kiliu yoa

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7/8/2023, 6:59:28 AM

織姫と彦星が年に一度だけ天の川で逢うことを許された日。

 なんとも浪漫がある。
 
 両親からも義両親からも嫌われる私とは違い、織姫も彦星も怜悧で箱入りの親に反抗することを知らなかったに違いない。

 私なら、駆け落ちするだろう。

 此れは之で面白い物語に成るだろうが、私はそんな結末の物語を残念ながら知らない。

 今でも、親に逆らうことを知らずに育った子は居るだろう。親に原因がある場合も在るが、生まれ持った其の子の性質の場合も在るだろう。


 私は我が強いからか、よく大人に逆らい、よく大人から嫌われた。今では、笑い話だ。数々の若気の至りについては大人げないと思うが、全く反省していない。あの頃を反省するほど、私は真面目でも善人でも聖人でも無い。若気の至りが有ったからこそ、今が在る。


 その事実を否定するほど、私は落魄れていないし、高が己の過去の過ち如きで零落れるつもりも無い。

 
 どんなに滑稽で、愚かで、惨めで、どんな醜態を晒そうとも…私は今と未来を諦めるつもりは、決して無い。


 他人に私の生き方を委ねて、堪るものか。 私の生き方は、己が決める。

 

 



 



 


7/6/2023, 1:03:26 PM

 今回は自分語りなので、嫌な人はスキップしてほしい。


 人との繋がりは、宝物。今まさに体感している。一期一会とは、良く言ったもので保育園、小、中、高と別の地区の学校に通って、痛感した。

 学校が変われば、本当に縁が切れる。全く音沙汰も無い。中学の時に、連絡先を交換した人で、今でも交流があるのは本当に少ない。

 高校に入学した年の夏に体調不良で休学した時は、社会との繋がりを絶たれ、明らかにおかしくなった。暗闇は怖く、独りでは寝れなくなり…足に虫が上がってくる感覚があったり…、幻聴、そして…気分が沈みがちで、外に出るのが辛かった。

 今、思えば…寂しかったのだ。私は、それまで自分自身は自立していると思っていたし、周りからもよく言われていた。

 でも、違ったのだ。其のように錯覚するほど、依存先が多かったのだ。

 周りに流されず、芯が強く、同世代より落ち着いていた私は、決して自分の力だけで形作られたものでは無かったのだ。

 私を救ったのは友人に家族に知人だった。

 中学時代からの友人や高校時代からの付き合いが短い友人までもが、電話で私の話に耳を沢山傾け、弱っていた私に寄り添い、受け入れてくれた。

 ある人は、何度も、何度も、何も言わず…私の話に耳を傾けて、寄り添ってくれた。

 ある人は共感して、肯定してくれた。貴方なら、大丈夫と。

 ある人は、私が甘えたいというと甘えさせてくれた。

 『決して、人は独りでは生きられない』。という言葉を実感した。

今、生きづらさを抱える方や生きることが辛い方、気分が沈みがちな方など、

どうか、忘れないで下さい。

 人を頼ることは、難しいです。頼れる人が居ない方も居ると思います。

 でも、助けを求めることは恥ではないです。

 欠点は、人間の最大の長所です。

 何故なら、欠点が無ければ、頼り頼られることも…お互いを支え合うことも…人との繋がりも…出来ないから。

 どうか、忘れないで下さい。

 お互いを尊重し合う喜びを、信頼される喜びを、分かち合う喜びを、生きる喜びを。

 どうか、どうか、忘れないで…。自分の喜びを大切にすることを。
 
 



7/6/2023, 2:56:18 AM

 空を見上げる。夜は、宇宙を映し出す。

 北極星で今進んでいる方角が分かり、月の満ち欠けとその方角からおおよその今の時間が分かる。

長きに渡り過ごした……此処を去るのは、何だか物悲しかった。

 眼が悪い和多志は、星は余りはっきりと見えず、この分かり易い星を頼りに旅路を進む。

 途中に貿易船に乗り、帰路を進む。貿易船から見る夜空は、本当に美しい。空を遮るものは、海には無い。船首は、水平線を一望できた。

 幼き頃には、見れなかった。当時はずっと下を向いて泣いていたし、二度目は、かなり心が虚ろで何も感じなかった。三度目の今日、初めて感動した。
 心から、『嗚呼、生きていて良かった。』と思えた。こんなことは、初めてで泣きそうになった。
 
 故郷に良い記憶は余りない。知人の多くは、疾うの昔に亡くなった。
 
 和多志の帰る家は、温かい家族は居ない。其処にあるのは、明確な序列と主従関係のみだ。力は有れど、情は無い。富は有れど、平穏は無い。

 なんとも虚しい格式高い家系、其れが和多志の一族の宗家だった。


 でも、故郷の帰路は本当に素晴らしいもので…上司の命令状を受け、帰路に就いて良かったと初めて思えた。

 

 

 

7/4/2023, 11:16:01 AM

 私の主は、神と揶揄される人だった。彼女は、私よりずっと若いが私より、ずっと大人びた人だった。

 貴方と初めて逢った時、貴方は私の家族を殺した直後だった。あの時の貴方は、割れた黒曜石みたいに鋭く冷たい眼をしていた。私は、貴方と眼があった瞬間、眼の前に貴方が現れ…何かを振り下ろした。其処から記憶は、途切れた。
 気付いた時には、見知らぬ土地に勝手に連れてこられたていた。

 病室みたいな部屋のベットに寝かせられ、身体には包帯が巻かれていた。窓は、開いていて温かい陽の光が差し、心地よいそよ風が白いカーテンと踊っていた。

 開けられた窓からは、子どもの笑い声が聞こえて…起き上がろうとした時だった。ズキッとした強烈な痛みが襲った。其の痛みで、ふと我に返った。此処は、何処だ。一瞬、彼の世かと思った。が、直感が『違う。』と叫んだ。

 どうにか、ゆっくりと身体を動かし、窓を覗いた。


 其処には、僕より幼い子が何人も居た。でも、皆、笑っていた。外で其れは…其れは…楽しそうに遊んでいた。

 私の故郷では、そんなに嬉しそうな…楽しそうな…子どもたちの表情を見たことが無かった。

 

 貴方は、私の名を、私の過去を、生きた時間を、大切な家族を奪った人。でも、多くの子どもたちを救った人でもあった。私も其のひとりだった。

 
 貴方が残虐非道だったら………、貴方が冷酷無比だったら…………、貴方を簡単に憎しみ、恨み、疎み、親の仇を打つが出来たのに。こんなに苦しむことは無かったのに。


 貴方は、何故、そんなに…慈悲深く、暖かく、美しいのだろう。

7/3/2023, 10:45:37 AM

 人生は、難しい。

 たった1つの選択で気付かぬうちに大きく変わる。

 正しい答えは決して1つでは無く、その時の選択が正しいかどうかは時が経て初めて分かる。

 たった1秒先でさえ、何が起こるか分からない。

『一寸先は闇』という言葉は、その事実を如実に表している。

 たまに、生きた時間を振り返り、過去と向き合う。

 たまに、お世話になっている人に感謝し、相手に言葉にして伝える。

 只、其れだけで自分と周りの人を幸せに出来ると思う。

 
 無理しないでね。
 

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