<燃える葉>
パチ
木の燃える音。
特別理由があるわけではない。
したくなったからこうやって火遊びをしている。
風が吹く。
火が少し揺れる。
風に吹かれて火の中に落ち葉が入る。
その葉はゆっくりと消えていく。
それが妙に愉快で。
私は落ち葉を拾う。
一枚一枚丁寧にゆっくりと燃やしてゆく。
燃える葉よ。
貴方はなぜ落ちたのか。
そこにいる必要がなくなったのか。
そこにいたくなくなったのか。
なら、私が消してあげよう。
一つ一つ丁寧に。
貴方という存在を。
笑う。
「そっか。」
私は泣く。
[忘れてください/ヨルシカ]
<永遠なんて、ないけれど>
ずっと
一生
絶えず
いつまでも
永遠
そんな言葉が、嫌い
そんなものは無いと分かっていたのに
あなたなら本当にそうだと感じてしまった
そんな言葉を簡単に言うあなたを
私は、呪っている
[メトロノーム/米津玄師]
<パラレルワールド>
パラレルワールドが存在したら、その私はどんな人なのでしょう
すでに死んているかも
親がいないとか
そもそも生まれていない?
人類が存在しないとかもありそう
魔法が使える世界かも
大好きな人と一生を共にするかもしれないし
一生一人を楽しんでいるかも
友達がいっぱいいてたくさん遊んでいる私もいたり
20歳になっていないのにお酒を飲んだり
薬で人生が壊れているかも
そんな幸福も絶望も全部私なら
これからの私にもその分かれ道はあることで
じゃあその選択を間違えないようにしなければ
<cloudy>
例えばの話です。
明日も明後日も来週も来月も来年もこの天気が続くとして
そうしたら、それが当たり前になるのでしょうか。
陽の光
雨の音
雪景色
雷鳴
当たり前のようにあったそれらがなくなったそれを
私は受け入れられるのでしょうか。
...。
不可能。
不可能です。
それらが存在する幸せを私は知ってしまっているから。
でもきっと、その幸せを私はいつか忘れるのです。
こんな天気があったと言ったとしても、それを正確に思い出せなくなる。
...
良いことだと思います。
忘れることは現状に慣れることだから。
今以上の幸せを望まなくなるということだから。
しかしながら
あれほど尊いものを忘れてしまって良いのでしょうか。
私は、幸せを忘れたいのです。
なのに
忘れることが、怖いのです。
<誰もいない教室>
扉を開ける。
机、椅子、教卓、黒板。
夕日に打たれながらそれらはどこか寂しげに存在している。
椅子は少し乱雑に。
机は所々ズレている。
黒板には大きく「ありがとう」の文字。
理解する。
過去には戻れない。