ある夏の暑い日、友人5人と私で団地の一室の
事故物件に肝試しに行きました。
私たちは肝試しと行っても怖がりの人の集まりなものなので、昼間に歩いて行きました。
団地に着くと、昼間にも関わらず薄暗く、冷たいひんやりした風が吹いていました。
空は夕方のように紫とオレンジが混ざった色でした。
エレベーターに乗って幽霊が出ると言われている一室に行きました。友人5人の中のひとりが不動産で働いていたので、団地の一室の鍵を貸してくれるとのことでした。
団地の一室の部屋、502号室に着くと人気のなく、雨が降った訳でもないのに水溜まりがあちこちに見られました。 まぁ気にしていても仕方がないので淡々と前に進んで行き、鍵を開けると部屋にはまだ前の入居者の私物があちらこちらに置いてあり、子供がいたとも言える人形や可愛らしい布団が置いてありました。
私含め友人5人も少し怖くなって来たのか、数人が早く帰ろうと促していました。そして友人のひとりがお前、ひとりでここにいてみればと悪ふざけを私に言ってきました。私は断ったにも関わらず、みんな謎に賛成するので私はひとりでいることになりました。
ひとりでいること15分ぐらいでしょうか、部屋の中から子供の声や走り回る足音が徐々に聞こえてくるようになりました。私は怖くなりベランダに出て友人たちがいるところを見ていました。すると空いてある窓の反対側の窓からドンとなにか重いとので叩くような音が502号室に響き渡りました。私は恐る恐る振り返り、意をけして窓を見ました。するとそこには大きく口を開け、目は眼球が取れそうなぐらい開き、目は充血で赤くなってある老婆のような人が私のことをジッと見ていました。私は急いで502号室を後にしました。帰ってきた私をみんなはどうしたと焦りながら聞くものですから私はさっき起きた出来事を全て話しました。その話を聞いたみんなも怖くなったのか、みんなで逃げ帰るように帰りました。
ですが私は帰る途中にあの団地のあの一室を少し見てしまったのです。そこにはさっきとおなじように目と口を大きく開いた老婆がこちらを見ていたのを今でも覚えています。
顔の良さもない、才能もない。
それでも今日も私は何かを頑張り続ける。
目を閉じればこの理不尽な世界が
真っ黒に染まってしまうから好きだ。
でも染めるにはもったいないくらい
いいこともあることは私はよく知っている。
泣けないよ
君が生きると言ってくれた夏
君と一緒に過ごした夏
君を思い出して泣けないよ
だって君との約束だから
だから僕は泣かないよ
俺は才能がない。
隣のヤツは才能に満ち溢れていて、
言うなら神に愛された子というのだろう。
そんな彼が俺は怖い。
俺は人より怖がりで弱々しいくて誰よりも怖さを
知っているつもりだったが、何よりも彼が今は怖い。
これは誰にも分からないと思う。
彼の才能が、彼自身が怖い。
ただの俺の怖がり。