お題に従うつもりが、全力無視かました話。
ほんと申し訳ございませんでした。
い、たい。いたい?いたい。イタイ。痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
腕が、足が痛い。痛い。なんで痛い?とにかく痛い。どうして?痛い。痛い痛い。
「ど、どうしよう。ち、血が止まらないっ。止血、止血しないと。」
うっすらと聞こえた声は酷く慌てており、この状況を上手く理解できていないようだった。
「こんな、酷いっ。こんなはずじゃなかったのにぃっ!なんで、止まんないのっ!そうだ…」
近くにあった気配が少しの間、遠くへ離れた。
「これで、やれば」
突如、腕に焼けるような痛みがはしった。
声にならない悲鳴を上げると、口の方からブチリと嫌な音がして、また痛みを感じる。
その痛みを拾うと同時に、目の前が暗くなった。
「なぁ、お前ニュース見た?!」
「なに?なんかあったのかよ」
「あったあった!スゲーヤバかったわ。」
興奮気味に彼は話してくれる。
「なんかよー!女が男の両手両足切って殺したってヤツ!」
「うげぇ。どうせ、男の方がなんかしてたんだろ。ジゴージトク。」
そうかもなー!と彼は元気な声で言うと、用事があるからと教室から出て行った。
7/10/2023, 2:23:24 PM