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12/19/2024, 12:35:46 PM

「寂しさ」


昨日まで聞こえていた、声が聞こえない。
昨日まで目に映っていた、姿が見えない。
昨日まで感じられていた、息遣いも感じられない。

生まれてからずっと、ううん、生まれる前からずっと、私の味方で居てくれた。
道を外しかけた時も、私を信じてくれた。
いつも私に、言葉だけでなく、仕草や行動で、「正しい」事や、「大切な」事を、教えてくれてた。
時には叱ってくれて、時には甘やかしてくれて。
海の様な、太陽の様な、人だった。

もし、生まれ変わっても、又この人の子供に生まれたいと思ったよ。

そして、時間が過ぎて。
いつの日か母は年を取り、私は大人になり。
世話をする方とされる方が、徐々に入れ替わっていき。

それでも、ずっと母は私の心の支えだった。
何があっても、無条件で私の味方で居てくれる、そう信じられる存在だった。

母の居た昨日まで。母の居ない今日から。

何かが足りない感じが、消えない。空虚感が、消えない。
寂しい……哀しい……愛しい……

12/18/2024, 11:29:35 AM

「冬は一緒に」


君と一緒の帰り道。
君はマフラーに手袋で、完全装備。
それでも、「寒~い。手冷たい。」って、

僕は、君と手を繋ぐチャンスを待ちながら、心臓がバクバクで、心なしか顔も火照ってる。

学年が変わって、君と同じクラスになって、春·夏·秋と、君と過ごしてきた。
春はクラスメイト、夏ちょっと仲の良いクラスメイト、秋は友達以上恋人未満になれたかな?
冬はどうなるんだろう?このままかな?昇格出来るのかな?

他愛もない話をしながら、僕の頭の中はそんな事ばかり。

ふと沈黙が訪れて。
君も少し俯いて。

僕は、思い切って君と手を繋いだ。
「手袋の上からでも、少しでも暖かいだろ?」
恥ずかしくて君の顔なんか見れなくて、逆の方を見て。
恥ずかしくて甘い言葉なんか囁けなくて、ぶっきらぼうにしか言えなかった。

「アリガト……冬も一緒に過ごそうね。」

ビックリして、嬉しくて、君を見たら。
僕と同じ様に、明後日の方向を見ながら言ってた。
耳、真っ赤で、可愛い。

「だね。よろしく」僕の精一杯の、返事。
気の利いたセリフが言えない僕。
でも、心を込めて君の手を強く握った。

12/17/2024, 11:34:06 AM

「とりとめもない話」


娘が学校から帰ってくる。
今日学校であった事、通学のバスでの出来事、友達から聞いた話。
そんな、とりとめもない話をしながら、料理をする私の周りをウロウロしてる。

夕方って忙しくて、正直「どうでもいいやろ?」と思う様な話ばっかだけど。
でも、この時間が凄く幸せだと思う。

一体いつまでこうやって話をしてくれるんだろう?
その内に忙しくなったり、親との会話なんて面白くなくなって、話してくれなくなる日も来るかもしれない。
デートやら、友達との付き合いとかで、夕食時間に家に居ない事も出てくると思う。
そもそも、家を出ていく日も、いつかは来る。

人に話を聞くと、全然話をしてくれない子もいるって聞く。
そう思うと、多少鬱陶しくても、こうやって話してくれるのは、凄く恵まれてると思う。

だから、今はこのとりとめのない、どうでもいい様な話を聞く時間を、大切に過ごしたい。

12/16/2024, 12:53:52 PM

「風邪」


昨日から風邪気味で、鼻がグスグスいってる。
何だか喉もイガイガするし、身体全体がダルい。
熱を測ってみたら、微熱……

う~ん、仕事、どうしよう?

無理しようと思えば出来る。
でも、無理してこじらせて、後から余計しんどくなって、自分も酷い思いして、会社にも迷惑かけるかもしんない。
そんな位なら、今日一日ゆっくり休んでキチンと治して、明日から万全の状態で行った方が良くない?と思う自分。

いやいや、無理出来るなら無理しようよ。こじらせるとは限らないし、微熱位で休んでたらキリないやん?行こうよ、と思う自分。

生まれつきあんまり丈夫じゃなくて、微熱程度なら割とよくある事だから、割と頻繁にこんな葛藤があって。
で、無理して行ってこじらせたり、行かなくて自分の甘えだと思って自己嫌悪に陥ったりしてた。

でも、コロナ禍以降は。
幾ら以前より落ち着いたとは言え。
マスクをしてても、やっぱり熱があったり咳が出てたりすると、周りにも嫌がられるだろうし、行く方が迷惑だろうから、って休む事にした。っ言うか、休まざるを得ない様な状況だったから、考えるまでもなく休む事にしてた。

すると、やっぱりこじらせなくなってきた。
って言うか、基本的に微熱出たりするのって体力弱ってる時だから、そんな時にキチンと休む、ってしてたら、熱出る頻度も少なくなってきた。

やっぱり、自分の身体のSOSは無視したら駄目なんだな、ってしみじみ思った。
自分に厳しくする事は大事だけど、でも、それと同じ位ちゃんと自分を労ってあげる事も、大事だと学んだ。

人を労れても、なかなか自分を労るって、甘やかしてるみたいで出来なかったけど、ホントに大切な事だなって思う。

皆さんも、ちゃんと自分を労ってあげてね。
年末で忙しいとは思うけど、頑張ってる自分を、大事にしてあげてね。
無理は、年とると出てくるよ←実感してます……
だから、ちゃんと休む時は休んで、自分の身体の、心の「休ませて~」の声を聞いてあげてね。

日々、お疲れ様。

12/15/2024, 10:23:16 AM

「雪を待つ」


12月の街中を一人で歩いてる。
街は何だか皆忙しそうで、少し浮かれた雰囲気もあって。
誰かの為のプレゼントを抱えてる人。
待ち合わせに急ぐ人。
家族の元に急いで帰る人。
そうでない人も居るかもしれないけど、私の目からは皆が、幸せそうに見える。

そんな中、私は一人で歩く。
昨日までは、貴方と一緒に居た。
多分、周りの幸せな人達と、同じ位幸せだったと思う。

でも、今日は、今日からは、一人。
外では泣きたくないから、我慢して、歯を食いしばって、歩く。
せめて、家に帰るまでは、泣かないでいたい。

でも、涙が溢れてしまう。

雪が降らないかな?
そしたら、雪が涙を隠してくれるから。
皆も、雪を見るから、涙を見られなくて済むから。
雪が、私の存在を隠してくれるから。

きっと今日は、冷たい雪が、私にとっては一番優しいと思うから。

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