叶湊

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7/12/2024, 4:43:27 PM

お題:これまでずっと

私は消極的で、人見知りで、陰気で、まともに会話は続かないし、顔色ばかりうかがうし、良い所なんて1つもないと思ってた。
でも彼と出会ってその考えは180度変わった。彼は私の性格を肯定してくれた!

「顔色ばかりうかがっちゃって疲れちゃった…」

私はそう言った。でも彼はそんな私に

「【私】ちゃんがそうやって皆のことを気にかけてくれるから俺は安心できるんだよ!顔色をうかがうことは悪いことじゃないよ!むしろ素敵だと思うな!」

って言ってくれた!その時、私はこの人しか居ないって思ったんだ!
彼は私といるだけで疲れているはずなのに、こんな私にすら愛をくれて、この世の中に彼以上に優しくて、かっこよくて、素敵な人はいないって!

でも数少ない心を許した友達も両親も、兄弟も、皆その人はやめとけっていうんだよ?
馬鹿みたい!なんでこんな良い人を手放さなきゃいけないの?
私と彼とが出会ったのは運命なの!

だって、彼はNo.1に輝いたとき、いつも私に「いつもありがとうね!これからもずっと大好きだよ!」って言ってくれるんだよ!しかも、これだけじゃないよ!ホテルに行ったときも「【私】ちゃん本当に可愛いね!俺には【私】ちゃんが居ないと生きていけないな〜!」って言ってくれるの!

でもさ、彼にとって私はただの金づるでしかないことは心のどこかでわかっていたんだよ?
でもいいんだよ!彼が私を見ていてくれるなら!
彼は彼なりに私を愛してくれてるし、私も彼のことが大好き!
だから、これまでずっと貰ってた彼のニセモノの愛を私は倍にしてお金で返すね!
これが、私にできる彼への一番の恩返しだから!

「いつか結婚しようよ!これまでも、これからもずっと変わらない愛と金を贈り続けるよ!」

7/11/2024, 4:55:58 PM

お題:1件のLINE

深夜3時過ぎ1件のLINEがきていた。

「【私】ちゃんはずっと私の支えだったよ。ありがとう!ばいばいまたどこかで会お!」

私がこのLINEに気づいたのは朝6:30頃だった。
ものすごく嫌な予感がした。とりあえず私は

「いきなりどうした?!連絡ちょうだい!」

そう返信した。しかし既読はつかない。
そこからはただひたすら電話をし続けた。
30回ほどしたが電話に出ることはなく、私はとりあえず警察に連絡をし、捜索をしてもらうことにした。

そして彼女は自宅で発見された。

嫌な予感は的中し、首吊りをして息絶えていた。

「なんでもっとはやく気づいてあげられなかったんだろう…この前は元気そうに見えたけど無理してたんだ。」

後悔ばかりが残り寝れない日々が続いた。

そして今もあのときどうすればよかったのか、どうしたら助けることができたのか未だにわからない。
この事件以来、寝ることが怖くなった。深夜3時のLINEに気づけていれば…

今日もいつも通り睡眠薬を飲んで寝ようとした。
しかし、ふと考えてしまった。

「たくさん飲めばもう疲れることはないのかな」

と。そう考えたときにはもう手遅れだった。自分の手には致死量の睡眠薬とコップに入った水。
それを私は口に含んだ。

「あぁ。やっと解放された。」

7/10/2024, 2:24:37 PM

お題:目が覚めると

「絶対に幸せにするので僕と結婚してくれませんか!」

6年前から結婚を前提に付き合っている彼氏にやっとプロポーズされた。私も彼のことが大好きでもちろん承諾した。

時の流れは一瞬で、気づけば結婚式を挙げて、子宝にも恵まれ、毎日幸せだった。育児は本当に大変で、格闘する日々だった。産まなければよかったと思ったこともあったけれど、子供と夫の笑顔を見てるとそんな想いは全て吹っ飛んでしまっていた。

そしていつの間にか子供も大人になり、結婚をして素敵なお嫁さんをもらうことができた。
私と夫はその頃には70代で、孫と遊ぶために生きていた。
しかし、病気というものは防ぎようがなく、私は胃がんのステージ4と宣告され、延命治療のみを行い、71歳で人生の幕を下ろした。


