お題《太陽》
太陽の楽園と月の楽園。
ふたつの楽園に古からある伝承。
――楽園が夢に沈むとき。
異世界の月から少女来たる。
神の娘と王が真実の楽園に近づきしとき、青の楽園よみがえらん。
ふたりの王との邂逅。
「伝承なんてくだらん。そんなもの興味ない」
太陽の王はそう吐き捨て。
「おまえが無事ならいい」
月の王の優しさに触れ。
「はやく花とおなり」
謎の青年?にふりまわされ。
「どこで、まちがえたのかなあ」
彷徨う異世界の少女。
これは楽園の幻想物語――。
お題《つまらないことでも》
灰色の日々が希望に変わってゆく。
失ったものもいつか、新しい翼をえて――。
動かなかったオルゴールが青年の手の中から、息を吹き返す。幻想花を降らせ、どこに隠れていたのか、木々の葉から、水辺から、精霊たちが出てきて曲調に合わせておどりだす。
「このオルゴールはつまらないものじゃないだろ、ほらちゃーんと生きて動いてるじゃねーか」
母から「魔法の宝箱よ」なんて言われて、手にした古いオルゴール。どんなに調べても、なんの変哲もない――だから森に捨てようとしてたら、現れたのがどこにでもいるようないい兄風の青年だった。
「お兄ちゃんは魔法使い?!」
瞳にたくさんの星を降らせた少女に、青年は屈託のない笑顔で答える。
「そうかもな」
この日があったから。
今も私は、魔法の宝箱を大切にしている。
そして《つまらなさそうにしている少女》に、私はあの日の物語を語るのだ。そして少女の瞳は、あの日の私のようにたくさんの星を降らせて。
「すごいね、お兄ちゃんは魔法使いなの?」
お題《目が覚めるまでに》
毎日君の窓辺に花を飾って。
毎日君の好きな紅茶を淹れて。
毎日君の育てたハーブを摘んで、朝食をつくって。
毎日君におはようのキスをする。
やわらかな陽光の中、君が微笑む。
僕の幸せは、君と繋がっている。