分厚い唇を動かせ、あなたの星はどこに?
どこに?どこに?輝く星。
願い事を叶えてくれる、輝く星。
素敵でしょ、2つの星、またぐ星の道。
待っていてここでここで私は踊っている。
瞳に流れる2つの星。
誰かと誰かがくっついたってくっついたって。
胸に仄かな甘い香り。
無味にさせる夏の匂い。
寂しいな、ここへここへ来てくれたらな。
光ってるのは空の上、隣は寂しい私の影一つ。
目を閉じて‥
速く速く口を動かして。
感じている感じはただの感覚。
実際に叶うなんて何が何かなんて把握してない。
ただ今日は願いが輝くんだって信じてるだけ。
指で描いたのは歪な3角。
聴いたことない曲のリズムが心地よくて、
おぼろ星、形がゆらゆら揺れている。
ごめんね、高鳴ってるの。
だからだから、興奮状態うまく言葉にできない。
でもわかってる、これはかなり輝いてるって。
ただの普通の女の子、それが私。
なのに今日はなんだかおかしいみたい。
夢を見てるみたいに私一人異世界。
空は一面に青紫いろ、私に見せているのは特別光ってるやつ。
おおきくってさ、私の呼吸の音も聞こえない。
こんなにこんなにすごいもの見たの初めてかも。
待って待って、ここでこの瞬間願い事を。
ひとつまみのロマン、可愛い、彼の形。
7/7
道を捨てたわけじゃないの、今更気づいた私を
誰もが咎めても。
それでも信じるしかない私には。
苦しい中を曲がりくねりながら生きてきた私だけど
涙をこらえて。
私にはこれしかないことを、
信じ、
そこへ向かって膝を擦りむいてもただ走っていくしかない。
心の中のことは私が一番分かってるし、
難しくて、物凄く痛いこともあるのに。
目を閉じて、前の光だけを見つめながら走る。
それでも、まだ怖いけど‥
世界は私を見てくれなくても、終わりまで見てくれなくても。
遠すぎるそこへ。
ただ走るだけなの、それなのにこれが私の命綱で。
もう信じて行くしか。
私への信頼。
それを信じている。
本当は私に心底失望しているところだったのに。
よく悪いところは知っているのに。
どうしても行きたい。
あの頃見ていたそこへ。
涙をこらえて、譲れない場所へ。
私のことをどれだけ笑ったって、折れることのできないものがある。
嘘みたいに、形が見えない。
それでも足は必死に前へ。
君のその瞳が私を見る時、どう見えるのか。
不格好な私が風を切る理由がここにあることを覚えていて。
この言葉の全てを体に刻んで脳に刻んでいる。
これこそ私が今も走っている理由。
長くなりそうなこの道をただ進むだけ。
先に何があるかなんて知らないけど、
私は行きたい場所を描く。
走ってきた私の足を信じているから。
一歩一歩選んできた私を知っているから。
描いた場所への道を必死に自分なりに作ってきたのだから。
私は走る。
だめなことばかり。
今日も疲れているの。いつも失敗してばかりの私を
慰めて世界。
お願いここで寄り添って。
天気は悪いね、きれいなグレーだね。
あのライトがそれで、映えて見えるんだね。
いつもより暗いね、それでいてどこか美しいね、
ほら。
考えているだけで忘れられるの。
ひんやりと 冷やしてくる私の頬は、不完全。
荒れた頬の感触、窓との境目で
感じると、なんだか感傷に浸れるね。
一瞬で色が変わったの本当なの。
反転したみたいに暗いオレンジ色に。
雲がねせき止める光は強烈で不思議な世界みたい。
世界!もしかして私を慰めてる?
ありがとう、本当はもっとキツくって縛られる
はずの私だからさ。
嬉しいんだよ。
なんだか空っぽでいて、やっと、
私に戻れる感じがして。
あの車の中に人
いた。
はっと
口角を下げて。
また現実に
もどる。
やめてほしいよねこんな感じ、いつもいつの間にか時間に飲み込まれる。
灰色の毎日と、下向きに歩く私が、
睨んだ目で顔をあげた時に
固有名詞みたいな雲と正義を押し付けてくる気に食わない青空。
ジグザグにデコボコした道のりを歩いてきて、
ひどく疲れている間に、
いつの間に雲を作ったんだよ。
ほんとに嫌になっちゃう。
群衆は早送り、走り走り努力をして、
いつの間にか置いてかれて、
一人で太陽光にバテて寝転がる。
皮肉にも、私の方が入道雲をしっかり見てるんだよね。
何もかも諦めて寝転がる私が一番。
誰か教えてくれよ。
夏に迎えに来る彼のこと。
誰か教えてくれよ。
夏って名前のついた追憶を。
アイスの香りがしなくなってるころ、私は、彼を見つめているだけのお馬鹿さん。
誰のせいなのか、私のことを宙に浮かせてくる無責任な彼のせいなのか。
どこにも存在しないいつも耳元をくすぐる人と、私と、夏と。
嘘でもいいの。
線香花火のように、何も見えなくして、光るきらきらだけを、
見せて欲しい。
見え方なんて気にせずに、君に笑って溶け込んだ、夏に。
苦しくなったら、アスファルトの上で転がってもいい、
そんな奇怪な、幻みたいな今があった。
怖いね
感覚もなしにそれをするんだ。
きっと今年も
無理に笑ったことなんて数え切れないけど、
真面目に走って落ちていった私も何度も記憶してるの。
うーん、どうしたのかな?そんな風に考えるのも馬鹿らしいくらい
全部が私のほんとで、めっちゃ馬鹿らしい。
まぁ、待ってみるよ、それが来るのをただ生きて。