kiliu yoa

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1/28/2024, 4:32:48 PM

わたしを着飾る。

いつもは付けぬ、ネックレスにブレスレット、リングを身に付ける。

いつもは纏わぬ、シャレた刺繍に麻の素材、ラフなワンピースを身に纏う。

高級感に上品さ、派手さも無い、

きわめて、庶民的でラフなワンピース。

細やかで鮮やかな刺繍の施された、黒地のロング丈のワンピース。

皮のヒールの高さは、低めで歩くことに適している。

作りの良い、実用的なシンプルな靴。

植物を編んだ、つばの大きい帽子。

それは、趣味の良い彼女の人柄を表していた。






1/28/2024, 4:28:49 AM

優しさを与える側も、受け取る側も、

余裕が無ければ、その行為の意味を理解できないように思う。

前提として、これは私見に過ぎず、例外が存在するやもしれん。

その例外をわたくしは、未だ見たことがない。

ただ、それだけだ。

わたくしにとって、優しさとは愛情である。

愛とは、相手を思い、相手を尊重する。

それが愛だと、わたくしは思う。

だから、わたくしは条件つきの愛という、概念を理解できない。







1/25/2024, 2:50:25 PM

地位とは、恐ろしい。

地位を得てしまえば、大抵の人間はその地位に固執してしまう。

その地位を得ようと、わたしは多くを犠牲にした。

その地位を得ようと、わたしは平然と心を殺した。

野心自体、決して悪い訳では無い。

むしろ、高みを目指すことは良いことだと思う。

しかし、多くのものが見失う。

高みを目指す事自体が、目的と化してしまう。

何故、わたしは高みを目指したのか。

それは、貴女への恩返しだったはずだ。

しかし、わたしは……長らく忘れてしまっていた。

貴女が私に宛てた遺書を見るまでは……。

そうだった、そうだったな。

貴女は愛情深く、聡明な人だった。

わたしは貴女の有する、全てを引き継いだ。

だから、わたしは高みを目指したのだ。

貴女の生前には叶わなかった、恩返しをしたかった。

貴女に直接は述べられなかった、感謝の意を示したかった。

最上の地位に就くことで、貴女が成した決断への不安を解消して、

わたしは、貴女を安心させたかったのかもしれない。








1/23/2024, 3:18:05 PM

「オレを見て。」

あなたは、オレに背を向け、去ってゆく。

 オレだけを見て。

 なんで、あなたは他のヤツを見るの。

 ありのままのオレを見てくれるのは、あなただけなんだ。

 オトコだけど、かわいいものが好きで、きれいなものが好きで、

 オンナのコみたいな、かわいい格好が好きで、オトコは恋愛対象じゃない。

 でも、オンナになりたいわけじゃない。

 そんなオレを受け入れてくれたのは、あなただけなんだ。

 だから、他のヤツを見ないで。

 オレのことを見て。

「オレだけを……見てくれよ。」

 涙が零れる。


目が覚めた。

眩しくて、目を細める。

あなたは、オレのとなりに座っていた。

あなたは、微笑む。

優しい眼差しをオレに向ける。

そして、優しく抱きしめられる。

「怖い夢を見たんだ。」

「そうなのね。」

「うん、あなたが去ってゆく夢を見たんだ。」

夢みたいに、オレの置いて、去ってゆくようで、

あなたの顔を見るのが少し怖かった。

視線を上げられなかった。

「わたしは、貴男のもとを去ったりしない。

 だって、貴男を心から愛しているから。」

「ありがとう。」

嗚咽がとまらなかった。

安堵や嬉しさが混ざった、感情が溢れてきた。


言葉には表せられない、あなたを深く愛している理由が

今、分かった気がした。












1/22/2024, 3:52:35 PM

「もし、時間を遡れるならば何をしますか。」

「うーん、別に何もしないんじゃないかな。

 というか、時間が巻き戻るなら記憶無くなるから、何も出来ないよ。」

「記憶が保てるなら、何しますか。」

「うーん、やっぱり別に何もしないかな。

 だって、その後悔が無くなったら、もう、それは自分じゃないよ。

 私は後悔から失ったものより、得たもののほうが多いんだよね。

 それに失って、初めて、その有難みに触れることも在るよ。」 


「代々一族の腐敗を防ぐために、自ら血縁者を殺す一族の出の方は、

 やはり、一味違いますね。」

「なに、それ、嫌味か。」

「いいえ、違います。一般人の私より、深い回答だと感じたのです。」

「いや、お前はどう考えても、一般人じゃないないだろ。」

「あなたよりは、一般人側ですよ。」

「たしかに、そうだな。」


 





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