『空を見上げて心に浮かんだこと』
今雨降ったら洗濯物終わるな。びっしょびしょになるな。やべーなあ。以上。
「こんなところにまで来ちゃうのねえ君は」
深くそこの見えぬ大穴に、自身の身を投じれば彼女また、その身を投じた。
想定内のことではあるが、やはり彼女のやることは判らない。
「判らないなあ……ねえ、僕は終わらせたくてこうしたのに、なぜ君までついてきてんのさ」
届くはずはないが、僕は彼女に問うた。
風が声をかき消して、彼女には届かない。
僕のために、と僕の無くしたモノを探して彼女は己の時間を無駄にした。25年もね。
僕がいらないと言っても彼女は探した。このままでは彼女は更に、時間を無駄にしてしまう。
そう思い僕は飛び込んだのに、なんで君まで来てんのさ。
「ねえもうさ、もう、終わらせてしまおうぜ」
そう言っても、この声は届きやしないし、聞こえたところで彼女は、僕を逃がさない。
どうしたら、どうしたら終わらせられるのだろう。
知ってるかい?若いカップルや夫婦の手を取り合っては手を繋ぐとかだけど、老夫婦とかになってくると介護なんだって!!!!なんてこったい!介護でも、介護でもその途中に、「もう、手を取り合うことが介護になる程長く一緒にいたんだねえ」みたいな会話してほしい。ちょっと私の語彙力のなさであれだが、もうこんなに長く一緒にいたんだっていうのを二人で振り返って笑い合って欲しい
「君のそばにいるとねえ、僕の醜さが際立っているように思えるんだ」
「…私が君のそばにいたらな、己の腐り度や不純さが際だって見えるよ。そう、私はもう手遅れな腐界の森の住民なのさ!」
「…お題に、そえそうにないね」
「聞きたくない」
「君がちゃんとお題にあわせて書くから、キャラ貸して、とか言うから僕がここにいるのに」
「言わんといて」
「書けそうにないね?」
「書くもん!」
「じゃあ書けよ?!」
「いいよ?!」
ほら、私が少しふざけるだけで、君は本当に楽しそうに笑ってくれる。あの人気のイケメンの話を聞いても笑わない君が、私の行動では楽しそうに笑ってくれる。こういう時は、優越感に浸ってられる。彼よりも彼女に好かれ、信頼されてると思えるから。
「書けた?」
「まだ!書けない!どうしんしょう!」
僕の隣でうんうんと考えている君を見ていると、どうしても劣等感を感じてしまう。
君は僕よりはるかに凄い人なのに、なぜ僕なんかと遊ぶ?彼女と遊ぶたびに、ふと感じる劣等感。相手を羨むだけの僕が、僕は嫌いだ。
お題に従うつもりが、全力無視かました話。
ほんと申し訳ございませんでした。
い、たい。いたい?いたい。イタイ。痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
腕が、足が痛い。痛い。なんで痛い?とにかく痛い。どうして?痛い。痛い痛い。
「ど、どうしよう。ち、血が止まらないっ。止血、止血しないと。」
うっすらと聞こえた声は酷く慌てており、この状況を上手く理解できていないようだった。
「こんな、酷いっ。こんなはずじゃなかったのにぃっ!なんで、止まんないのっ!そうだ…」
近くにあった気配が少しの間、遠くへ離れた。
「これで、やれば」
突如、腕に焼けるような痛みがはしった。
声にならない悲鳴を上げると、口の方からブチリと嫌な音がして、また痛みを感じる。
その痛みを拾うと同時に、目の前が暗くなった。
「なぁ、お前ニュース見た?!」
「なに?なんかあったのかよ」
「あったあった!スゲーヤバかったわ。」
興奮気味に彼は話してくれる。
「なんかよー!女が男の両手両足切って殺したってヤツ!」
「うげぇ。どうせ、男の方がなんかしてたんだろ。ジゴージトク。」
そうかもなー!と彼は元気な声で言うと、用事があるからと教室から出て行った。