書上 創

Open App

誰も居ない校舎、君と二人だけの時間。
視線を交わして、言葉を告げずにただこの時間に浸ってる。

雨上がりの空は鈍色で、それなのに妙に明るくて。
花瓶にいけられたすずらんの花から雫が落ちる。

明日この世界が終わるなら、
その時はここで二人、
手を繋いで最期の時を迎えたい。

私達だけの世界。
私達の絆。
私と君のちっぽけな独占欲の行方。

それは二人しか知らないんだから。

5/7/2024, 8:53:04 AM