心の羅針盤
親は私よりも仕事を選ぶ。
友達は私よりも可愛くて、愛想がいい子を選ぶ。
でも私は私の心を無視して、周りを気にして、人間関係が崩れないようにバランスをとってきた。
親が仕事の愚痴を言おうが笑って促して全て聞いてきた。友達が私よりも他の子を選んでも見て見ぬふりをした。全てバランスを考えて生きてきた。
自分自身の声なんて無視。自分の意見なんて持ってませんみたいな顔してそこに立っているだけ。
′′心の羅針盤′′
ワクワクする感情を忘れずに自分自身の心を信じ、大切にすること。
私は真逆に感じた。
自分の意見を言わず、感情もあまり出さない。自分を信じれなくて毎日不安で仕方がない。
完全に自分の行く道を見失ってしまったのだ。
これからも自分は人間関係のバランスを考えて、バランスが崩れないように自分を必死に偽る。
心の羅針盤とは真反対なのだ。
あるところに少し小柄なお姫様がいました。
明るくて、元気のある少女でした。
ところがある日お母様に「もう少ししたら赤い羽織りを着たおばあさんが来るわ。そうしたらドアを開けてちょうだい。りんごをくれるわ。」
伝言を少女に伝えるとお母様はふわりとしたドレスを来て、薄く切った木を丸くして鞄の形にした物を手に取り、上機嫌に出ていった。
少女は赤い羽織りを着たおばあさんがくるまで庭で本を読んでいようと庭に出て大きな木の下で本を読んでいた。
すると、何処からか、「おーーい、りんごを届けに来たよ〜開けておくれ」と言う少し低めの声が聞こえた。
少女はおばあさんが来たのだと思い、「はーーい今行きます!!」と元気に答えた。
ドアを開けると黒い羽織りを着たおばあさんがりんごを持って待っていた。
少女は赤い羽織りでは無かったがりんごを持っていたのでこのおばあさんで間違いないと思いました。
おばあさんは少女に「このりんごは真っ赤だろ?だから美味しいんだ。すぐに食べないと美味しさが薄れてしまう。薄れる前にお食べ。」真っ赤なりんごを少女に見せ、少女にひとつ手渡して少女に今食べるよう、促した。少女は一口かじると口の中に甘い味が広がり、あまりの美味しさに少女はもう一口かじってしまった。
その時おばあさんはニマニマとなにか企んでるかのような表情をしながらりんごを少女に全て手渡した。
「お母さんと一緒に食べるんだよ、」「うんわかったよ!!」ニマニマとしながらおばあさんは少女に背を向けてゆっくり歩き出した。「おばあさんありがとう!!またどこかで会おうね!!」おばあさんは気づかない振りをして、ゆっくり帰っていった。
少女はりんごて作れるスイーツを考えながらりんごを頬張った。すると、鼻からりんごの様に真っ赤な液体が垂れてきた。血だ。どんどんどんどん血が出てきて、咳き込むと同じ真っ赤な血が出てきた。少女の意識はどんどん離れていき、最後には倒れてしまった。
倒れたまま少女は息を引き取った。
そう、りんごには毒が仕込まれていたのだ。
その後赤い羽織りを着たおばあさんが来て、丁度お母様も帰ってきた。お母様は少女の死に凄く悲しんでいた。
少女のまたは来ることが二度と無かった。
虹の始まりを探して
大雨が降り終わった後、
公園にある遊具の滑り台で座りながら虹を二人で
眺めていた。
「虹の始まりってどこ?」「わかんない」
平凡な会話を繰り返し、齋藤菜乃が虹の果まで行ってみようと言い出した。
田舎に住んでいたものですから1時間ぐらい電車に乗って、虹の先端を目指して歩み出した。
1時間が経過して、電車が「虹白駅」に到着した。
少し歩いて行くと、周りは田んぼで少し霧がかってる。
田んぼの横にあるほっそい道を慎重に歩いてゆく。
歩いてゆくと、虹の先端が見えて、霧と虹が混ざりあっていて、天国みたいな雰囲気をかもし出していた。
駅の名前の通りの光景だった。
幸せに囲まれているような感じの虹の始まりだった。
もしも過去へと行けるのなら
君にもう一度会いたいね。
それでまた告白をして付き合って貰いたい。
そんな願いも叶うはずもなく、君のお墓へ手を合わせる
テーマ もしも過去へと行けるのなら
真昼の夢
少し気が抜けていたんだ。
今にも綱から落ちそうで、それを安定させようと
体が必死に冷静を装う。
いつも気が張っていて、綱渡りをしているような日々。
気を抜いたら綱から落ちてしまいそうでいつも冷静に、
気を常に張って生きてきた。
昼間に少しだけ寝ようと思って、リビングのソファで
ゆったりしながら眠りについた。
夢を見たんだ。綱の上で、今にも落ちそうにグラグラ揺れている。 夢なのにリアルで冷や汗までかいている。
でも前とは違って、心が暖かいのだ。
新しい出会いもあって、その人がリラックスさせてくれる。謎の緊張感から抜け出せてくれる。
だから綱渡りが少し怖くなくなった。
リラックスし過ぎたのだろうか、綱から落ちてしまった。
でもそこの下は自分が想像していたものより、はるかに綺麗で天国みたいで素敵だった。
ずっとここに居たいと思えたのだ。
そしてそこで彼が手を差し出してくれて気持ちが晴れた気がした。
自分はここに、この人とずっと居たいと思えたのだ。
そこで目を覚ました。
もう日が沈んで来ている。
悪夢を見たような重たい体ではなく、凄く軽くなった体だった。
いい出会いができた。
そこでニコニコしている彼に出会えたよかったと思う。