まかろん

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7/15/2024, 7:23:20 AM

 オレとボスはペアを組んでもうだいぶ経つ。
 毎日の仕事でいろんなボスの一面を見られてオレは今のところ大満足だ。
 だけど、オレはボスに対してひとつ言いたいことがある。

 それは最近ボスがオレに対して無頓着なところだ。

 オレはボスのことが好きすぎて5 分に1回ボスに愛を伝えないと死んでしまうくらいだ。だけどボスはオレの愛情を躱している。受け取ったとしても直ぐに捨ててしまっているようにみえる。

 仕事にはあまり影響をきたしてはいないのだか、オレはもうちょっとボスのガツガツ感を味わいたい。

 そんなことを思いながら、オレたちは手を取り合って刑事という荒波を乗り越える。決して離れることなく。

7/13/2024, 12:19:40 PM

恋に優越感と劣等感はつきものだ。


オレ、襟尾純には最高の恋人"津詰徹生"が居る。


これは明らかに優越感だ。


しかし、これはどうだろう。


オレ、襟尾純には最高の恋人"津詰徹生"が居た。いまはもう、いない。


これは明らかに劣等感である。


恋において優越感と劣等感は入れ替わりやすい。昨日まで優越感が振り幅を限界突破していたのに、今は劣等感のプールに沈められているなんてことはざらにある。


僕はこの恋心の揺れが恋愛の面白いところだと思う。


でも、僕は一生優越感の振り幅を限界突破させてくれる人に出会いたい。



何書いてるんだろ

7/12/2024, 11:26:49 PM

 オレはボスのことが大好きだ。大好きな甘味を食べてる時、怒られてしょげてる時、大事なお仕事中に居眠りしてる時もボスは可愛く思えるのだ。

 そんなボスに、オレは今日、大事な話をする。

 エリオが津詰の所へ行くと、津詰は少し眠そうだった。連勤明けだから仕方ない。

「ボス、お話いいですか?」
「……ん、あぁ、エリオか。おう、いいぞ、なんでも聞いてやる」
「オレ、これまでずっとひとりぼっちだったんですけど、彼女出来ました。」
「おぉ!良かったな!やっとお前もこれからを見るようになったか。ちなみに相手はどんな人だ?」
「オレと同じ警察の人で、黒いスーツを着ていて、よくサングラスをかけていて……」
「……ん?ちょっと待てよ、それって」
「オレより22歳年上です!」
「…………俺?」
「よく分かりましたね!流石です、ボス!」
「……はぁ?なんでよりによって俺なんだよ?というか俺まだOKしてないし」
「あ、悩んでくれるんですね」
「んー、なんて言うか、そうだなぁ」


「まあ、考えとくわ」
「返事楽しみにしてますね」
「というか、なんで"彼女"なんだよ?俺はれっきとした男、おっさんだぞ?」
「いやぁ、ボスってなんか女の子っぽいんですよね、分かります?」
「分かるかぁ!そんな確率0%だ!」

7/11/2024, 11:05:31 PM

僕は基本的にLINEの通知は切っている。
通知がいちいち来るのが鬱陶しいからだ。

だが、そんな僕でも1人だけ通知を許している人がいる。


そんなの誰かは決まってる。



その人からさっき1件のLINEがきた。



「今日の晩ご飯何がいいの?」


お母さんだ。

7/10/2024, 2:16:47 PM

 エリオは目が覚めると少し異質なの夜の道路に立っていた。最初は状況が掴めず、体が動かなかった。ふと足元に目をやると、そこには、胸元が赤く染った黒シャツを着た彼の上司が倒れていた。

「ボス?ボス!」

 エリオはパニックになり、また、体が固まった。声を出したいのに、出ないもどかしさがエリオを襲った。

「うっ、エ、エリオ……」
「っ!ボス!」

 津詰の呼び掛けでエリオは解放された。だが、パニック状態は治まらず、ガクガクと震えていた。エリオは力を振り絞って口を開けた。

「ボス!しっかりしてください!」
「エリオ、多分、俺はもうダメだ。なんせ、あんな、弾を、2発も、お見舞い、したからな……」
「そんな、ボス!ダメです!今救急車呼びますから!」
「無理なもんは、無理だ。すまないな、俺が、こんな、ことで、逝っちまう、なんて。エリオ、お前は、1人前なんだから、必ず、捕まえて、くれ。明るく、元気に、犯罪検挙、しろ、よ……な……」
「嘘でしょ……ボスっ、しっかりしてください!お願いですから!」

 エリオは叫び続けるがその声は虚しく届かない。何度も何度も叫ぶが、届かない。

「ボス、ボス……」

 エリオは津詰の手を握り、嘆いた。まだ、温かさは残っていた。その温もりを最後まで感じようとさらにいっそう強く握った。


 これ以上ない力で握りしめた瞬間、ふっと頭が前に倒れるのを感じた。
(まさか、オレまで……)
 エリオはそのまま意識を失った。


「おい、エリオー。大丈夫かー?」

 エリオは目を覚ますと、目の前には見慣れた上司の姿があった。

「大丈夫か?随分うなされていたみたいだが」
「ボ、ボス!い、生きてる!ボス〜っ」

 エリオはこの上ない気持ちでいっぱいになり、津詰に抱きついた。

「お、おう、なんだいきなり、俺は普通に生きてるぞ?」
「っ、ボス、よかったです、」
「なんだよ、急に泣くなって〜」

 エリオがあまりにも涙を零したので、津詰のスーツには斑点がぽつぽつと現れた。
「大丈夫か、お前さん、そんなんだったら、干からびちまうぞ?」


「少しは楽になったか」
「すみません、ボス」
「大丈夫そうだな。それじゃ、さっさと捕まえに行くぞ」
「捕まえるって、何をですか?蝉ですか?」
「何言ってんだお前は、捕まえるって、何も、お前さん、言われただろ?拳銃を持った危なっかしい輩だよ」
「あっ、そうでしたね、そうでし、た?」

 

 エリオの頭の中で何かがフラッシュバックした。

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