「雪原の先へ」
ある雪の日に猫が脱走した。
雪原の先に行こうと、雪の中を走った。
走る、逃げる、埋もれる……
うちのコはちょっと(大分?)ぽっちゃりさんだった……
勿論即捕縛しました。
「白い吐息」
この時期は寒くて息が白くなる。
だから、この白い息は寒さのせい。
決して貴方への届かぬ想いを嘆いて、ため息をついた訳じゃないの。
寒さの、せいなの。
「消えない灯り」
貴方を想う心の灯りは、きっとこの先も消える事はないだろう。
たとえ消したいと、忘れたいと願っても、きっと忘れる事は出来ない。
「きらめく街並み」
この時期になると、街はイルミネーションで飾られ、キラメキとトキメキが溢れてる。
街ゆく人も何か幸せそうだし、恋人達は微笑ましい。
何だかその雰囲気につられて、私も何か浮かれてしまう。
人の幸せを妬んで、羨んで、恨んで。
そんな人も居るけど、自分の分の幸せしか喜べないよりも、人の幸せも喜べたら、喜べる事とか楽しい事が増えるって事じゃない?
自分の分の幸せだけだったら足りなくても、人の分も合わせたら足りるかもしれない。
単純かもしれないけど、そう考えると、人の幸せも自分の事の様に喜んで生きた方が、自分も周りも、絶対に豊かな気持ちになれると思う。
そしたらきっと、もっと皆が幸せになれると思う。
理想論かもしれないし、偽善なのかもしれない。
でも、そう思って生きてた方が、絶対人生楽しいし、お得だと思う。
「秘密の手紙」
未来の貴方に宛てた、秘密の手紙。
いつも顔を合わすと本音を言えない私。
ある日旅先で見つけた、未来に配達してくれる郵便と、それ専用のポスト。
私は迷わずに貴方への気持ちをしたためた。
知り合って、結婚して。
ずっと2人で居たね。
貴方はよく愛の言葉を囁いてくれた。
でも時が過ぎて、きっと近過ぎる様になって、お互いに分かり合えると思い込んで、いつしかお互いの気持を言わなくなってたね。
きっと、この先年を重ねれば、増々そうなっていくんだと思う。
そして、その内に気持ちを伝えたいと言う思いさえなくなってしまうかもしれない。
だから、今の内に。
貴方への思いをしたためた手紙を、未来の貴方に宛てて送るね。
今の私の、貴方への本当の気持ち。
秘密にしている、本当の心の声。
「好きだったのは最初だけ。後はずっと貴方が嫌いだった。」