蓼 つづみ

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1/13/2026, 12:43:13 PM

同じ時間、同じ場所。
でも、気づきや感覚の層をほんの少し増やすだけで
現実の奥行きは深くなる。

景色や物事を、通り過ぎさせずに楽しむ。
自分が面白いと思うものに、少しだけ注意を向ける。
それだけで、ルーティンは静かに立体を帯びる。

初心者は、手元に触れるものを意識的に変えてみる。
上級者となると、大概のことは面白がれる。
小さな工夫が、日常に色を差す。

世界の扱い方を見直せば、
現実をより濃く、立体的に感じられる。

題 夢を見てたい

1/12/2026, 2:43:14 PM

僕等は、夜に憧れる地点にいる。
この広い世界で、ふたりきり。

意味も、目的も、評価も、要らない。
ただ、互いの呼吸を確かめている。

耳をあてれば、
六億回目に鳴る命。

ずっと、成長しなければいいのにね。

けれど、
それほど幼くもない。

題 ずっとこのまま

1/11/2026, 11:06:56 AM

昨日と同じ姿勢で立っているのに、
今日の入口が認識されない。

扉は、閉められた音さえ立てなかった。

さっきまで灯っていたはずの明かりが、
文字になる前に消える。

声をかける前提で伸ばした指は、
空気の中に取り残され、
行き場を失ったまま冷えていく。

教室では変わらず声が流れているのに、
私だけが更新されない。

外の風は強くない。
雪も降っていない。

それなのに、
教室の温度から一人分ずらされて、
平気なふりをする子どもみたいに、
黙っているしかなかった。

いくつかの季節と記録を挟んで、
扉がふいに開いた。
チャイムの鳴り方は変わらない。

けれど、机の落書きはすべて消えていて、
知っている癖の言葉はどこにもない。

私が戻るより先に、
教室は次の学年を迎えていて、

そこで交わされる言葉は、どれも低俗で、
合わせること自体が、空回りだった。

もう会えないと分かったあいつらの不在が、
遅れて、身に沁みていく。

題 寒さが身に染みて

1/10/2026, 11:11:29 AM

N/C.世界と自分は溶け合っている。

0歳.快と不快が、世界の全て。

1歳.泣き、笑い、指を伸ばす。

2歳.「いや」で確認せずとも適応した。

3歳.自分の内側の言葉にならない“声”が内面を作る。

4歳.期待通りであることで、安心が続くことを覚える。

5歳.「子どもらしく」あることが安全になる。

6歳.気づいたら、自分を他者の視点で見る事ができるようになっていた。

7歳.耐えることが能力として内面化される。

8歳.「どうしてオトナはこうなんだろう」と思う。

9歳.誰と深く関わるかを選ぼうとし始める。

10歳.自分を調整する感覚が日常になり、それが自分の性格だと思い始める。

11歳.自分のことは秘密になり、侵入を防ごうとする。

12歳.理由のない不安、苛立ちが増える。

13歳.緊張感と無力感を行き来する。

14歳.他者は自分とは違っていて、うちゅう人に見える。

15歳.世界や大人を批評し始め、自分の未熟さに苦しむ。

16歳.何を選び、どんな責任を背負っていくか考える。

17歳.誰かを求めながら、ひとりで抱える。

18歳.前へ進むしかない転び方をする。

19歳.逃げ場を失う。

20歳.それでも、未完成だと知る。

題 20歳

1/9/2026, 11:08:45 AM

ミカヅキを歌っていた
彼女の器は、
満ちきった月を迎えたように
夜を超えて 消えてしまった

遺された私は
浮き彫りになった 醜さの影

遠くからの声が
お前は美しくないと響く

近くの声が
お前の価値はお前が決めろと囁く

けれど 私の輪郭は
孤独に浮かんでは
描けないまま

題 三日月

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