灰色がかってる

ねえ 聞こえてる?
あんたに私の歌声は届いてる?

なんの前触れもなく消えた友達
その友達と一緒に作った歌

今日それを投稿した
誰にも聞かれなくてもさ
あんたは私の歌をいつも
大好きって褒めてくれた事

ずっと忘れないからね

4/10/2024, 3:47:18 AM

引き戸を開く音、ガラガラと音を立てて、彼女は教室に入ってくる。
地味で目立たない私なんて、誰も求めないわ。
そういつの日か口にした彼女をずっと傍で見てきた僕は、
その言葉を特に否定しなかった。

別に、無理をしておだてることはしない。
容易く口にしたくない、軽々しい世辞なんて。

誰よりもずっと、君を近くで見て来た。
君の良さは、僕だけが知ってればいいんだ。

通り過ぎる人々は、道端に咲く草花の美しさを知らない。

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