また会えたら。
「ゆーくん。今日一緒に帰ろ?」
帰りのホームルームが終わって、隣の席のカノジョは俺にそう言った。
「…あぁ、別にいいよ。一緒に帰ろう。」
俺がカノジョにそう言うと、カノジョはわかりやすく喜んでいた。
あぁこんな日がいつまでも続けばいいのに。
「…んねー、そういえばさ、その、私達って付き合ってるのかな。笑」
いきなりカノジョは俺にそう言った。
「お前ってさ、本当は俺の彼女じゃない体なんだろ?」
「まぁそうだけどさ!私は前の私って言う記憶はあるわけだしさ!」
俺がまた彼女と付き合うような関係になるのか…。
何だか複雑だな。
「んー今は友達ってことで良いんじゃねーの?」
「……そっかあ。」
俺がカノジョにそう言うと、カノジョは少しだけ悲しそうな顔を浮かべながらも、すぐにいつもの笑顔に戻った。
今はただの"友達"だから。
また明日。
「……今日も既読無視か…、いい加減そろそろ別れたほうが良いのかなぁ。」
前まで返信を必ずくれた彼氏から、一瞬にしてそれが無くなってしまった。
私の検索欄を見るたびに、もう終わりなのかなとかたくさん考えてしまう。
「はぁ…いや、今日こそはしてくれるはず!」
私はいつもこういう言葉を自分に投げかけて、出来るだけ落ち込まないようにしてる。
○月○日
既読[〜〜〜〜]私
○月○日
既読[〜〜]私
○月○日
既読[〜〜〜]私
昨日
既読[〜〜〜〜]私
今日
既読[おやすみなさい!]私
やっぱり何度見返しても既読だけ。
何だか付き合ってる感覚が無くなってきてるっていうか…、なんというか…。
………………
私はそうして、彼氏を静かにブロックした。
「………また明日。"元気でいられたら運が良いね"。」
また会えたら。
カノジョ、彼女。
俺は頭の中がゴチャゴチャになってしまいそうになっていたんだ。
本当にあの転校生は彼女なのか。
それとも全くの別人にカノジョが乗り移ったのか。
「…でも本人は別人って言ってたしなぁ。」
本当に俺は"カノジョ"の事を、前みたいに"彼女"と呼んでも良いのか。
夢の中でも出てくる、交通事故で亡くなってしまった彼女。
現実で俺と楽しそうに話すカノジョ。
「……………成仏出来なかったんだなぁ。」
俺はまた、罪悪感に襲われた。
また会えたら。(前回の続き)
改めて、放課後に"カノジョ"と話すことになった。
「お久しぶりだね。どう?彼女でも出来た?笑」
やっぱりカノジョは相変わらずだ。
付き合ってたときも同じ質問をしてきてたな。
俺が他の学校で好きな人でも出来たんじゃないかとか沢山聞いてきていたのを覚えてる。
そう言って、カノジョは俺の隣の席に座った。
「…出来るわけ無いだろ。」
俺は隣でニコニコしながら聞いてきたのに対して冷めた返答をした。
「そっか、笑…でも、良かったぁ。私さ?ずっと、忘れられてたのかと思ってたから安心したよ。」
「…あのさ、…お前って人生2周目?」
俺がカノジョにとある質問を問いかけると、カノジョは少しの沈黙の後、話を続けた。
「……私、本当はね?この体は前の私じゃない、別の人物のなの。だから記憶なんて無いはずなんだけどね。」
何であるのかなぁ、と苦笑いのような笑みを浮かべながらそうカノジョは言った。
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毎朝小説を読むたびにこの話の続きを作りたくなる。
意外と昨日のやつが伸びててビックリしました。
本当にありがとうございます。
また会えたら。
遠距離中の彼女が、受験シーズンに入って、連絡が上手く取れなくなってしまった時期だったな。
何も通知に来てない所に、1つのメールが届いた。
[お前の彼女、交通事故で亡くなったってよ。]
本当は、嘘だと思い込みたかった。
これは現実なんかじゃないって。
でも、これは現実に起こってしまったことだった。
「幸せにしてあげたかったなぁ…」
俺の大好きな人だった。
だけど俺は、俺の勝手な都合だけで彼女を振り回してた。
ずっと悲しみに暮れてた日々、そんな時にとある転校生が来た。
「(そういえば、彼女は俺の学校に来たがってたなぁ…。それも懐かしいや。)ぇ…」
…いや、絶対に違う。
美しい髪の毛、腰ぐらいまであるだろう。
そして、美しい顔。小柄だが、白くて細い体。
"彼女"な訳無いよな…。
見た目も声もそっくりだけど、流石に輪廻転生とかあり得るわけ無いしな、うん多分違う…。
「…ゆーくん。」
そう呼ばれると俺の頭には彼女の姿がよぎる。
「お前は…」
「お久しぶりだね、ゆーくん。覚えてる?私の事、…覚えてなかったら悲しいけど。」
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変なところで区切って申し訳ございません。
今日の話は今日学校の授業中に思いついた話です。
まぁあの、出来たら連載とかしてみたいなーって思ってたり思ってなかったり。