旅舟

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5/1/2024, 11:30:23 AM

詩『カラフル』


その言葉を手のひらに乗せて
30分くらい考えたかなぁ
ちょっと古いが…初恋の小説
昼の映画館…とびでた景色

USJやネズミの国なら
景色も乗り物もそこにいる人も
みんなカラフル弾けるポップコーン
そうか生きている力強さだね

人は暗い洞窟から生まれ
劇薬の恋に死にかける
絶頂と絶望のアトラクションに乗り
どんなカラフルも昼間の笑顔

4/30/2024, 3:24:57 PM

詩『楽園』

母のために
必死に集めてきたんだ

僕の机の上に散らばった
いろんなカード

パラダイス
極楽浄土
シャングリラ
エデンの東
ハライソ
ユートピア
桃源郷

「坊や、こっちへおいで」

そんな声に誘われて
僕はある扉のまえに立った

「のぞいてごらん」

扉はカギが掛かっていて開かない
カギ穴から向こうが見えた

「それが楽園です」

あるようで無いもの
ないようで有るもの

人間はのぞくことしか出来ない?

「母は助けられないの?」

フフフフ。
笑われた?

「今、この瞬間が奇跡です」

地獄に見えてる毎日も
目の錯覚で真実とはかぎらない

「僕はもう、楽園にいるの?」

4/29/2024, 10:00:39 PM

詩『風に乗って』

海の見える丘の上のホテルへ
白い波と浮かぶヨット…眩しい太陽

緑深く虫や鳥の鳴き声
古い椅子の高原列車…山頂めざして

知らぬ町と知らぬ人と会いたい
今の自分なんて捨てて…暮らしてみたい

花になって空になってたたずむ
時もわすれ風に乗って…あなたを想うの

機械仕掛けの急ぐ人の摩天楼
車、ノイズ、仮面の群衆…都会の交差点

故郷なんて駅と山とおみやげ
懐かしいと感じるほどは…まだ愛してない

知った町と知った人をたずねて
過去の自分に会ってみたい…辛そうだけど

無鉄砲な風に乗って旅する
それが人の人生ならば…あなたにいて欲しい

4/28/2024, 1:58:11 PM

詩『刹那』

それはキリリと痛みがあって
ぎゅっと心臓、絞めつけて
まるで悠久ようにも感じ
ぱっとこの手をはらいのけ

それはせつないお別れであり
キンと冷たく拒絶して
ぽろり涙のながれる時間
それでもふたたびつかみたい

あなたへの思い
それに名前をつけたなら
きっと「刹那」が合うでしょう
病院のベッド
そこであの世にあらがって
私の愛が生きている

それは夜中に電話があって
ドキッとしてから記憶がない
月は夜空でのんびりしてて
体の震えが止まらない

あなたへの思い
いつも最後を意識して
会えば「刹那」がそこにいた
病院のベッド
だけどあの世はまだ早い
私の愛を抱きしめる


(今夜、家族の急変の電話があり…)

4/27/2024, 10:56:58 AM

詩『生きる意味』


生きる意味
ソクラテスはこう言った
人生の目的は幸福だと
魂を磨くことだと

生きる意味
宗教家はこう言った
誰だって一人では生きれないと
支え合うことが大事だと

生きる意味
このばかたれはこう言おう
意味なんて無くていい生きるんだと
それだけで君は美しい


(*今日は哲学の祖ソクラテスの命日です)

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