紫苑

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7/10/2024, 12:01:59 PM






目が覚めると…?
目が覚めたって、いつもと変わらない
平凡で真っ暗な一日が始まるだけだ。

夢の中にいれば、悪夢のとき以外は笑顔でいられる。

だったら目なんか覚めなければ良いのに。

7/4/2024, 9:28:17 AM






この道が続いているとは限らない。

壊れてなくなっているかもしれない。

明るいとは限らない。

でも、

たとえ、真っ暗闇でも、途中で踏み外してしまっても、回り道でも、私は今日も歩んでいく。


『この道の先に』

7/2/2024, 1:15:35 PM

カーテンの隙間から射す光。

葉と葉の隙間からこぼれる光。

昔は綺麗だと思えていたものが、綺麗に見えなくなった。


いつになったら僕の世界に光は差すの?


明けない夜はない。

止まない雨はない。

この暗闇を抜けたらいつかは光が差す。


そんな言葉を純粋に信じられるほど幼くは
もういられない。


そんなとき、兄が、昔言っていた言葉を思い出した。


影がないと光はないんだよ。
だからね、
どちらかがないと成り立たないんだって。


この話を聞いたとき僕は、人間みたいだなと思った。

表と裏のない人間はごくわずかしかいないと思う。

誰にだって隠し事の一つや二つはあるし、悩み事もあるはずだ。


明るくて、優しくて、何でもできる人にも悩みがあるのだ。

悩みの大きさも、痛みも、どちらの方が上、ということはない。



…綺麗事は嫌いだ。

それでもそれにすがるしか方法がなかった。


きっと、

今自分が暗闇の中にいるのも全部、自分のせい。

自分から目を逸らした。


光が、怖かったから。

まるで、天敵に怯える夜行性の動物になった気分だ。


でもこれからはちゃんと暗闇にも向き合う。

そうしたら光も見つかるかな?


それに返事をするかのように

窓から光が降り注いだ。


『日差し』

7/1/2024, 12:45:27 PM

窓越しに見えるのは、人が作ったものばかり。

その中で草や木は、ポツポツとあるだけ。

このまま人が何も手を加えなかったら、
草や木が、この土地を飲み込むだろう。

時々、もし、草木に感情があったらと、考えることがある。

ある人は、
『まだここにいるからね』
と言っているように感じたらしい。

だが、私にはまだ声は聞こえない。

まじまじとみていたからか、視界がぼやけて、
ピントが窓に映った自分にあった。

ふと目をそらし、白い紙に鉛筆を走らせた。

出来上がったのは、建物の間に生えた木が、ぽつんと立ったものさみしい絵だった。

6/28/2024, 12:40:36 PM

夏の終わりが好き。

ひぐらしの鳴き声が聞けるから。

あの声を聞くと懐かしい思い出が蘇る。

よく遊んでいた友達のこと。
明るくて、ときにやんちゃで、とても可愛いあの人のことを、思い出す。

でもある夏の日避けられるようになってしまった。

いつもは、インターホンを押して、
遊ぼう。と誘ってくれたのに、それがなかった。

家にいないのかもと思ってあまり気にしていなかったが、外からあの人の声が聞こえてきた。

だから、外に出てそばに寄った。

でも、私を見ても話しかけられることもなく、無視されてしまった。

私は気にしない素振りを見せて、踵を返した。

それでも、本当はすごく悲しかった。

ねぇ、なんで?
友達だったのに、
私、何かした…?

いろいろな感情が溢れてきて、森に逃げ込み、泣いた。

私が、ここにいられるのは、長期休みの間だけだった。
だから、夏休みが終わる前に帰らなければならない。

こんなに、楽しくない夏休みは、今までなかった。

途方もなく長く感じた夏休みの最後、
一番鮮明に覚えているのが、ひぐらしの鳴き声だった。



このときからだっただろうか、?
夏が大嫌いになったのは。

ひぐらしの鳴き声が好きになったのは、夏を終わらせてくれる声だったから。


ねぇ、昔みたいに、みんなで遊びたいよ。
ねぇ、なんで…?
いつ、間違えてしまったのだろう。



『夏』

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