本当は誰かと一緒に楽しさを共有したい。
本当は誰かと一緒に喜びを分かち合いたい。
本当は誰かと一緒に幸せになりたい。
幼い頃は当たり前にそうなると思っていた。
でもその当たり前はフィクションの話だった。
楽しさを共有できるほど雄弁ではないし、
喜びを分かち合えるほど純情ではないし、
誰かと幸せになる資格なんてありやしない。
誰かといられること。
幸せでいられること。
そんなもの、もういいよ。
私には私という最高の理解者がいるんだから。
~だから、一人でいたい。~
時間が余ったので寝る前に少しだけ。
どんなに簡単なことであっても、
習慣にするとなると途端に難しく感じるだろう。
実際、難しい。
代表的なのがダイエットやストレッチ。
健康番組でよく紹介されるほんの5分から10分の運動でも、
毎日欠かさず続けるのは至難である。
習慣化を難しくする理由一つ。
ホメオスタシスという脳機能が災いしているから。
それが「良くなる変化」かどうかに関係がなく、
脳が「変わりたくない」と拘泥するのだ。
残念ながら、その根本を変えるのは現実的ではない。
だが諦めるのはまだ早い。
立ち上がるより寝っ転がった方が楽なように、
新しく行動を増やすより減らす方が簡単だ。
習慣化を難しくする理由二つ。
既存の習慣に新しい習慣をねじ込もうとしてしまうから。
やる気が出ないのは基本的に、
「本当は別のことがしたい」という葛藤からくる。
そして大抵、天秤にかけられるのは悪習慣である。
端的に、まずはその悪習慣をやめるのがよい。
やめたことで行き場をなくしたリソースは、
次にやりたかったであろう新しい習慣に移しやすい。
なにかを増やすなら、先になにかを減らすこと。
単純な足し引きだ。
こんなことを真剣に考えていたら、
外が明るくなってしまったではないか。
習慣化を難しくする理由三つ。
悪習慣をやめるのも往々にして難しいから。
……とりあえずもう寝よう、おやすみ。
~終わりにしよう~
君は怠け者だ。
愛する者に1年に1度しか会えないなんて、
私なら考えられない。
聞いた話によると、
奥さんにかまけて働かなかったようじゃないか。
まあ、奥さんにも非はあると思うが、
君はもっと食い下がらなかったのか?
「ちゃんと働いていれば1年に1度会わせてやる」
なんでそんな無茶苦茶な条件を呑んだんだ?
たしかに仕事をサボったのは悪い。
けれどそこまでされることはないだろう。
「ちゃんと働くから引き離さないで下さい」
くらいは言えなかったのか?
……すまない、言いすぎた。
君が会いたい時に会いたい人に会えるようになれば、
もしかしたら私の願いも、と思って気が立っていた。
君にもいろいろあるんだろう。
私には何の手助けもできないが、
1年に1度くらいは君たちの幸せを祈っているよ。
~七夕~
この宇宙を創造した神がいるとしよう。
その神が未だ膨張を続けているとされている、
直径900億光年の領域を全て管理できるとは到底思えない。
地球に住む人類への処遇としては、
途上国の戦争、飢餓、貧困は依然として放置し、
圧倒的に恵まれている先進国の中でも、
貧富の差は著しく格差は広がるばかり。
管理体制が非常に杜撰だと言わざるを得ないが、
おおよそ7億分の1光年にも満たない星と考えれば、
そこの1種族を気にする暇などあるはずがないのも頷ける。
さて、これは有名な話。
脳内のニューロンと宇宙の構造は似ているという。
それによりこの宇宙は1生命体の脳の中という見解もある。
様々な問題を抱えたこの星も、
所詮は神経細胞の極一部だとすれば、
神の存在など甚だ馬鹿らしい問題である。
それはそれとして、
我々の脳にも同じようにニューロンが存在する。
とすれば、同じように宇宙が構成されていて、
我々と同じように日々を過ごす生命体が、
脳内のどこかで同じように社会問題を訴えているのだろう。
当然、その一つ一つを認知することは不可能だ。
我々は自我を認識することしかできない。
ゲームの設定でありがちな、大いなる存在の“意識”。
神の正体とは案外、そんなものなのかもしれない。
そういう意味では、
どこまでも自由に想像をはたらかせ、
気軽に世界を宇宙ごと創り出してしまう、
人間は最も身近な“神”といえるだろう。
~神様だけが知っている~
※今後は不定期にします。
いつできるかは神様にもわからない。
この道の先には何もない。
あるのは感情の浮き沈みだけ。
~この道の先に~