そこで違和感に気づいてしまった。

「あれ?彼と子供は3年前交通事故で…」

ハッと目が覚めるとそこは自分の部屋で毎日、地獄が始まる場所でもあった。

「夢か… 一生目覚めなければよかったのに。私よりはやく死なないでよ。はやくそっちに行かせて…」

そう3年前のあの日からずっと願い続けている。

7/9/2024, 2:26:14 PM

お題:私の当たり前

彼が私の隣にこれからもずっと変わらずいてくれるのだと信じてた。
私と彼との仲は20年以上前からで、親同士も仲が良かったことから生まれてからずっと同じ時間を過ごしてきた。
小さい頃は一緒にお風呂に入ったり、ベッドで一緒に寝たりするのは当たり前のことだった。
中学生に上がったときは距離が近すぎてよくクラスの友人にからかわれた。
高校生になって違う高校に通うことになってしまったときでも、週に一度はお互いに家に行ったりして遊んでいた。
社会人になったら、会える時間はほとんどなくなった。
お互いに仕事のことで手一杯だった。でも月に一度は飲みに行っていた。
そんな私達の友情は一生物で、これからもずっと変わることのないものだろうと信じて疑わなかった。

でもある日彼は妻になるというを私に紹介してきた。
恋人がいたことすらも知らなかった。
待ってればそのうち私に告白をしてくれるとすら思っていた。

私は彼のことを恋愛的な意味で好きだった。
彼が妻を連れてきた日の夜私は寝ることができなかった。

私がさきに告白してればよかったのか。
なんで彼は恋人がいたことを私に隠してたのか。
両思いだと勘違いしていた自分が痛々しい

そんなことばかり考えていた。
いつの間にか夜が明けて、気づけば枕は涙で濡れていた。

その日から何も手が付かず仕事もミスばっかりで沢山叱られた。

「今日もなにもできずに周りに迷惑をかけてしまった。仕事に史上を持ち込むなんて本当に最低だ。」

そんなことを家に帰りながら思っていたある日、郵便受けをいつも通りみると結婚式の参加状と1枚の手紙がが入っていた。その手紙には

「大親友の【私】ちゃんへ 結婚式は絶対予定空けといてね!俺の晴れ舞台見に来てよ!」

そう書かれていた。
それをみたときやっと心の整理がついた。

私の隣にはもう彼はいない。
幸せにする人ができたのだから。

そう思うようにした。そう思えるように心を殺した。

返信の手紙にはこう書いた

あたり前でしょ?!
いつか子供できたら抱っこさせてねwあとさ、絶対
しあわせになってね!困った時はいつでも相談し
てね!お前は一生の親友だからお金でもなんでも
たすけてやるからな!
                【私】より

7/8/2024, 3:24:21 PM

お題:街の明かり

あなたは街の明かりを背に人混みとは逆の方向へと歩いていった。

「ねえ?どこへ行くの」

そう私は言ったが、あなたは私の方を一度も振り返ることなく消えてしまった。
ただあなたに愛してほしかっただけだった。
「愛してる」って言って欲しかっただけだったのに。
あなたは他の女と生きていくことを選んだ…
あなたの為だったらなんでも出来た
苦手な料理だって、家事だって、あなたの笑顔を見るために私なりに頑張っていたつもりだった。
でもそれは『つもり』であっただけであなたには通じていなかった。

仲の良い女友達に私は泣きついた。

「私のどこがだめだったの…」

って。  女友達は言った。

「【私】ちゃんは悪くないよ!悪いのは捨てたあいつだよ!ほんとに可哀想!」

って女友達は言ったんだ。
じゃあなんでお前は私の彼をとったの?
『可哀想!』だなんて虫唾が走るw
なぁ?気づいてないとでも思ってたか?

彼が浮気してたことなんてとっくの前に気づいてた。
でもいつかは私のことだけをみてくれると信じてた。
だって彼は「好き」っていってくれたんだもん。
でもその「好き」は私の求めてる「愛してる」じゃなかった。
外見は好きだったかもしれないけれど、内面は、私の性格は愛してはくれなかった。

ねぇお願い言ってよ。どこがだめだったのか。
全部全部直すからさ…

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