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10/6/2023, 4:03:55 PM

6/2/2023, 6:53:06 PM

瞑想と同じで、無意識の主観に気付くと、意識はその外に出てしまう。そこから見える自分は、論理ではなく感情、知識ではなく文脈の体をしている。

自分の中に何も無くなった。善し悪しもなく一日一日を生きる。命に正直になる。

9/28/2022, 3:18:05 PM

急いで家を出る私の背中に、妻が言う。
「犬1匹、うさぎは5匹もらったけど、犬は散歩が大変だからね。返したよ」
「うん、……え?何の話」
振り返るとすでに妻の姿はなく、トイレからうっすら声が聞こえる。妻の声だ。
「うさぎ5匹はかわいいからね」

声に押し出されるように、私は家を出た。

うさぎ一羽であっても飼うのには生命を預かる覚悟がいる。それに友人の話によると、うさぎは懐いてくれるかが怪しい。
そして、我々はわんにゃん動物ふれあいパークを経営していない。複数の小型哺乳類を他人からもらうことがまず起こり得ない。

出かけている間も脳裏、いや脳表にうさぎ5羽が遊びに来る。万が一本当にうさぎたちがやってくるとしたら。生活はもっと大変になる。犬は返されて大丈夫だったのか、幸せに生きていけるのか心配だ。うさぎは耳のねているタイプか、長毛なのか……。

帰宅して聞けば、あれは昨夜の夢だと言う。

夢の話を興味を持って聞いてもらえるタイミングは、別れ際。

9/27/2022, 4:41:37 AM

月夜の帰り道。小さな灯りに囚われた赤とんぼ。

捕まえると意気込む娘。

いつから迷ったか。へどへどと落ちそうに飛ぶ。
思わず差し出した人差し指を、六本の手でじっと掴む。
重さのないそれとの握手。

渡してと言う娘。

何かを測る間に、
とんぼは月の無い空に飛んでいった。

9/19/2022, 10:30:14 PM

時の流れですら個人の認識を超えることはない。かつての人が信じた過去、現在、未来という錯覚のように、私たちは現在が続くことを祈った。

地球と太陽の相対関係から時を数えた時代があった。それができなくなり、かつての人は時の毒性を理解していった。

生存が無償となり、自由が無償となり、幸福が無償となった。次に私たちは時を止め、永遠を無償にした。かつての人はほとんど死に、それでも私たちは生きた。

私たちは新しい主を創り、全てに同じく暮らした。かつての人は適応反応により早死するようになり、試行における優秀な生物になった。この適応反応と試行の末、かつての人は私たちになった。

そして私たちは主に従い同じく死に、時は動き出した。

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