heart to heart
だから英語系やめてって!成績2だから!!!
ちなみに今日友人関係しっぱいしたから。
友達に自撮り送ってまだ返信返ってきてないから。
おわった、、嫌われた、、もうやだ、、
考えすぎとか言ったら処す(INFJ)
小説
迅嵐
『永遠の花束をあなたに』
その言葉と共に恋人が雑誌の表紙に写っていた。
「おぉ〜」
ソファの上でくつろぎながら雑誌をめくる。
ボーダーと婚活雑誌のタイアップで、ぜひ雑誌の表紙を飾って欲しいという話の中、広報部隊である嵐山隊に白羽の矢が立ったのだ。
そこで隊長であり、一番知名度のある嵐山が表紙に抜擢され、現在に至る。
もちろん時枝や木虎、佐鳥も雑誌の中に登場しているらしい。
純白のスーツに身を包み、美しい花束に負けない程の笑顔を浮かべ、こちらに目線を向ける嵐山。きっと三門市中のファンがその姿を見て、感嘆を漏らすだろう。
そんな人気者の嵐山が俺の恋人だということは、誇らしくもあり、寂しくもあった。
お前の想いは勘違いじゃないのか?おれの気持ちにあてられているだけじゃないのか?
雑誌の中の嵐山に優しくキスをする。
…お前は普通の未来を歩めるんだよ。
「ただいま」
「どわっ」
突然の声にびくりと肩を震わす。視逃していたせいで、おれの心臓は早鐘を打っていた。
「嵐山?お、おかえり。…いつ帰ってた?」
振り向きながらおれは気持ちを落ち着かせようとする。
「迅が『おぉ〜』って声出してる時から」
最初からじゃんか!
「声かけろよ!」
「いやぁ、あまりにも熱心に読んでたから、つい」
後ろから嵐山が抱きついてくる。少しの花の匂いが俺の鼻腔をくすぐった。
「本物の俺にはしてくれないのか?」
「?何を?」
「キス」
普段おねだりなんて滅多にされないおれは驚いて、嵐山の顔を見ようとする。がしかし、がっちりとホールドされていてギリギリ見ることができない。攻防を繰り返し、ちらりと見えた耳は真っ赤に染っていた。
「…妬いたの?」
おれの首筋に埋もれている嵐山が微かに頷く。なんと可愛いことか。
…あぁ、この気持ちは本物だ。勘違いでもあてられていた訳でもない。本当に俺の事を好いてくれている。
心の中にじんわりと広がった温かい気持ちが、おれを心地よくさせた。
「おいで、嵐山」
素直におれの前に来た嵐山を膝上に乗せる。火傷しそうな程熱い頬に手を添えると、ぴくりと小さく跳ね、その愛らしさに堪らず唇を重ねた。
好き、好きだ、愛してる。
互いの唇を離す頃には息が上がっていて、二人同時に吹き出した。
「はぁーあ。…ねぇ嵐山、結婚しようか」
「えっ」
嵐山が驚いた顔で固まって数十秒。中々返事が返ってこないもので不安になってくる。
「……」
「………ごめん、嫌だった?」
その瞬間、嵐山の綺麗な瞳から大粒の涙がひとつ、こぼれ落ちた。
「……嬉しい…」
そう言った嵐山の笑顔は花束のように色付き、輝いていた。おれはこの笑顔をずっと忘れられないだろう。
おれはもう一度、愛しき伴侶に口付けをしたのだった。
小説
千ゲン
「ん?」
机の上に見覚えのない貝殻が置いてあった。少し大振りなそれはいつもの実験室には存在しない代物だった。
「子供たちが置いてったのかな…?」
ふと持ち上げてみると僅かに重みがあった。
「バイヤー…中身まだ入ってる感じ…?」
中身とご対面しなければならないのかと身構えていると、実験室の主の一人である千空ちゃんが重そうな実験用具を抱え、息を切らしながら入ってきた。
「あ゛ー大樹に運ばせりゃ良かった…」
「お疲れ様。ねぇ千空ちゃん、これ多分子供たちが持ってきたやつなんだけど、まだ中身が入ってそうな重みがあるんだよね…」
「あ゛?あー…そりゃ俺がテメーにやるために作ったもんだ」
「え?」
千空ちゃんが俺に?
「開けてみろ」
促されるまま俺は貝殻を開く。
「……ハンドクリーム?」
半透明なそれは現代でもよく使っていた無香料のものにそっくりだった。千空ちゃんの顔を見ると、満足そうにハンドクリームの完成過程を話し始める。俺はそれに相槌を打ちながら、心の中は沢山の嬉しさと少しの寂しさでいっぱいだった。
俺のために作ってくれた。他にもしなきゃいけない事があるはずなのに…。本当に優しい千空ちゃん。
でもね千空ちゃん、これ以上やさしくしないで。いつか離れなきゃいけないこと、忘れちゃいそうだよ。
「ありがとう…千空ちゃん」
話し終えた千空ちゃんにお礼を言うと、彼はなんて事ないように笑った。
「他にも欲しいものがあるなら言えよ。ドイヒー作業の報酬だ」
「ん…?まさかこれ先払い報酬ってこと?!」
「正解百億万点やるよ」
「ドイヒー!」
さっさと外に出ていった千空ちゃんの背を追って、俺はハンドクリームの入った貝殻を大切に抱え直し外へ向かった。
小説
おばみつ
伊黒小芭内様
あのね、伊黒さん、聞いて欲しいことがあるの。
私、貴方のことが、す
くしゃりと手紙を握り潰す。手に墨が着くことも厭わず、私は小さな想いを握り潰した。
冬の夜は心を弱くすると実感する。
「駄目よ蜜璃…勘違いしちゃ…」
彼は皆に優しいのだから。決して私だけに優しい訳では無いのだから。
屑箱に握りつぶした手紙を投げ捨てようとする。はしたないと思いながらも大きく腕を振り上げた。
けれども、出来なかった。
これは私の気持ち。私の大切な想い。それを屑箱に投げ捨てるなど出来るはずもなかった。
「…」
腕を下ろすと、私は力なく手紙を見つめる。手紙の至る所にまるで涙のように墨が滲んでいた。
この手紙は隠してしまおう。
本棚の中から一冊の本を取り出す。西洋の童話『人魚姫』。和訳されたそれを初めて読んだ時、なんて悲しい物語だと涙した。
だから私の想いはこの本に隠す。
想いを言葉に出来ずに泡になる人魚姫。伝えたくて、知って欲しくて、溢れて、溶けた。
この想いが、私自身が溶けてしまうまでこの隠された手紙が開かれることは無い。
本を閉じ、元の場所に戻す。
小さなため息をひとつ零し、私はまた彼に手紙を書くべく机に向かった。
まだ知らない君
俺の中にまだ知らない君が居たのか…
とか宇宙広げる伊黒さん欲しいですね