『揺れる木陰。』
もーいーかい? まーだーだよ!
もーいーかい? もーいーよー!
『かくれんぼか。懐かしいな』
『俺も昔よく友達とやっていたな』
学校帰りの夕方、まだ子供たちは外で遊んでいる
みんな元気に走り回っている
微笑ましい
太陽か沈んでいく
それにともなって、影も動き出す
子供も帰る準備をしだした
『みんな帰ろー!』
『?』
『なぁ、そこの君』
『どうしたの?』
『そこに隠れている子も呼んだほうがいいんじゃない
か?』
『?僕らみんなそろってるよ?』
居ない子いる?と少年はみんなに聞くがみんな、
いないよ?全員そろってるよ、と言っている
そんな訳ない
だって、まだあそこに子供がい―
『?!』
さっきまで木に隠れていた子供は、影か動くとどうじに、すぅっと消えていた
俺、一体何をみていたんだ…
頬に汗がつたう
……何か怖い夢を見たんだ。うん、きっとそうだ。
俺はその子の事を無理矢理頭から消した
『真昼の夢。』
太陽が眩しい昼に、私は昼寝をした。
夢を見たんだ。
……
『此処に居たんですね』
『探したんですよ』
此処では私は、あるお偉い人らしい。
平安貴族みたいな服装をしていた気がする。
『?何かよう?』
『忘れたんですか?!』
『今日は町の様子を観察しに行くと、あれほど言ったじゃないですか!』
『ごめんなさい』
『もう!時間無いので早く生きますよ!』
―町―
ざわ ざわ
あの人かい? わしらの生活を苦しめているのは
ノコノコとよく来ましたね…
私たちを見下しているんだわ…
『…耳を傾けないでください…』
『私、何かあの人たちにしたのかしら?』
『平安貴族の私たちを好いてる人はあまりいませんよ』
町の人に近づく
『私たちの何が気に食わないのですか?』
『…すべてよ!』
『貴方たちが贅沢ばかりするせいで!
私達は貧しいのよ!!』
そうだ! そうだ!!
『――』
―『…っ!』
今日も途中で夢から覚めた。
あの後私は、何て言うのか。
いい結末になることを祈るしかない
『…最悪な夢ね…』
『ふたりだけの。』
『これは、お母さんと貴方のふたりだけの秘密だよ?』
『わかった!』
『ただいま~』
『お父さんだ!!』
『おかえり!!』
『おかえりなさい貴方』
『二人ともただいま』
みんなでご飯を食べた後
『あれ?僕のお菓子が減ってる?』
『ギクッ!』
『…ふ〜た〜り〜と〜も〜!!』
『ごめんなさい!』
『美味しそうだったからつい…』
『美味しかった?』
『うん!!』
『そうか!』
『貴方ごめんね』
『いいよ。もともとみんなで食べようと思ってたから』
『さ!明日は休みだし、みんなで夜更かしだ!』
『やったー!』
『なら、ジュースとお酒、持ってくるわね』
『ありがとう!』
『ねぇねぇ、映画観ようよ!』
『いいな!何見る?』
『私これ〜』
『僕はこれがいいかな』
『私はこれがいいわ』
『じゃぁ、じゃんけんで勝った順に見たい映画を観ようよ!』
じゃんけん!!ポン!!
『夏』
なつはくる
よるはしずかに
すずしきかぜ
『どう?』
『私が今考えた短歌』
『いいんじゃない?』
『今にぴったり』
『私、才能あるかもしれん…』
『自分で言う?』
『こういうのは、自分で自分を褒めるんだよ』
『まぁ、自分に自信があるっていい事だね』
しずけさと
ともとかいわし
かんじとる
いまがいちばん
しあわせかんじる
『私も作ってみた』
『俳句?』
『そう。今の気持ち』
『へぇ〜、今幸せなの?一番?』
『うん』
『とっても』
『たまにはいいね』
『自分の気持ちを短歌や俳句にするの』
『ね。昔の人になったみたい』
『私達、前世俳人だったのかも!』
『そうかもね〜』
皆様もぜひ、自分の気持ちを短歌や俳句にしてみたら
どうでしょう?
新しい発見があるかも、しれません。
『隠された、事実』
『さぁ皆様、神へと祈りを捧げましょう』
『さすれば、全ての罪をお許しになりましょう』
―みんな、毎日欠かさず教会に行って、祈りを捧げる
うちはまだ子供だから、難しいことはわかないけど、
祈り捧げれば良いことが起こるって、お母さんが言ってた。
『貴方も将来此処で働きなさい』
『なんで?』
『此処で働くということは、とても嬉しい事なのよ?』
『神様に最も近い場所で働く、さすれば来世もきっと幸せに生きられるわ』
―此処で働けるのは嬉しいこと。神父様もいるし安全。
みんなそう言ってるけど、うちはそう思わないよ
だって、神父様って毎回祈りを終えた後、一人だけ別の部屋に連れて行くんだよ?
うち、鼻がいいの。前にその部屋の前を通ったら、鉄みたいな匂いがしたんだ。
気になって部屋を覗いたら、神父様が人を殺していたの
その事を神父様に前聞いてみたの。
『神父様』
『どうしました?』
『なんで、神父様は毎日人を殺しているのを?』
『……それは、あの人たちが犯罪者だからだよ』
『でも此処で祈りを捧げれば罪はなくなるんでしょ?』
『そうですね』
『ですが、あの人たちは越えてはいけない一線を越えてしまったんですよ』
『越えてはいけない一線って?』
『貴方にはまだ早いですね』
『もう少し大きくなったら、お伝えしましょう』
『わかった』と言い、あの子は教会を出ていった。
―子供というのは、時に勘がいい。
あの子が大人に、私が人を殺していると言っても
相手にしないだろう。
あの子がもう少し大きくなったら、次はあの子ですね…